リアルタイムの AI アートツールとして一大センセーションを巻き起こした NVIDIA の GauGAN が、この度、「Best of What’s New Award」のエンジニアリング部門を受賞しました。この受賞は、 12 月 3 日、ポピュラーサイエンス誌で発表されました。
同誌の編集長ジョー ブラウン (Joe Brown) 氏は次のように述べています。「Best of What’s New Awardでは、今年登場したイノベーションの中から特にインパクトを発揮し、人々を沸き立たせたものを選んで表彰しています。専門的な審査を経て選出されたこれらのイノベーションは、家から都市、さらには宇宙等のあらゆる場所で、より健康的で安全な、素晴らしい未来像の礎となるでしょう。2019 年 Best of What’s New Award賞を皆さまにお届けでき、大変嬉しく思います」。
NVIDIA とカリフォルニア大学バークレー校の研究者が 2019 年の初めに共同開発した GauGAN は、何本か線を引くだけで実物そっくりの複雑な画像を生成できる、世界初のセマンティック画像合成モデルです。
「簡単なスケッチでデザインのブレイン ストーミングを行う方がはるかに簡単です。GauGAN の技術を使えば、スケッチを非常にリアルな画像に変換できます」と、NVIDIA のディープラーニング応用研究部門バイスプレジデントであるブライアン カタンザーロ (Bryan Catanzaro) は述べています。
GauGAN のバックエンドでは、敵対的生成ネットワーク (GAN) を基盤として、100 万点以上の実際の風景画像でトレーニングを行っています。このトレーニングには NVIDIA DGX-1 システムと、cuDNN で高速化されたディープラーニング フレームワーク PyTorch が使われています。
これまでに、NVIDIA の AI Playground 上の GauGAN を使用して100 万点以上の画像が作成されました。
カタンザーロはこう述べています。「GauGAN はただ他の画像の断片を継ぎ合わせたり、テクスチャを切り貼りしたりしているだけではありません。このツールは、新しい画像を実際に合成していて、アーティストが何かを描くときの方法とかなり似ています」。
NVIDIA の研究チームは、世界中から集まった 200 人以上の科学者で構成されています。チームでは AI、コンピューター ビジョン、自動運転車、ロボティクス、グラフィックスなどの領域に重点を置いています。