アップデート可能なNVIDIA DRIVE 搭載の自動運転車で Roborace セカンド シーズンが再開

投稿者: Katie Burke

自動運転レースを運営するスタートアップ企業が、世界中のトップ チームをフィーチャーしたレースを毎月開催

COVID-19 のパンデミックの真っ只中で、ライブ スポーツ イベントは主に無観客の状態で開催されています。Roborace でも、無観客でレースが行われていますが、会場に観客がいなくてもアクションがおろそかになることはありません。

Roborace では未来の自動運転レースを構想しています。参加チームは、速度や物体検出といった、レースに関する一連のテスト機能において、独自の AI アルゴリズムをもとに標準化された車を使用しています。同レースを主催するこのスタートアップ企業は9月、シーズン ベータの開催を開始しました。シーズン ベータでは完全な自動運転によるレースが実施され、バーチャルの視聴者向けにオンラインのライブ ストリーミング配信が行われています。

セカンド シーズンでの大きな特徴は、Roborace の最新車両、Devbot 2.0 を導入した点です。これは、人間による運転と自動運転の両方が可能で、NVIDIA DRIVE AGX プラットフォームを搭載した最先端のレーシング カーです。Devbot は、伝説的な映画デザイナーのダニエル サイモン (Daniel Simon) 氏によってデザインされました。彼は、『トロン』、『オブリビオン』、『スターウォーズ/最後のジェダイ』などの SF 映画の世界をコンセプトとするデザイナーです。

シーズン ベータの各イベントは 2 つのレースで構成されています。最初のレースでは自動運転により、障害物のないコースで Devbot を走行させてタイムを競います。次のレースでは、仮想オブジェクトを使用して前のレースと同じコースをナビゲートします。仮想オブジェクトには、タイム ボーナスやタイム ペナルティが設けられています。2 つのレース全体のタイムが最も速いチームが勝利となります。

両イベントの目的は、レースのパフォーマンス的に厳しいコンディションで自動運転技術をテストし、AI と、スポーツとしてのレースそのものの両方に革新をもたらすことです。世界中からエントリーしている大学チームは、各レースから得られる重要なデータを活用して、イベントが開催されるごとに、よりスマートで高速なアルゴリズムを開発できます。

Roborace シーズン ベータで車両がナビゲートする必要のある仮想オブジェクトの一例

スタートラインから

シーズン ベータの開幕イベントは、反復的な AI アルゴリズム開発の出発点として理想的なものになりました。

最初の 2 レースは 9 月 24、25 日にウェールズの世界的に有名なアングルシー ナショナル サーキットで開催されました。マサチューセッツ工科大学、カーネギー メロン大学、オーストリアのグラーツ大学、ピサ工科大学、および商業レーシング チームの Acronis といったチームがレースに参加し、AV アルゴリズムを各自のペースで実行させました。

ダリオ フランキッティ (Dario Franchitti) 氏を始めとするレーシング ドライバーや、コメンテーターのアンディ マキューアン (Andy McEwan)氏、マット ロバーツ (Matt Roberts) 氏が、ハイスピードで展開されるレースの興奮を伝え、バーチャル レーシング イベントを盛り上げました。

無線の中断などの問題により、完走を果したチームはありませんでしたが、ウェールズでの経験を活かしたチームの活躍が予想され、Roborace シーズン ベータの第 2 戦は見逃せないイベントになることでしょう。

ラウンド 2 の準備は万端

シーズン ベータは、英国ハンプシャーのスラクストン サーキットで引き続き開催され、前回の参加チームに加えて、ウォーリック エンジニアリング ソサエティおよびウォーリック大学からのチームがゲストとして加わり、AV レースの栄光を懸けた戦いが繰り広げられました。

伝説的なパフォーマンス ブランドの CEO を務めるセルジオ ピニンファリーナ (Sergio Pininfarina) 氏がテレビ司会者の 1 人として加わり、独自のコメントで花を添えました。

高性能でエネルギー効率の高い NVIDIA DRIVE AGX プラットフォームにより、自動運転アルゴリズムの強化が簡単になり、新しいディープ ニューラルネットワークを追加してさらに開発を進めることができます。Roborace の参加チームは、NVIDIA AI コンピューティング プラットフォームを活用することで、先月のレースをふまえ、最適なパフォーマンスの実現を目指して車両をすぐにアップデートすることができるのです。

第 2 回のイベントでは、初日にコード エラーが原因で 1 台の車両がクラッシュしたものの、完全自動運転でコースを完走した Devbot が 1 台ありました。これは、新しいスポーツの重要なマイルストーンであると言えるでしょう。

レースの未来をライブで目の当たりにし、ハイライトはこちらからご覧ください。Roborace シーズン ベータの今後のスケジュール チェックもお忘れなく。