AI スーパーコンピューティングは、新たな量子アプリケーションの開発を加速し、航空宇宙、自動車、製造など重要な産業における画期的な成果を推進しています。
その機会を背景に、Ansys は、Gefion スーパーコンピューター上で動作する NVIDIA CUDA-Q 量子コンピューティングプラットフォームを使用して、流体力学アプリケーションの量子アルゴリズムを推進することを発表しました。
Gefion はデンマーク初の AI スーパーコンピューターであり、NVIDIA Quantum-2 InfiniBand ネットワーキングと相互接続された NVIDIA DGX SuperPOD で構成されています。Ansys は、オープンソースの NVIDIA CUDA-Q ソフトウェア プラットフォームを使用することで、スーパーコンピューターの処理能力を活用し、流体力学アプリケーションに適用可能な量子アルゴリズムの GPU アクセラレーテッド シミュレーションを実行しました。
NVIDIA の量子および CUDA-X 担当シニア ディレクターであるティム コスタ (Tim Costa) は次のように述べています。「未来の実用的な量子アプリケーションを発見するためには、研究者らは今、それらを実行可能な大規模シミュレーションを行う必要があります。NVIDIA は、Ansys や DCAI のような協力パートナーが、量子コンピューティングの影響力を最大化するために必要なスーパーコンピューティング プラットフォームを提供することで、研究者を支援しています」
Gefion はコペンハーゲンを拠点としており、Danish Center for AI Innovation (DCAI) によって運営されています。ノボ ノルディスク財団とデンマークの輸出投資基金 (EIFO) によって設立されました。
CUDA-Q では GPU アクセラレーテッド ライブラリを活用しているため、Gefion では量子格子ボルツマン法 (Quantum Lattice Boltzmann Methods) として知られるアルゴリズム クラスの複雑なシミュレーションを実行することが可能です。これらのアルゴリズムが 39 量子ビットの量子コンピューターでどのように動作するかをシミュレーションすることで、Ansys は迅速かつコスト効率の高い方法で流体動力学アプリケーションに与える影響を調査することができます。
DCAI の CEO である Nadia Carlsten 氏は次のように述べています。「CUDA-Q によって、Gefion を使用する研究者に、ハイブリッド量子古典コンピューティングを活用する機会が解放されるのを目のあたりにしています。NVIDIA とAnsys との協業により、量子技術と AI スーパーコンピューティングの融合を推進することができました」
Ansys の最高技術責任者である Prith Banerjee 氏は次のように述べています。「CUDA-Q の GPU アクセラレーテッド シミュレーションにより、量子アプリケーションの効果が表れ始める領域で研究できるようになりました。NVIDIA と DCAI と協業することで、計算流体力学などのエンジニアリング分野における量子コンピューティングの役割を拡大しています」
この最新の取り組みは、アクセラレーテッド コンピューティングを使用して量子コンピューティング研究を推進するという NVIDIA の最近の発表に基づくものであり、世界最大級の量子研究スーパーコンピューターである日本の ABCI-Q の公開や、台湾の国立高性能コンピューティング センターに設置された新しい NVIDIA 搭載スーパーコンピューターもこの取り組みの一部です。
NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアンが VivaTech で行った NVIDIA GTC Paris の基調講演を視聴し、GTC Paris のセッションをご覧ください。