HDマップを更新する新機能によって、DRIVE Mapping上で のより安全な自律走行経路の作成が可能に

投稿者: Justyna Zander

DRIVE MapStream ソフトウェアがHDマップを常に最新の状態に維持

自律走行車の「見る」、「計画する」、「行動する」をサポートするセンサーや車載コンピューター。NVIDIA DRIVE Mapping ソフトウェアも車両が正しい経路を進んでいることを確認するのに一役買っています。

DRIVE Mapping によって、車両は世界のあらゆる場所を走行できます。Baidu、HERE、TomTom、NavInfo、ゼンリンなどのパートナーが提供する地図を利用して、かつてない広がりと精度を備えたHDマップ上で車両の位置を特定できるためです。

自動運転技術にとってなくてはならない要素であるHDマップ。無人自動車が道路上の現在位置や、走行中の車線、安全に走行可能な経路を正確に知ることができるのは、HDマップのおかげです。

路上の車両群に搭載されたセンサーやコンピューティング能力を活かして、NVIDIA はそのようなHDマップを更新して最新の状態に保つ機能を多くのパートナー企業に提供しています。

最新情報を常時提供

道路の状況は絶えず変化しています。毎日の通勤を考えてみても、工事区域が突如出現したり、事故が発生したり、道路状況が天候に左右されたりといったことは日常茶飯事で、そのどれもが車線の閉鎖など決まった経路での走行を妨げる原因となり得ます。

よく使われる道路についてきわめて詳細な情報を提供するHDマップですが、常に更新されなければ、このような突発的変化を把握することはできません。DRIVE Mapping ならば、車両はHDマップを最新の状態に維持し、安全性と効率を高めることができます。

また、高性能の DRIVE プラットフォームにセンサー データを取り込んで処理する DRIVE MapStream が、NVIDIA のパートナーである HERE や TomTom などの地図製作会社から提供された、クラウド ベースのHDマップの更新を容易にします。

HERE の自律走行担当 プロダクト マーケティング マネージャーであるマット プレイス (Matt Preyss) 氏は、次のように述べています。「HERE と NVIDIA は、HERE の HD Live Map とシームレスに連動して位置特定の重要機能をサポートし、車載センサーのデータによって HD Live Map を最新の状態に維持するソリューションを共同開発しました。」

認識ソフトウェアが、車両の環境内にある信号機や標識、障害物といったセマンティックなランドマークを検知して、HDマップの製作会社から提供されたものと照合します。そのデータは DRIVE MapStream を使ってクラウド上にアップロードされ、道路上に新しい特徴や変化した特徴があれば更新されます。

これにより、自律走行車が最新の地図にアクセスして、進路をうまく走行できるようになるわけです。

TomTom の製品管理部門の地域担当ディレクターであるフランス・ドゥ・ローイ (Frans de Rooij) 氏は、「OEM やティア 1 サプライヤーが NVIDIA DRIVE システムを利用すれば、TomTom の最新のHDマップを搭載した車両に幹線道路での自動運転機能をすばやく展開できるようになります」と述べています。

新しい道路を見つける

地図製作会社が世界中を幅広くカバーしているとはいえ、路地や私道といったあまり使われない道路についてはHDマップに掲載されていない場合もあります。しかし、DRIVE Mapping ならば、上記と同様のプロセス (と、クラウドでの DRIVE MapServices を利用したデータのフィルタリング、融合、加工) によってその空白部を埋めることができます。

NVIDIA DRIVE プラットフォーム上の認識ソフトウェアが、地図を作成する新しい地域を走行している車両から送信されたセンサー データに基づいてセマンティックなランドマークを検知します。そのデータは以前の走行情報と融合され、MyRoute と呼ばれる地図が構築されます。

自動車メーカーや個人は、この機能を使ってパーソナライズされた地図を作成できます。ソフトウェアが毎日の通勤路や通学時の相乗りルートなど、ユーザーがよく使う経路をトラッキングして、個別の地図を作成します。これにより、車両は MyRoute に沿ってその全行程を走行できるようになり、私道や駐車場にもうまく対処して、最高の利便性と効率をもたらすでしょう。

DRIVE Mapping ソフトウェアは、世界のどこにでも応用できる、オープン プラットフォームです。DRIVE プラットフォーム エコシステムへの地図製作会社やメーカー各社のご参加をお待ちしています。詳しくは、こちらをご覧ください。