先月のF1オーストラリアGPでのフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)氏の恐ろしいクラッシュは、パフォーマンスのために、人間がどこまで車を追い込むかを表しています。
人命を危険にさらすことなく、レースカーを次なるレベルのパフォーマンスへと挑戦させることができたとしたらどうでしょう。
その答えを探るために、当社は世界初の自律走行モーター・スポーツ競技会であるRoborace Championshipに出場する車にDRIVE PX 2 AIスーパーコンピュータを搭載すると、NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)は、火曜日、シリコンバレーで開催中のGPUテクノロジ・カンファレンスで発表しました。
DRIVE PX 2搭載による超人的なアクション
チーフ・デザイン・オフィサー、ダニエル・サイモン(Daniel Simon)氏/Roborace Ltd.
新しいFormula E ePrix電気レース・シリーズの一環であるRoboraceは、ロボットによる競技の魅力と地球にやさしい代替エネルギーによるレースとを組み合わせたものです。
各Roboraceでは、10チームが、NVIDIA DRIVE PX 2を搭載した2台の無人カーで、1時間レースします。各チームの車はまったく同じものです。唯一競争優位が得られるのはソフトウェアです。つまり、最も高度な人工知能を作るコンテストというわけです。
これらの自律走行ハイスピード・レースカーに流れ込んでくる情報の量、そして素早い判断の必要性は、非常に厳しい要求です。Roboraceの運営会社であるロンドンを拠点とする投資会社、KinetikがNVIDIAに連絡してきたのはそのためです。
DRIVE PX 2は、最大24兆/秒のAIアプリケーション用の動作が可能なスーパーコンピュータ・クラスのパフォーマンスを、弁当箱ほどの大きさのケースで実現します。これらのレースカーが必要とするのは、まさにそのように小さな箱です。
車は人間のドライバーを必要としないため、これらのレースカーは驚くほど小さく、そのデザインは、『Tron: Legacy』のライト・サイクルの生みの親である自動車デザイナー、ダニエル・サイモン(Daniel Simon)氏によるもので、道路、レーストラック、いずれにおいてもかつて見たことのないものです。これらのレーサーには、かつての自律走行車両が搭載していたようなトランクいっぱいのPCを乗せる場所はありません。
DRIVE PX 2により、その必要がなくなっています。
重くならずに力を発揮
DRIVE PX 2は、レーダー、ライダー、カメラ、GPS、高解像度マッピングをはじめとする、幅広いセンサからのインプットを取り込むのに十分な、MacBook Pro 150台分に匹敵する処理能力を提供します。
また、GPUを利用してマシンが周囲から学べるようにするDRIVE PX 2のディープラーニング機能により、これらのレースカーは、レースを重ねるほどにより優れたものになっていきます。
すべての人々にとっての、より安全でスマートな車へとつながる競争なのです。
車の名前をどうするか
NVIDIAが自律走行レースカーを持つことになった場合、何という名にすべきでしょうか。ディープラーニングとエネルギー効率の良いAIコンピューティングをもじって、『ディープ・グリーン』という案が挙がっていますが、さらに候補を募っています。
下のコメント・ボックスより、レースカーの名前について、ご意見をお待ちしております。