Alibaba の支援を受け、2 車種のインテリジェント EV モデルが登場
インテリジェントな自動車の新ブランドが誕生しました。この自動車には、遠くまで走るためのバッテリだけでなく、頭脳も搭載されています。
中国の自動車メーカー最大手、上海汽車集団 (SAIC) は、大手電子商取引企業 Alibaba と共同で、新しいプレミアム EV ブランド、「intelligence in motion (IM)」を発表しました。このブランドの電気自動車は長距離走行が可能で、高性能でエネルギー効率の高い NVIDIA DRIVE Orin コンピューティング プラットフォームによる AI 機能が搭載される予定です。
同ブランド初のラインナップは 2 車種 (フラッグシップ セダンと SUV) を予定しており、いずれも自動駐車機能などの自動運転機能に加えて、蓄電容量 93kWh のバッテリを標準装備します。SAIC では、4 月に開催する上海モーター ショーでセダンの受注を開始し、SUV の受注開始は 2022 年を予定しています。
上記の 2 モデルには、集中型のコンピューター システムの中枢に複数の NVIDIA Orin システムオンチップ (SoC) が搭載される予定です。これにより 500 TOPS から 1,000 TOPS を超える処理能力を達成し、自動化や自律化の機能に加えて、車内でのパーソナライズ機能が可能になり、OTAによる継続的なアップグレードにより真のソフトウェア デファインド体験が実現されます。
コンピューティング アーキテクチャを一元化して統合することで、IM ブランドの車両は開発された高度なソフトウェア機能を受け取ることができます。こうしたソフトウェア デファインドの車両は、携帯電話と同じように、定期的にソフトウェア アップデートを受けとります。
プレミアム車両の詳細
最上位のプレミアム電気自動車ブランドを開発する上で欠かせないのが、クラス最高水準の車載コンピューティングです。
Orin は世界で最も高性能で最先端の自動運転車(AV)およびロボティクス向けのプロセッサです。このチップに搭載されたスーパーコンピューターの処理能力は最大 254 TOPS(毎秒254兆回の演算能力)に及び、自動運転車やロボットで多数のアプリケーションとディープ ニューラルネットワークを同時に処理することでき、さらに ISO 26262 ASIL-D などの機能安全基準を満たします。
IM ブランドの車両の中核に 2 基の Orin SoC を搭載することにより、コンピューティング プラットフォームの処理能力は 500 TOPS を超え、自動運転に必要な冗長性と多様性を実現できます。
あらゆる最新のコンピューティング デバイスと同様に、テクノロジの進歩に合わせて車両の性能や機能の向上に携わる多くの AI エンジニアおよびソフトウェア エンジニアを擁する大規模なチームが、これらのインテリジェント車両をサポートします。
インテリジェンス イン モーション
IM ブランドの新しいラインナップにより、インテリジェント モビリティやエレクトリック モビリティの水準がさらに高まります。
新しいラインナップには蓄電容量 93kWh のバッテリが標準装備され、プレミアムモデルには 115kWh のバッテリが搭載されます。
IM ブランドの車両はソフトウェア デファインドのため、モバイル デバイスと同じく、ただアップデートされるだけでなく、最新のテクノロジとシームレスに連携します。同ブランドでは、ドライバーや同乗者の体験をパーソナライズするためのスマートフォン機能を搭載し、車内にスマートで快適な空間を創り出しています。
継続的にアップグレードできる新たな電気自動車ラインナップであるSAIC のプレミアム IM ブランドにより、インテリジェントな個人向け交通手段におけるイノベーションがさらに進むことになるでしょう。