バーチャル・リアリティ(VR)は、新時代のエンターテイメントの中心というだけではありません。真剣なビジネスにおいても重要な要素となります。
そのため、NVIDIAは、「VR Ready」プログラムを通して、開発者、企業、OEM、独立系ソフトウェア・ベンダーを支援しています。このプログラムでは、考えうる最高のVR体験を実現して活用するためのツールと技術を提供します。
VRと拡張現実を取り上げた最新の「Tech Trends 2016」レポートで、Deloitte Consultingの最高技術責任者であるビル・ブリッグス(Bill Briggs)氏は、「企業によるVRの採用が、消費者による採用を上回るのも時間の問題でしょう」と述べています。
当社は、Dell、HP、Lenovoといった大手OEMと連携して、NVIDIA VR Readyプロフェッショナル・ワークステーションの提供を進めています。そのため、HP Z Workstationや、Dell Precision T5810、T7810、T7910、R7910、そしてLenovo P500、P710、P910などのモデルにはすべて、最高のVR体験を実現するための最小要件を満たす、NVIDIAの推奨構成が装備されています。
NVIDIAプロフェッショナルVR Readyシステムには、QuadroプロフェッショナルGPUが搭載されています。VRヘッドセットやVRアプリケーションの開発者は、これらのシステムでNVIDIAのVRWorksソフトウェア開発キットをすぐに利用できます。VRWorksが提供する、Context Priority、Multi-res Shading、Warp & Blend、Synchronization、GPU Affinity、GPU Directといった独自のツールや技術により、プロの開発者は、優れたVR体験を実現できるようになります。
McCarthy Building Companiesオペレーティングルーム
業界初のモバイルVR
NVIDIAは、業界初のプロフェッショナル・クラスのモバイル・ワークステーションの提供も進めています。これにより、ユーザーは、場所を問わず優れたVR体験を利用できるようになります。
MSI WT72は、初のNVIDIA VR Readyプロフェッショナル・ラップトップです。MSI WT72を使用すれば、設計者やエンジニアなどのプロは、VRを利用した設計レビューをどこででも行えるようになるため、製品品質を向上させ、ワークフローを加速できます。企業は、没入型技術を利用して、遠隔地にいる従業員にトレーニングを実施できます。また、McCarthy Building Companies Inc.をはじめとする企業のアーキテクトは、コンセプトや設計のイメージを顧客に伝えることができ、完全にバーチャルな建物の中を歩き回ることさえ可能です。
McCarthy Building CompaniesのVDCエンジニアであるアレックス・カニンガム(Alex Cunningham)氏は、次のように述べています。「設計レビューの段階で、お客様に忠実度の高いVR体験を提供することで、お客様が実際の建物をイメージして、十分な情報に基づいて判断できるようになり、そのため、着工後のコストのかかる設計変更を避けることができます。また、高いフレーム・レートでVRを実現するNVIDIA Quadroを搭載した、VR ReadyのMSIラップトップを使えば、バーチャル・リアリティを客先に持ち込み、設計の説明をより効率的に進めることができます」
MSI WT72 VR Ready ノートパソコン
グラフィックス要件の厳しいVRにおいて、NVIDIA GPUは不可欠な要素です。たとえば、ヘッドマウント・ディスプレイでは、片目ごとに付いているディスプレイに、毎秒90フレームを表示する必要があります。
MSI WT72 VR Readyラップトップは、当社の新しいMaxwellアーキテクチャ・ベースのQuadro M5500 GPUを採用した初の製品です。2,048個のCUDAコアを搭載したQuadro M5500は、世界最速のモバイルGPUです。また、NVIDIA VR Readyプロフェッショナル・モバイル・ワークステーション用の初のモバイルGPUでもあり、きわめて低いレイテンシでVRパフォーマンスを実現できるよう最適化されています。
このような機能を備えたMSI WT72を使用することで、科学者、製品設計者、教育者、映画製作者などのプロは、ビジュアル・コンピューティングにおける非常に困難な作業に対応できるようなります。さらに、MSI WT72は、Autodesk VREDの認定を受けているため、目を見張るような没入型3D設計環境を構築できます。
Autodesk VREDのプロダクト・マネージャーであるルーカス・ファエス(Lukas Faeth)氏は、次のように述べています。「当社が、NVIDIA Quadro M5500モバイルGPUを搭載したMSIプロフェッショナル“VR Ready”ラップトップを認定した理由は、当社のお客様が必要とするあらゆる場所で、Autodesk VREDのすばらしいVR体験を提供できる機能を備えているためです」
4月4~7日にシリコンバレーのサンノゼ・コンベンション・センターで開催される、NVIDIAの年次「GPUテクノロジ・カンファレンス」にぜひお越しください。会場では、当社のパートナーおよびプロフェッショナル・アプリケーション開発者の最新のVR技術を、Quadro VR ReadyワークステーションやMSI WT72プロフェッショナルVR Readyラップトップとあわせてご覧になれます。