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現実とレンダリングとの境界が分からない程高性能なデモはどのように作成されたか

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NVIDIAのイアン・ウィリアムズ(Ian Williams)は、最新デモの高性能テクノロジ18ボルト対応DeWalt製電動ドリルを「ザ・タレント」と呼んでいます。

これはイアンが率いる小規模なチームがNVIDIAのIrayレンダリング・テクノロジーを使い、この黄色と黒の工具をNVIDIAの新しいスターの座に押し上げることができたためです。

NVIDIAがソーシャルメディア上で数ヶ月にわたり語り続けてきたストーリーの最新のチャプターとなるテクノロジーです。実際の写真とデジタルにレンダリングした画像を隣同士に並べ、どちらがをレンダリングされているかを尋ねます。これはいたずらをするような楽しみです。

このたびNVIDIAはこのチャレンジを、コンピュータグラフィックスに関する世界最高のカンファレンスであるSIGGRAPHに登場させます。この新しいレンダリング・テクノロジーによる現実再現には非常に大きな自信を抱いているため、この電動ドリルのデジタルモデルを実物の高解像度画像のとなりに並べて展示することにしました。専門家が果たしてこの2つを区別できるかは見ものです。

NVIDIAの「Real or Rendered」ストーリーの背景:デザイナーがツールを使って作品を作り、それをフォトリアルな画像で見ることができるようにしたいとNVIDIAは考えました。さらにレンダリングのため何台ものコンピュータを並べることなくそれを実現したいとも考え、「何百万ドルもの予算を使える人々だけでなく、すべてのデザイナーが利用できるものとすべきだ」とイアンは述べています。

イアン率いるチームはSIGGRAPHのために「Real or Rendered」デモを2つ作成しています。Santa Cruz社のカーボン製自転車「Nomad」のデジタルモデルはそのひとつです。またフランソワ・クエンティン(François Quentin)がIrayを使うDassault社のCatia Live Renderingソフトウェアによりデザインした、ギアやホイールと共に正確なムーブメントも外から見える195,000ドルの腕時計、4N Sapphireも展示されます。

NVIDIAのProfessional Solutions Groupに所属する応用エンジニアリング部門ディレクターのイアンと彼のチームが作成したDeWalt電動ドリルのデジタルモデルの操作がどれほど簡単かを体験してみてください。マウスを動かすだけでドリルを開展し、何度かクリックするだけで照明を変更することができます。あるいはつや消しアルミなどに素材を入れ換えることも可能です。結果はわずか数秒のうちに画面に表示されます。

掘り下げる

このモデル作成に要したものは、広く使用されているデジタルデザインツールの3DS MaxとNVIDIAのIrayプラグインのみです。このプラグインは、NVIDIAが最も良く使用されているデザインツールのいくつかを対象としてリリースするシリーズのひとつです。NVIDIAのゴールは、ユーザが作品のフォトリアルなモデルを、リアルタイムで、いつも使っているアプリケーション内で作り出せるようにすることです。

イアンが使う、NVIDIAが作成したもうひとつのツールに新しいMaterial Design Language(MDL)があります。MDLを通じ、デザイナーはさまざまな素材について、現物をベースとしたデジタルバージョンを自分が使用するアプリケーションに追加できるようになりました。SIGGRAPHでは、2枚のQuadro M6000グラフィックスカードを搭載したWindows PC上で動作します。レンダリング用の多数のコンピュータは必要ありません。

しかし最も目を惹き付けるのは、52インチの4Kディスプレイ上に表示される、デジタルモデルがどれほど実物に似ているかです。実際のドリルはわずか数フィート向こうに置かれています。この画像はあらゆるディテールをとらえられるよう、ハイエンドの4Kカメラを使ってディスプレイに送られています。ありふれた電動ドリルがこれほどのスター扱いを受けるのはまさに初めてのことです。

Iray

このデモには当然のことながらデザイン上の課題も伴いました。実際のドリルの表面にあるすべてのディテールを捕捉するため、イアンはこのドリルの可能な限り現物通りの画像を撮影するためのケースを設計し、自分の手で組み立てました。最初に作った内部を白く塗った木の箱は、このずんぐりした凹凸の多いドリルにうまく照明を当てることができませんでした。

このためイアンはNVIDIAのクリエイティブチームに加え、Irayチームのデザイン専門スタッフにも相談しました。携わった人々はIrayを使って光がどのようにドリルを照らすかを視覚化し、完璧な照明ボックスのプロトタイプを作成することができました。この結果、曲面で構成された黒い、ドリルの下、上、および側面に設けられた細長い開口部を含め、複数の場所から照明が当てられるボックスが生まれました。「すべてのディテールを捉え、手を延ばして掴めるような感じを作り出したいと思いました」とイアンは述べています。

普通の人々にとって、2つの画像を見分けることのできる手段はまさに「手を延ばして掴もうとする」ことしかありません。SIGGRAPHのNVIDIAブース(#500)にて実際に体験してみてください。


Brian Caulfield

Brian Caulfield edits NVIDIA's corporate blog. Previously, he was a journalist with Forbes, Red Herring, and Business 2.0. He has also written for Wired magazine.

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