ロサンゼルス上空約300メートルからの展望はまさに絶景です。カルフォルニア州ロサンゼルスのUSバンク・タワーの高層70階に開設された、オープンエアーの展望デッキOUE Skyspaceが注目を集めています。
しかし、他に類のない視覚体験ができるのは、このロサンゼルスのダウンタウンを象徴するUSバンク・タワー最上階の展望デッキだけではありません。その16階下、訪れた客が複数のエレベーターを乗り降りする54階でも、圧巻の視覚体験が提供されています。
この階には、スマート・スペースを専門とするサンフランシスコのデザイン会社、Stimulantがあります。同社は、NVIDIAグラフィックス・テクノロジを活用して、興奮とスリルで顧客を魅了する3つの視覚体験を創出しています。
特筆すべきは、360度ビューの体験です。9台のプロジェクターによる15×10メートルの大画面にロサンゼルスの地形を表した3Dモデルが表示されます。もちろんそこには、ロサンゼルス国際空港、ディズニーランド、ウィルシャー通りなどの観光名所も含まれています。
この部屋は、訪れる客の動きをきめ細かく追跡します。客がスペースを歩き回るだけで画面に表示される内容が変化します。ロサンゼルスの地形マップをシームレスに表示するには、9台すべてのプロジェクターが、きわめて高速かつ完全に同期していなければなりません。これを可能にしているのがNVIDIA Quadro GPUです。
StimulantのCEOであるダレン・デービッド(Darren David)氏は、次のように述べています。「私たちは、かさばるデバイスを頭に装着することなく、人々が共有できる対話型の体験を創り出そうと考えました。当社のStimuSenseテクノロジは、センサーとカスタム追跡ソフトウェアを統合したシステムで、スペースを歩くだけで景色が連動して表示されます。ほんのささいな動作で、とても美しい視覚体験を生み出すことができるのです」
客は、特別に作られて床に設置された「Infinity Mirror」をのぞき込むこともできます。そこには、光に満ちた底なしの落とし穴をのぞくような幻想的な光景が広がります。
さらに3つめの印象的な体験が「Reflection Wall」です。無数の泡のようなものが壁の前に立つ者のシルエットを形成し、人間をデジタルで形成された「泡のアバター」に変えます。しばらくすると、アバターは光り、その場で静止します。客が自分の写真を撮るのに十分な時間が経過した後、泡は7メートルのスクリーンの上へ消えていきます。
このきわめて印象的な効果は、NVIDIA DesignWorks SDKのNVIDIA MosaicとQuadro Syncテクノロジを使用しています。複数のプロジェクターが完全に同期して動作することで、まるで1箇所から出力した画像のように正確に表示できるのです。
デービッド氏は次のように続けます。「これらの体験は、待ち時間の間のちょっとした暇つぶしや遊び心を満足させるのに十分でしょう。私たちは、お客さんが最上階の展望デッキに着く前に感動的な景色を見せたかったわけではありません。皆さんの方向感覚を利用して遊べる場所を作りたかっただけです」
360度ビューとReflection Wallは、60フレーム/秒のフレーム・レートを誇るNVIDIAプロセッサーとMosaicテクノロジを利用して、このスペースに巨大な画面を表示しています。また、外部ハードウェアを追加しないですむよう、ImmersaViewのBlend&Warpソフトウェアを使用して予算を抑えています。
「当社は、このプロジェクトに創造力を傾けてきました。完成したものにとても満足しています。信頼できるプロセッサー以外に手を出す気はありませんでした。だからNVIDIAのクラス最高のパフォーマンスと機能を迷うことなく選択したのです」
Stimulant社のSkyspaceに興味をお持ちの方は、http://stimulant.com/skyspaceのビデオをご覧ください。