最高の仕事に磨きをかける: SIGGRAPH 2017 が開幕、NVIDIA を採用した AI および VR の各種ツールをお見逃しなく

投稿者: Gail Laguna

「最高の仕事を追求するだけでなく、さらに磨きをかけたい」――コンテンツ クリエーターならだれもがそう願うでしょう。

このたび、7 月 31 日~ 8 月 3 日に開催される SIGGRAPH カンファレンスで、その方法をご紹介します。それは、最新の AI、VR、そして最先端レンダリング テクノロジによって実現されます。

AI をコンピューター グラフィックスに取り入れる

Siri から、スマートカー、さらには Netflix のレコメンデーションにいたるまで、私たちの日常生活に AI が浸透するようになりました。

そして今、NVIDIA GPU のコンピューティング パワーを利用することにより、新たな AI アクセラレーテッド ワークフローが、コンテンツ制作を最適化し、アーティストや制作会社の時間とコストを節減し、創造性をより一層高めています。

アイルランドのダブリンを拠点とするスタートアップ企業、Artomatix は、このトレンドの代表例でしょう。テクスチャの生成とスタイル トランスファー (画像スタイルの抽出・反映) に向けた同社の AI ベースのアプローチは、アーティストやデザイナーが抱える面倒な日常の反復作業の多くを自動化するのに役立ちます。これにより、皆さまのようなプロのクリエーターが付加価値の高い創造的な作業に集中できるようになります。

同社は SIGGRAPH の NVIDIA ブースで、「Aging of 3D Worlds」プラットフォームのデモを行う予定です。そのディープラーニング テクノロジと、NVIDIA GPU 上で実行される NVIDIA の CUDA、cuDNN、cuBLAS の組み合わせによって、エイジング加工された数十個のテクスチャが最大 4K の解像度で数分以内に生成されます。

Artomatix によるトーク セッションは、現地時間 8 月 1 日 (火) 午後 4:30 ~ 4:55 に行われますので、ぜひお立ち寄りください。

膨大なデータセットの視覚化に VR を採用

製品の最終的な設計を予測する作業は、製造業者、工業デザイナー、プロのクリエーターが日々直面する課題です。

航空宇宙、輸送分野で世界トップクラスの企業であるボンバルディアは、VR を社内の設計プロセスに採用することでこの課題に適切に対処する方法を示す好例といえます。

SIGGRAPH の NVIDIA ブースでは、ESI Group がボンバルディアの「タレント 2」重レール用旅客列車全体を視覚化する方法を紹介する予定です。

ESI Group のプロダクト マーケティング マネージャーであるエリック カム (Eric Kam) 氏は、次のように述べています。「ボンバルディアにとって、設計段階ですでに最終製品を予測し、製造上の潜在的課題を特定できることは、非常に重要になります。当社が車両の完成形を読み込み、VR で視覚化する機能をボンバルディアに紹介したとき、先方は驚いて言葉を失っていました。」

そのモデルは、1 億 7,000 万個の三角形で構成される膨大なデータ セットであり、ESI がまもなくリリースする IC.IDO 11.2 Immersive Virtual Prototyping ソフトウェアによって視覚化されたものです。このソフトウェアでは、NVIDIA DesignWorks の各種機能が利用されます。たとえば、NV Pro Pipeline によって複数の GPU にわたるスケーラビリティが実現され、VR Occlusion Culling によって、この種の膨大なデータ セットに適したより高速なフレーム レートが実現されます。

また、IC.IDO では、その VR レンダリングのパフォーマンス、効率、画質を向上させるために、VR SLI をはじめとする NVIDIA VRWorks の各種テクノロジや、Single Pass Stereo も採用されています。

VRWorks と DesignWorks をサポートする IC.IDO 11.2 を利用することで、ボンバルディアやその他の企業がイマーシブな設計レビューを行えるようになるだけでなく、今や VR ヘッドセットを手に入れたエンジニアが各自の設計作業を大規模環境に統合し、工程内での試作を実現できるようになりました。「ゆくゆくは、各エンジニアのデスク上でフルサイズのインタラクティブな車両の試作が可能になるかもしれません」と、カム氏は語ります。

そこで、当社のブースにぜひお立ち寄りください。Oculus Rift ヘッドマウント ディスプレイを装着して、VR で実際に体験していただけます。すべてが NVIDIA Quadro P6000 上のすばらしいパフォーマンスによって実行されます。

核融合実験装置のモデリング

NVIDIA のブースには、ダッソー システムズも参加する予定です。同社は、Quadro P6000 をデュアル構成で実行しながら、エンジニアが巨大なジオメトリをネイティブに編集する方法について概念実証を行います。今回は、マックス プランク研究所がダッソーの CATIA コンピューター支援設計 (CAD) プラットフォームで開発した、世界最大の実験用核融合炉 (ステラレーター) の設計です。

概念実証には VR での統合されたイマーシブな体験が含まれます。ボタンをクリックするだけで開始できるため、セットアップや準備は一切不要です。

VR では、完全な CAD ジオメトリによってリアルタイムで設計を変更し、Allegorithmic Substance のテクスチャリング テクノロジによってリアルなマテリアルを変更できます。また、NVIDIA の LMS と VR SLI の拡張機能によって、あらゆる設計におけるリアルタイムの VR を実現できます。

CUDA による煙と火のレンダリング

できればぜひ、ブース #1230 にもお立ち寄りください。ニュージーランドを拠点とするスタートアップ企業である VortechsFX が、NVIDIA GPU 上でのみ動作するレンダリング プラグイン「Eddy」を初披露する予定です。

Eddy によって、Nuke 内で煙や火のようなガス状流体のシミュレーション (つまり、これまでは不可能だったワークフロー) をインタラクティブに操作できるようになります。アーティストにすばやくフィードバックを提供するため、Eddy はその分離可能な容積測定処理の多くを、インラインの最適化された CUDA コードにコンパイルします。

VortechsFX の Eddy については、こちらから詳細をご覧ください。

NVIDIA のブースにぜひお越しください

7 月 30 日~ 8 月 3 日にロサンゼルスのコンベンション センターで開催される SIGGRAPH 2017 の NVIDIA ブース #403 では、AI や VR 分野の優れたアプリケーションのデモなどをご覧いただけます。