ゲーム、デザイン、エンターテイメント、ニュース、不動産、アート――バーチャルリアリティは日常生活のさまざまな場面に利用することができます。ゲームやプロフェッショナル向けのビジュアライゼーション以外にも、活用のチャンスがいくらでもあるのです。
そこで、NVIDIAは、サンフランシスコで開催中のVRX 2015で、本日、発表したように、Epic Games社と提携し、Multi-Res ShadingやVR SLIといったNVIDIAのGameWorks VRテクノロジをEpic GamesのUnreal Engine 4に組み込むことにしました。UE4ソフトウェアは、PC版やコンソール版のゲーム、何百本にも使われていますし、イマーシブな体験を作るツールとしてさまざまなところに使われるようになりつつあります。
VRX 2015に集うデベロッパなど、次世代のVR体験を生みだしたいと考える人々にとって、NVIDIA GameWorks VRは、多くの人々に楽しんでもらえるVR体験を生みだすツールとなります。
写真キャプション:この9月、Epic Gamesは、NVIDIA製品を活用した『Bullet Train』のVRデモを公開して世界をあっと言わせました。
Multi-Res Shading
GameWorks VRに搭載したテクノロジのひとつが、Multi-Res ShadingツールのNVIDIA Multi-Res Shadingです。これとVRヘッドセットを組み合わせると、ユーザから見える形でパフォーマンスが上がります。
この技術を使うと、目を向けて注視する映像中心部分の分解能が高くなり、周辺視野の分解能は低くなります。VRヘッドセットの場合、映像の周辺部分は「ワープ」する、つまり、ゆがむものなので、Multi-Res Shadingにすると、画質を犠牲にすることなくグラフィックスの負荷を削減できるのです。
VRXで公開された『Reflection Subway』というUE4デモでも示されたことですが、このGameWorks VRテクノロジを使うと、UE4ベースのVRゲームやアプリケーションについてパフォーマンスを50%以上も高めることができます。
VR版ニワトリと卵問題を解決する
デベロッパなら、パフォーマンスを少しでも高くしたいと思うはずです。VRというのは大変な処理をしなければならず、イマーシブなVR体験を生みだすには、1080pのPCゲームの7倍にも達するパフォーマンスが必要となります。つまり、VRを活用するには、まず、それだけの処理が可能なPCを増やさなければなりません。
そのため、NVIDIAは、VRに対応できるだけのパワーをPCが持つようにしたい、GeForce GTX 970グラフィックス・カードやMulti-Res Shadingなどのパフォーマンス改善のテクノロジによってそういうPCを増やしたいと努力しています。GeForce VR ReadyなPCは、現在の500万台程度から、NVIDIAのGPUやソフトウェアがもっと進化した2020年には1億3000万台まで増えるものと思われます。
GeForce搭載の高性能PCが増えれば、プロダクション・バリューの高い驚異的なVR体験を生みだす基礎ができることになります。そのような体験を現実のものとしたい、VRエコシステムと協力してそうして行きたいとNVIDIAでは考えています。ヘッドセットや入力装置、トラッキング装置などのメーカーから、キャプチャやストリーミングのテクノロジ、アプリケーション、さまざまな体験の原動力となるソフトウェア・エンジン、プラットフォーム、店舗など、VRエコシステム全体と協力していきたいと考えているのです。
エベレストに登る
これはエベレスト登山に似ていると私は思います。GameWorks VRなど、驚異的な体験をエコシステムが生みだせるようにするテクノロジの構築がベースキャンプの設営に当たるわけです。そして、次のステップであるVR ReadyなPCの台数を増やすのは、クレバスを渡っていくようなものでしょう。
そして、頂上は、VRを我々の生活に浸透させること、でしょう。
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