NVIDIA

お使いのブラウザーは対応していません。

お使いのウェブブラウザーはこのウェブサイトでは対応していません。いくつかの機能が正常に動作しない可能性がございます。アップグレートいただくか下記のブラウザーのどれかをインストールください。よろしくおねがいします。

関西電力と関西電力送配電の従業員、最大34,000ユーザーを収容する快適なVDI環境の実現へ

data-center-blog-kansai-electric-720x340-jaJP

NVIDIA GPUとNVIDIA仮想 GPUテクノロジを採用しデジタルワークスタイルの推進基盤を構築

関西電力グループが、デジタルテクノロジを活用したビジネス変革へ大きな一歩を踏み出しました。関西電力および関西電力送配電の従業員、最大34,000ユーザーを収容可能な仮想デスクトップ基盤が稼働を開始し、世界屈指の規模となるこのVDI環境は、関西電力が全社で取り組む「デジタルワークスタイル」の推進基盤となります。

本環境は、「デジタルワークスタイル」の実現を通じてコミュニケーションおよびコラボレーションを活性化し、個人と組織の生産性を向上させ、新しいビジネス価値の創出を目指す基盤となります。

デジタルワークスタイル実現による生産性の向上

最初に着目したのは、大規模な組織ならではの階層的な意思決定プロセスや、出張や会議出席に伴う移動時間などの非効率な業務でした。関西電力 IT戦略室 情報通信技術グループの三ヶ島修平氏は次のように話しています。「様々な非効率を解消し、業務のスピードを高めることが生産性向上に直結すると考えました。そのために、情報伝達や情報共有の仕組みを見直し、時間や場所に制約されず業務ができる環境、会議に参加できる仕組みづくりに着手しました。」

そして注目したのが、全社共通アプリケーションとしてのMicrosoft 365とBox の導入でした。特にコラボレーションツールとしてのTeamsに大きく期待しました。またSaaSを利用することで、メールやファイルの容量などシステム的な制約からユーザーを解放できるメリットも得られ、さらに、セキュアにデータを扱えて高い生産性を支えるVDI環境も同時に整備することで、デジタルワークスタイルをしっかりと実現することが重要だと考えました。

2019年末、IT戦略室は新たにVDI環境を整備し、Microsoft 365とBoxを関西電力・関西電力送配電の全社員へ提供する方針を固めました。これは、最大で34,000ユーザーを収容する超大規模VDI環境へのチャレンジでした。

「ユーザーに仮想デスクトップを提供するVDI基盤には、最新のハイパーコンバージドインフラ製品を採用しました。採用の決め手となったのは、運用管理性を含めたトータルでのコストパフォーマンスの高さ、NVIDIA GPUおよびNVIDIA 仮想 GPUテクノロジによる優れたグラフィックス性能です」と三ヶ島氏は語ります。

ユーザーの高い生産性を支える快適なVDIの実現

VDI基盤構築に際して、「ユーザーの高い生産性を支える快適なVDI環境の実現」という基本方針が掲げられました。採用されたGPU搭載のHCI(ハイパー コンバージド インフラストラクチャー)製品は、Nutanix、HPE、NVIDIAが協力して展開している HPE ProLiant DX380 Gen10でした。関西電力グループにおいてIT ソリューション領域を担うオプテージが本システムのテクノロジ評価を行いました。

オプテージのソリューション事業推進本部の安藤一樹氏は次のように話しています。「VDI環境で高い性能を発揮させるために、CPU、メモリ、ディスクI/Oなど、ユーザーあたりのリソースの割り当てを慎重に検討しました。さらにNVIDIA GPU とNVIDIA仮想GPUテクノロジによるグラフィックス処理の高速化が、さまざまな処理でCPU負荷を軽減して体感を改善することが、本システムで快適なユーザー体験を実現するための最大のポイントです。また仮想GPUを採用することで、CPUのグレードを下げることもできました」

NVIDIA 仮想GPUテクノロジによって、GPUのメモリを仮想的に分割、複数台の仮想マシンで高いコア性能を効率的に利用することができるため、複数のユーザーの生産性を向上させることが可能です。オフィスアプリケーションはもちろん、Webブラウジング、動画再生、地図検索、Teamsを使ったオンライン会議など、幅広い用途でユーザー体験を大幅に改善できることが事前検証で確認されました。

「NVIDIA 仮想GPUを使用した環境では、さまざまな処理でCPU使用率を軽減して画面の動きがスムーズになり、快適に業務が行えます。事前に仮想GPUありとなしの仮想マシンを用意して実際に検証比較し、経営層にも仮想GPUの効果を納得してもらったうえで導入しました」と三ヶ島氏は話します。

グラフィックス処理をNVIDIA 仮想GPUにオフロードできるVDI 環境では、CPUの負荷を10~60% 削減し、ユーザー体感ではWindows 10のUser Experience Indexのスコアを34%向上できます。こうしたNVIDIA 仮想GPUの効果が本VDI基盤でも発揮されました。

大規模災害時にこそ継続できるVDIサービスを

関西電力では、オフィスワークとリモートワークを柔軟に使い分ける勤務シフトを取り入れ、事業部や部門単位で工夫しながら生産性を高めています。

三ヶ島氏は次のように語りました。「VDIの活用を開始した部門からワークスタイルが変化しつつあります。Teamsによるオンライン会議が進むにつれ、場所や時間を選ばず柔軟な情報共有と意思決定が可能になりました。業務のスピードは確実に高められていると思います。コロナ禍の影響でリモートワークや在宅勤務にシフトした従業員も、柔軟な働き方を選びながら生産性を向上させています」

「オフィス、外出先、自宅のどこにいても円滑にコミュニケーションおよびコラボレーションできる環境が整えられました。ユーザーの利便性とともに、生産性も着実に向上できている実感があります。快適なVDI 環境によって、今までできなかった柔軟な働き方が可能になった、不可能が可能になったことが最も大きな成果だと思っています」と三ヶ島氏は評価しています。

一方で、電力供給という社会インフラサービスを担う企業として関西電力は、大きく重い責任があります。最後に三ヶ島氏は次のように話を締めくくりました。

「私たちは、持続的かつ安定的な電力供給という社会的使命を担っており、大規模災害のような事象に際しては迅速な復旧対応が求められます。新たに構築したVDIシステムは、そうした状況下でも私たちの業務を支えていく役割を担ってもらわなければなりません。今回、VDI 環境の実現に尽力してくれたNVIDIA、Nutanix、HPEの3社には、これからも私たちのミッションを支え続けてもらえることを期待します」

関西電力の取り組みに関する詳細はこちらをご覧ください。


You may also like...