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無限の彼方へ: NVIDIA リサーチが VR ユーザーを広大な仮想世界へといざなう

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無限に広がる仮想世界。しかし、リビングのスペースは限られています。

現在、果てしない仮想空間における VR ユーザーの動きが、物理空間のサイズによって制限されています。ソファにつまずくようでは、VR の世界に完全に没頭することはできません。

NVIDIA リサーチ チームは、Adobe およびストーニーブルック大学と共同でこの問題の解決にあたっており、ユーザーの眼球にその答えを求めています。チームは、先週開催された GPU テクノロジ カンファレンスでの講演でそのソリューションについて説明しました。

人は眼球の不随意運動によって見えていない状態が 1 秒間に数回起こります。「サッカード」と呼ばれるその衝動性眼球運動は数十ミリ秒というわずかな時間で終わるので、本人が気付くことはありません。

NVIDIA の研究者チームは、没入型 VR 体験の実現における障害を取り除くため、VR ユーザーの VR 空間内での歩行コースを実世界の歩行コースから切り離しました。

人の盲点を突く

研究者チームが編み出した GPU アクセラレーテッド技術は「Saccadic Redirected Walking」 (サッカードを利用した VR 空間歩行距離変換技術) と呼ばれ、ユーザーが見ていない瞬間に機能します。

この技術では、その数ミリ秒の間に VR 空間をわずかに回転させることにより、仮想世界でユーザーが認識する歩行コースとは違う実世界の歩行コースでユーザーを誘導します。そのため、他のプレイヤーにぶつかったり、リビングの壁などの障害物に当たったりといったことがなくなります。

チームは NVIDIA の Quadro GPU を利用してそのソリューションを実現しました。先週、GTC の VR Village には現物が展示されました。不思議の国のアリスのようなチェスボードと人間サイズの駒が登場する巨大な仮想空間でのすべての操作を、約 4.5 メートル四方の範囲で体験できました。

研究者チームは、今年 8 月に SIGGRAPH でこの研究に関する論文を発表します。こちらの Redirected Walking テクノロジのデモをご覧いただき、技術的詳細について確認することができます。

世界 11 か所で活動する 200 人体制の強力な NVIDIA リサーチ チームは、機械学習、コンピューター ビジョン、自動運転車、ロボット工学、グラフィックス、コンピューター アーキテクチャ、プログラミング システムほか、さまざまな分野でテクノロジの限界を押し上げるべく重点的に取り組んでいます。

最新の仮想現実と拡張現実について GTC で紹介されました。NVIDIA の研究担当バイス プレジデントであるデイビッド リュプケ(David Luebke) による「Tackling the Realities of Virtual Reality (仮想現実における現実に取り組む)」 (水曜日午前 9 時) と題した公演も行われました。

Jamie Beckett

Jamie most recently spent four years as director of communications at Stanford’s School of Engineering, and previously served as managing editor for Cisco’s newsroom and for HP Labs’ newsroom. She began her career as a journalist, and spent a decade at the San Francisco Chronicle. Earlier she worked at the Stamford Advocate, in Connecticut, where she was part of a team that was nominated for the Pulitzer Prize.

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