米国で開催されたGPU Technology Conference において、NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) が、DRIVE AutoPilot ソフトウェア、DRIVE AGX および DRIVE 検証ツールで構成された、完全なレベル 2+ 自動運転ソリューションである NVIDIA DRIVE AP2X を発表しました。
DRIVE AP2X には、DRIVE AV 自動運転ソフトウェアと DRIVE IX による、インテリジェントなコックピット エクスペリエンスが実装されています。これらのベースとなっているのは、DriveWorks アクセラレーション ライブラリを活用する、高性能で、エネルギー効率に優れた NVIDIA Xavier システム オン チップ (SoC)、ならびにリアルタイム オペレーティング システムである DRIVE OSです。
DRIVE AP2X 9.0: 周辺状況認識を利用した AI イノベーション
次の四半期にリリースされる予定の DRIVE AP2X ソフトウェア 9.0 には、自律走行を可能にする多様な要素が新たに追加されています。それらのなかには、より多くのディープ ニューラル ネットワーク、顔認識機能ならびにセンサーの追加組み込みオプションも含まれています。
マッピングと自己位置推定を向上させるために、DRIVE AP2X ソフトウェアには、車線と地形を識別する DNN である MapNet が実装されます。また、確実で快適な車線維持を実現する、3 つの異なるパス プランニング用 DNN により、正確さと安全性が高められます。
太陽の光線がセンサーに直接射し込んでいたり、あるいは泥や雪がセンサーの視界を妨げていたりするとき、車両は、ClearSightNet というニューラルネットワークによって、カメラが不能状態に陥っているのを検知することができます。これにより、車両はセンサーの障害物に対処するための措置を講じることができます。
ドライバー監視のためには、顔認証ができる、新たな DNN が実装されています。エコシステム パートナーとメーカーは、顔認証を利用して、自動車のドアを開いたり、エンジンをスタートさせたりできるほか、シートやキャビン内のその他装備の調整も行えるようになります。
DRIVE AP2X ソフトウェアには、新たな可視化機能も備えられます。自律走行機能への信頼を高めるために、視野をしっかりと確保する工夫が凝らされており、自動車の乗員は、車両のサラウンド カメラに映っているもの、現在の速度、制限速度ならびにドライバーのモニタリング画像などをすべて、1 つのスクリーンに映し出すことができます。
世界規模の計画
NVIDIA は、DRIVE AV ソフトウェア スイートに組み込まれる、DRIVE Planning and Control ソフトウェア レイヤーの詳細も明らかにしました。
このレイヤーは、ルート プランナー(経路計画)、レーン プランナー(車線計画)およびビヘイビア プランナー(行動計画)で構成されており、これら機能が一体となって作動することにより、安全で、快適なドライビング エクスペリエンスが得られるようになります。また、NVIDIA Safety Force Field (SFF) が、DRIVE Planning and Control ソフトウェアのなかで最重要のコンポーネントとなっています。
この堅牢な運転ポリシーは、周辺環境の動的要素の分析および予測を行います。NVIDIA SFF はセンサーのデータを取り込み、車両とその他の道路利用者を保護するための、さまざまな対応を決定します。
上記のような最新機能が追加された、NVIDIA DRIVE AP2X は、唯一の完全なレベル 2+ 自動運転ソリューションであり、これにより、パートナーは AI を活用した自動運転をまもなく路上で行えるようになるでしょう。