AI を活用したスマートシティを構築するための NVIDIA のプラットフォームである Metropolis に、Alibaba と Huawei が新しいパートナーとして加わり、一般提供の対象に NVIDIA DeepStream ソフトウェア開発キットが追加されました。
Alibaba と Huawei は、すでに NVIDIA Metropolis の 利用を開始した 50 社を超える世界有数の企業に加わります。2020 年までに私たちの街に設置予定の 10 億台以上のビデオカメラを活用して、非常に多くの問題を解決します。
当社の DeepStream SDK は、AI シティおよびハイパースケールのデータ センター向けのディープラーニングを活用した、スケーラブルなインテリジェント ビデオ アナリティクスの開発を簡素化します。開発者は、DeepStream を利用すると、リアルタイムでビデオ フレームの処理、理解、分類が可能になり、最も要求の厳しいスループットとレイテンシの要件を満たすことができます。
5 月に発表された Metropolis は、エッジからクラウドまで対応したビデオ プラットフォームです。よりスマートかつ迅速な AI によるアプリケーションを構築するためのツール、テクノロジ、サポートを備えており、交通および駐車場の管理から違反の取り締まりや行政サービスに至るまで、あらゆる面で役立ちます。
中国の IVA (インテリジェント ビデオ解析) 企業が Metropolis を選択
Metropolis により可能になることを最も顕著に証明するのが、Hikvision の例です。同社は、データ量が 10 倍以上伸びているにもかかわらず、特定と照合のテクノロジに関して90% を超える再現率を達成しました。これにより、混雑した場所ではぐれた人を見つけやすくなります。
この再現率を達成するため、Hikvision は、カメラおよびネットワーク ビデオ レコーダーと、エッジ側の NVIDIA Jetson、NVIDIA Tesla P4 GPU アクセラレーターを利用するクラウド サーバー、トレーニング用に DGX-1 AI スーパーコンピューターのとてつもないコンピューティング能力を組み合わせました。
Hikvision Research Institute の社長であるシーリャン プー (Shiliang Pu) 氏は、次のように述べています。「GPU の傑出したパフォーマンスと、AI およびディープラーニングを備えた NVIDIA のエンドツーエンドのプラットフォームをビデオ ストリームに適用し、よりスマートなアプリケーションを幅広い業界向けに構築することができます。」
Dahua は、最近の G20 サミットにおいて、リアルタイムの顔認識の実施に GPU ベースのディープラーニングをどのように活用するかを実証しており、セキュリティ チームが能力を高め、100 人以上の職員が関わる業務に効果的に対応できるようにしました。
Dahua R&D センターのバイス プレジデントであるシンミン チャン (Xingming Zhang) 氏は、次のように述べています。「私たちは NVIDIA と協力し、AI を当社の次世代ディープラーニング製品に取り入れようとしています。高度で大容量の Dahua 製 DeepSense ビデオ アナリティクス サーバーは、豊富なメタデータの抽出と構造化データの処理に関し、パワフルでスケーラブルな手法を提供します。これにより、車両、原動機のない車両、人を特定する、迅速で正確なアナリティクスを実現します。」
新しいパートナーである Alibaba と Huawei も、Metropolis をどのように活用しているかを示しました。
ET Brain は、Alibaba Cloud の専用 AI プログラムであり、さまざまな業界が現実世界の課題に取り組んだり、開発の可能性を大きく広げたりするのを支援することを目的としています。例えば、Alibaba Cloud の City Brain が都市計画の担当者に AI の能力を提供すると、リアルタイムの交通の管理や予測、行政サービス、よりスマートな排水システムなど、都市のガバナンスを向上させることができます。City Brain は、杭州市のパイロット地区において、11% もの交通渋滞の緩和に役立ちました。
一方、Huawei のビデオ コンテンツ管理 (VCM) 製品は、Tesla P4 GPU アクセラレーターを搭載し、全体的なパフォーマンスを 22 倍も向上させました。この VCM は、ディープラーニングのメインストリーム フレームワークをサポートしており、正確な顔認識、歩車道の構造化、反転画像検索向けのインテリジェントなアルゴリズムを提供します。処理速度は、NVIDIA TensorRT ディープラーニング推論オプティマイザーと DeepStream SDK の利用により、大幅に短縮されました。
「Huawei のビデオ監視は、NVIDIA と協力し、また、深圳の警察と共同イノベーションに向けて連携し、将来、都市をよりインテリジェントにします」Huawei のビデオ監視領域のゼネラル マネージャーであるティンヨン リウ (Tingyong Liu) 氏は、このように述べています。
ぜひ、ソフトウェア パートナーを見つけてください
私たちは、Metropolis で新しい製品を迅速に開発するために設計された新しいパートナー プログラムによるさまざまな企業から成るグループに、さらに多くの世界最高の AI 企業を集めています。
先週発表されました当社の Metropolis ソフトウェア パートナー プログラムには、10 数社のソフトウェア パートナーが集まり、厳選されたアプリケーションのリストを提供しています。このリストにより、システム インテグレーターやハードウェア ベンダーは、新製品の開発が容易になります。
パートナーの 1 社である SenseTime は、公共安全、小売業、およびアクセス制御向けの顔認識ソリューションを提供しています。SenseTime は、China Mobile Communications Corp、China UnionPay、Sina Weibo Corp をはじめとする中国の業界リーダー企業とすでに連携し、同社のテクノロジを、セキュリティと監視、金融、教育、ロボット工学の分野に適用しています。
SenseTime の共同創設者兼 CEO であるリ シュウ (Li Xu) 氏は、次のように述べています。「NVIDIA の AI シティ プラットフォームのパートナーとして、SenseTime のアルゴリズムは、NVIDIA の GPU とうまく機能しています。私たちは、当社の革新的なディープラーニング テクノロジを活用し、Metropolis プラットフォームによるスマート シティの構築を NVIDIA と共に強化できることを大変うれしく思います。私たちは協力し、膨大な量のビデオ データを正確かつ迅速に深い洞察に変え、AI の無限の可能性を大きく広げていきます。」
AI シティが北京を輝かせる
AI シティの未来について、今週、北京で開催された GTC China で展示されました。