NVIDIA、キヤノンメディカルシステムズと医療現場におけるディープラーニングの活用を加速

投稿者: Kimberly Powell

NVIDIA と国内シェア No.1 を誇る医療システム メーカーのキヤノンメディカルシステムズ株式会社 (以下キヤノンメディカルシステムズ) は本日、医療現場におけるディープラーニング研究インフラの開発/販売に関する業務提携を行うことについて合意しました。

昨今の医療の現場では、世界中から報告される膨大な科学的知見を評価/分析するとともに、患者に係る大量の生体情報を把握し、最適で安全な医療を提供することが求められています。最適な診療を支援するシステムの構築にはディープラーニングによるビッグデータ解析に期待がよせられていますが、医療機関が独自にディープラーニングを活用した研究に取り組むためには、院内に存在する様々なデータを収集/統合し、解析に必要なハードウェアを用意し、その上でディープラーニング技術の習得を行う必要があります。

キヤノンメディカルシステムズは世界最先端のデーターセンター向け GPU である NVIDIA Volta を搭載した革新的なディープラーニング システムのポートフォリオである NVIDIA DGX Station を採用することで、同社が 1 月よりサービス提供を開始した医療情報統合管理システム、Abierto VNA によって収集/統合された医療機関の膨大なデータの高速処理が可能になります。AI ワークステーションである NVIDIA DGX Station は机に収まる大きさでありながら、サーバー ラック 4 台分の演算処理能力を備えており、電力消費は 20 分の 1 以下です。ソフトウェアを含む NVIDIA のプラットフォームは、高度なディープラーニング アルゴリズムの設計、展開、利用を実現し、さらにキヤンノンメディカルが提供する GUI (Graphical User Interface) を採用することにより専門知識がなくともディープラーニングを使った研究を容易に始めることが可能となります。

キヤノンメディカルシステムズの執行役常務ヘルスケア IT 事業統括部長の今井喜与志氏は、以下のように述べています。
「弊社では『Made for Life』を経営スローガンとし、日々医療の質/効率の向上に貢献すべく事業を展開しております。この度の NVIDIA 様との協業はお客様の持つ膨大なデータを活用した AI 研究の加速、さらには AI を活用した画像解析など将来にわたる質の高い医療サービスの提供につながるものと確信しております。」

エヌビディア 日本代表 兼 米国本社副社長の大崎真孝は、以下のように述べています。
「AI コンピューティング カンパニーを標榜するエヌビディアは全社一丸となって AI に取り組んでおりますが、医療システムの国内シェア No.1 のキヤノンメディカルシステムズ様との協業を大変うれしく思っています。この協業により、現代 AI のコア テクノロジであるディープラーニングを用いた早期発見や診療支援が日本の超高齢化社会の様々の課題を解決し、医療、研究機関の国際競争力を高め、日本の医療に貢献できるものと確信しています。」

このような両社のソリューションを組み合わせることにより、膨大な情報解析を必要とする医療/研究機関でディープラーニングを活用した研究への取り組みを加速させ、医療現場への AI の普及を加速させています。

4 月 13 日から 15 日にパシフィコ横浜 展示ホールで開催予定の国際医用画像総合展 (ITEM in JRC) で、キヤンノンメディカルの展示ブースにて、NVIDIA DGX Station を用いたデモ展示を実施いたします。

デモの概要

キヤノンメディカルシステムズの展示会場では VNA Abierto と NVIDIA の DGX Station による医療機関でディープラーニングを始めるために必要な環境をご紹介しています。通常ディープラーニングではプログラミングやデータ サイエンスの知識が必要になりますが、画像ビューアーを用いディープラーニングに必要な教師データの作成から NVIDIA の学習環境までの操作を行い特別な知識がなくてもディープラーニングを体感して頂けます。