小売業を活性化： Mercedes-Benz Consulting が Modcam の店舗分析を使用して販売店のレイアウトを最適化

by Azita Martin · June 25, 2020

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小売業者がNVIDIA Jetson Nano によるリアルタイム分析を店舗に導入。

小売業者は、顧客の購買行動や嗜好をよく理解し、より良い体験を提供するために、AI の力を店舗に導入しようとしています。

スウェーデンに拠点を置く AI スタートアップの Modcam は、スマートセンサーを使用して、小売店、ショールーム、オフィススペースにおける人の流れの詳細なデータを提供しています。NVIDIA Jetson Nano モジュールを搭載したこれらのセンサーは、エッジでこのデータを使った AI アルゴリズムのリアルタイム計算を行います。

これにより、あらゆる種類の小売業者が、顧客の購買嗜好に関する有益な洞察を安全に引き出せるようになります。

Mercedes-Benz Consulting は、Modcam と連携し、次世代の自動車販売体験を加速させようとしています。同社はドイツのシュトゥットガルトにある本社のすぐ近くに Modcam のセンサーを備えた実験的なショールームを建て、さまざまなレイアウトや新しい店内テクノロジを試しています。

ほとんどの人にとって自動車はめったにない大きな買い物であるため、自動車メーカーの販売の成功はショールームでの体験に大きく依存します。自動車会社は、自動運転技術やインテリジェントな運転技術に投資するのと同じように店頭にも目を向けており、買い物体験を強化するような、見て回りやすく最適化されたレイアウトを実現しようとしています。

Modcam のエッジコンピューティング用 AI アルゴリズムの支援によって、Mercedes-Benz Consulting は、展示フロアと接客エリアの両方で、消費者の行動に関する有益な洞察を得ることができました。

スマートショッピング

Modcam のインテリジェントな AI は、空間の中で人がどのように動くかを分析します。それをもとに、小売業者は、特定のレイアウトやサイネージが効果的かといったパターンを判断し、顧客が商品のどこに興味を持ち、時間をかけてもよいと思っているかを突き止めることができます。

これは、個人情報を収集、保存することなく行われます。エッジで実行されているディープニューラルネットワークは、顧客の検知に際して個人を特定しない形で人を特徴づけ、スマートセンサーは分析する画像を一切保存しません。

Modcam は高性能でエネルギー効率に優れた Jetson Nano を活用し、リアルタイムに計算を実行するために NVIDIA Metropolis アプリケーションフレームワークを使って最適化されています。この小型でパワフルなコンピュータで、Modcam は物体検出、セグメンテーション、トラッキングなどのアプリケーションのための複数のディープニューラルネットワークを並列に実行しており、そのすべてが、わずか 5 ワットで動く使いやすいプラットフォームで稼働しています。

Modcam の最高執行責任者であるアンドレアスノードグレン (Andreas Nordgren) 氏は次のように述べています。「当社の前世代のセンサーとプロセッサはパワーが足りなかったため、NVIDIA Jetson Nano にアップグレードしました。すると、次世代のシステムが必要とするニューラルネットワークの性能が 60 倍に向上しました」

この高性能でインテリジェントなエッジソリューションによって、Modcam は世界中の小売業者がマーチャンダイジングをさらに最適化し、より良い買い物体験を提供できるように支援しています。

Modcam は NVIDIA Inception Program のメンバーです。このプログラムは初期段階にある企業を対象としたバーチャルアクセラレータープログラムであり、基本的なツール、専門知識、市場参入サポートを提供することでこれらの企業を支援しています。