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PascalとVRWorksにより、VRで新たなレベルの臨場感を実現

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当社は、初のNVIDIA Pascalによるゲーム用GPUの開発により、VRWorksを飛躍的に拡充させ、視野、音響、感触を通じた新たなレベルのリアル感をバーチャル・リアリティにもたらします。

VR内で本物の臨場感を実現するには、ユーザーのあらゆる感覚に納得させる必要があります。物体の光の反射が不正確であったり、反響がなくなっていると、作り出される3Dリアリティは簡単に失われてしまうおそれがあります。

NVIDIA VRWorks

そこで、Pascalを利用してVRWorksを強化し、見える物へのパフォーマンスの強化だけではなく、聞こえる物、触れる物に対する臨場感を高めるテクノロジを追加しました。

VRと視覚

当社の初期VRWorksテクノロジの多くは、1080×1200のデュアル・ディスプレイに1秒あたり90フレームでレンダリングするというパフォーマンスの課題への取り組みに重点をおいていました。パフォーマンスが一時的に低下すると、僅かな途切れであっても、不快感が生まれ、VR体験が台無しになってしまいます。現在、私たちは、VR開発コミュニティに新しいツールを提供し、グラフィックス性能を向上させ、高い没入感の実現を支援しています。

当社は、NVIDIA Pascalに基づくGPUの新しいSimultaneous Multi-Projectionアーキテクチャを採用し、VRが生み出す独自のパフォーマンスの課題に取り組むため、新たに2つの重要な技術を生み出しました。Lens Matched ShadingとSingle Pass Stereoです。

Lens Matched Shadingは、VRディスプレイ出力独自の形状に合うようにレンダリングし、ピクセル・シェーディングのパフォーマンスを向上させます。この機能により、レンダリングしても削除されるピクセルの多くをレンダリングせず、画像をVRヘッドセットに出力します。

Single Pass Stereoは、ヘッド・マウント・ディスプレイの左右で単一のジオメトリ・パスを共有して表示できるようにすることにより、ジオメトリ・パフォーマンスを強力にします。従来のVRレンダリングは、ジオメトリをGPUに2度(左目に1度、右目に1度)描画させる必要がありましたが、その負荷を半減させる効果を上げています。

この2つの技術を利用すると、開発者は、VRアプリケーションのパフォーマンスとビジュアルの詳細さを向上できるようになります。GTX 1080 GPUのパフォーマンスとSimultaneous Multi-Projectionを組み合わせると、GeForce GTX TITAN X上でVRパフォーマンスが2倍にまで改善されます。*

VRと聴覚

オーディオは、VR内の臨場感を大きく左右します。従来のVRオーディオは、仮想環境内で音源の3Dポジションを正確に再現します。しかし、現実世界の音は、音源の位置以外のものも反映します。現実世界の音は、音波が壁を伝わり、物体にあたって反射するため、物理的な環境によって変化し、反響や余韻、こもった音が生まれます。現実の世界では、このような微妙な変化を期待するため、この変化が仮想環境にないと、現実感が損なわれます。

VRWorks Audio

この問題を解決するために、NVIDIAは、当社の新しいパストレースド・オーディオ・テクノロジであるVRWorks Audioを開発しました。VRWorks Audioは、NVIDIA OptiXのレイトレーシング・エンジンを使用し、環境内の音の動きや伝わりをシミュレーションします。現実世界で体験するように、仮想世界の大きさ、形、物質の性質に基づき、リアルタイムで音を変化させます。

VRと触覚

視野と音は、自分がどこに身を置いているかを確信するためには不可欠です。しかし、正確な物理的特性や感触の双方向性も重要です。仮想の物体は、ユーザーの動きや行動に対し現実世界のようには反応しないため、ユーザーは、すぐに仮想世界から切り離されてしまいます。

現在のVR体験は、ポジショナル・トラッキング、ハンド・コントローラ、触覚学を組み合わせており、双方向的な感触を提供します。NVIDIA PhysXエンジンを利用すると、開発者は、ハンド・コントローラが仮想の物体と相互に作用するタイミングを検出でき、ゲーム・エンジンは、物理的な視覚と触覚の反応を正確に提供できます。

また、PhysXエンジンにより、開発者は、仮想世界におけるユーザーの物理的な行動をモデル化できるため、爆発や手で水を散らす動作でも、すべてのインタラクションが正確にシミュレーションされ、現実世界のような動きを実現します。

次世代のVR体験におけるVRWorksPhysX Converge

NVIDIAは、VRWorks Graphics、AudioおよびPhysXテクノロジを、近々Steamに登場するVR Funhouseという新しいVR体験に組み込みます。VR Funhouseは、素晴らしいグラフィックス、実際の音、双方向的な感触、完全にシミュレーションされた環境の組み合わせによる没入感と楽しさを実証します。

もう一つの素晴らしい例は、Sólfar StudioのEverest VRです。NVIDIAは、Sólfarと共同でVRWorks Multi-Res Shading技術を改善し、かなりのパフォーマンス向上を実現しています。Sólfarは、このパフォーマンスの向上を利用し、NVIDIA Turbulenceを加えて、エベレストの山頂に吹き付ける雪が渦巻く様子をシミュレーションしました。その効果は、微細でも強力で、人々を世界最高峰への登山の体験へと魅了します。

VRとゲームの開発者は、すでにGeForce GTX 1080 GPUおよびVRWorksを使用した開発に着手しており、新しいレベルの没入感をエクスペリエンスにもたらそうとしています。

  • 「NVIDIA VRWorksの進歩的な機能を利用してフォトリアル・グラフィックスの限界を打破できるようになり、バーチャル・リアリティに、より高い没入感と臨場感を実現します」— Sólfar StudiosのCEO、キャルタン・ピエール・エミルソン(Kjartan Pierre Emilsson)氏
  • 「NVIDIAの新しいVRWorks機能をヴァルキリーに採用し、ゲームのビジュアルとパフォーマンスを次のレベルへと引き上げるのが楽しみです」— CCP GamesのCEO、ヒルマー・ベイガー・ピーターソン(Hilmar Veigar Pétursson)氏
  • 「新しいVRWorks Lens Matched ShadingとSingle Pass Stereoの機能は、VRアプリケーションが直面するパフォーマンスの課題に対する、スマートで斬新なアプローチです」—Stress Level Zeroの共同創設者、ブランドン・ラーチェ(Brandon Laatsch)氏
  • 「VRWorksテクノロジをMars 2030に追加することにより、パフォーマンスに余裕が生まれ、これを利用してエクスペリエンスに新しいレベルの没入感とリアリズムをもたらしました」— FUSIONのリードVRプロデューサ、ジュリアン・レイズ(Julian Reyes)氏

現在開発中の作品を見るのが楽しみです。

* Mech VRのデモで測定されたパフォーマンス。


Jason Paul

Jason has been at NVIDIA since 2003, helping bring to market NVIDIA’s latest GeForce GPUs including GeForce 6600, 7600, 7900, 8800, GTX 200, GTX 400, GTX 500, and GTX 600 GPUs. He is currently responsible for NVIDIA’s new gaming portable, SHIELD. Jason holds an MBA from Stanford University and a BA from UCLA. He cheers for UCLA when the two schools play each other in basketball. In his spare time, Jason conducts online market research (i.e. plays video games). He also enjoys tennis and skiing.

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