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GPUによる機械学習の革新

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機械学習は、最も重要なコンピューティングの発展のひとつです。

機械学習手法の進化により、いま、人工知能の研究が爆発的に進んでいます。そして、優れたアプリケーションやサービスが次々と生まれているのです。

リアルタイムの通訳。自律型ロボット。顔の分析による感情の認識。このほかにも、さまざまな応用が考えられます。

このようなアプリケーションを支える高度なディープ・ニューラル・ネットワークを訓練するには、膨大なコンピューティング・パフォーマンスが必要となります。トレーニングは、超高速のスーパーコンピュータを使っても数日から数週間もかかるため、これは大きな問題です。

だから、機械学習の研究者や開発者は、いま、NVIDIAのTeslaアクセラレーテッド・コンピューティング・プラットフォームとディープラーニング・ソフトウェア開発キット――ディープ・ニューラル・ネットワークを高速化するツールとライブラリのスイート――に熱い視線を注いでいます。

GPUアクセラレーションを採用すれば、CPUのみの場合に比べ、ニューラル・ネットワークのトレーニング速度を10倍から20倍までスピードアップできます。つまり、数日や数週間もかかっていたトレーニング期間を数時間に短縮できるのです。そうなれば、構築するニューラル・ネットワークの大型化や高度化が可能になり、驚くほどインテリジェントな次世代アプリケーションが生みだせるようになります。

大手がこぞって機械学習にGPUを採用

Facebookも、ついに、GPUの採用に踏みきりました。本日、ディープ・ニューラル・ネットワークのトレーニングに特化した次世代システム、“Big Sur”を発表したのです。

NVIDIA Tesla M40
NVIDIA Tesla M40:ディープ・ニューラル・ネットワークのトレーニング用として設計されています。

Big Surには、エンタープライズ・データセンタにおけるディープ・ニューラル・ネットワークのトレーニング用として開発されたNVIDIAの新しいTesla M40 GPUアクセラレータが採用されています。このGPUの採用により、Big Surの速度が従来システムの倍まで高まり、今後は、Facebookがトレーニングできるニューラル・ネットワークの数が倍増します。その結果、アプリケーションのインテリジェンスも精度も急上昇するものと思われます。

また、Facebookでは、パートナー各社と協力してOpen Compute Projectを推進し、Big Surの仕様をオープンソース化しようと考えています。これが実現すれば、他社にとっても、さまざまな種類の機械学習にGPUを活用しやすくなります。

機械学習にGPUを採用する企業はほかにもあります。

先月、コグニティブ・コンピューティング・プラットフォームのWatsonがNVIDIA Tesla K80 GPUアクセラレータをサポートしたとの発表がIBMからありました。

WatsonのPOWERアーキテクチャにGPUを追加すると、検索・ランクのAPI機能が1.7倍に向上しますし、総合的な処理能力は10倍になります。この結果、自然言語処理など、Watsonの主要アプリケーションの機能が大きく向上するものと思われます。

機械学習を進歩させるNVIDIA Deep Learning SDK

機械学習にGPUが急速に普及しているのは、NVIDIAのDeep Learning SDKが登場したからです。これはパワフルなツールとライブラリを集めたスイートで、ディープ・ニューラル・ネットワークのトレーニングを構成するさまざまなブロックが手に入ります。

まずはDIGITS。NVIDIAのディープラーニング用GPUトレーニング・システムです。ネットワークの挙動をリアルタイムに可視化できるので、所有するデータに最適なディープ・ニューラル・ネットワークを短時間で設計することができます。コードを書く必要はありません。

NVIDIAのCUDAディープ・ニューラル・ネットワーク、cuDNNも用意されています。このネットワークのルーチンは最適化されているので、ローレベル・パフォーマンスのチューニングに時間を取られることなく、ニューラル・ネットワークの設計とトレーニングに集中することができます。

このほかにも、cuBLAS、cuSPARSE、NCCL、CUDA Toolkitなど、機械学習の作業負荷に最適化されたライブラリやツールが豊富に用意されています。

ディープラーニング・フレームワークの基礎

NVIDIAのGPUとDeep Learning SDKにより、いま、機械学習が急速に進歩しています。GPUアクセラレーテッドのディープラーニング・フレームワークを構築し、ディープ・ニューラル・ネットワークのトレーニングを行う企業がどんどん増えているのです。

そのようなフレームワークの例にMicrosoftのCNTKフレームワークやGoogleのTensorFlowが挙げられます。いずれも、オープンソース・ソリューションとして公開されています。ディープ・ニューラル・ネットワークの設計やトレーニングにはオープンなフレームワークのCaffeやTheano、Torchなどが広く利用されていますが、その選択肢が増えたわけです。

AI分野は、いま、競争が激化しています。その競争を支えているのが機械学習です。機械学習のエンジンとして、GPUは、今後も、さまざまな分野の産業や研究でイノベーションを実現していくことでしょう。


Stephen Jones

Focused on customer experiences, Stephen’s background in technology and intuitive grasp of developers’ needs brings a unique spin to product management. Stephen holds a BS in Computer Science from the University of Tennessee and is pursuing an MBA at Colorado State University. Stephen has been fortunate enough to work for great companies that permit him to pursue his hobbies, including cycling the backroads or running the trails around his hometown of Boulder, CO. When not in oxygen debt, Stephen spends time with his two boys and beautiful wife.

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