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史上最高にクールな講座:MITの学生がJetson TK1キットでレース用ロボット・カーを製作

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小型のロボット・カー4台にトンネルの迷路、タイムを競うレース――これは、MIT教授が用意した、大学史上最高かもしれない授業の最終試験の内容です。

講座名は「Rapid Autonomous Complex-Environment Competing Ackermann-steering Robot」。わけのわからない名前ですが、その頭文字を並べた省略形「RACECAR」は学生の興味を引いたようです。

学生に与えられた課題は「複雑に曲がったトンネルの迷路を自律走行で駆けぬける小型ロボット・カーを作ること」。

VIDIA Jetson TK1開発キットで作られた小型ロボット・カーを持つMITのSertac  Karaman助教授

スピード・レース用の車両――MITのSertac Karaman
助教授と、NVIDIA Jetson TK1開発キットを使っ
て開発された小型ロボット・カー

自律走行を可能にするアルゴリズムの設計・製作には組み込みコンピュータのJetson TK1が使われました。Jetson TK1により、1/10スケールの車にオープンソースのロボット・オペレーティング・システムを搭載し、自車周辺の様子が評価できるようにしたのです。また、特殊な言語を開発し、コース内を傾くほどのスピードで走り、タイムを短縮するのにもJetson TK1が使われています。

大変な人気講座となったので、その創設者、MIT航空宇宙学科のSertac Karaman助教授は、来年から講座を拡大するとしています。もちろん、その中心となるのはJetsonです。

高い処理能力

RACECAR講座に参加した学生は、さまざまな才能を持つ5人がチームとなって競い合いました。ソフトウェアが得意な学生もいれば、ロボティクスの経験がある学生やロボット・オペレーティング・システムを使ったことのある学生もいました。しかし、全員がこのような課題に挑戦するのは初めてのことでした。

Karaman助教授によると、今年1月の発表に向けてRACECARを準備していたころ、欲しいと思うものがいろいろとあったそうです。

「大量のデータをフィードし、それをすばやく処理するためには高い計算処理能力とカメラもセンサが必要でした。それを実現する為にはパワフルなツールが必要でした。」

Jetsonを試し、もう10セットを注文。学生用4台、予備1台、教師陣用1台の合計6台のロボット・カーを作るためです。

Karaman助教授はMITでPh.D.を取得後、同校の航空宇宙学科で教鞭を執ってきました。航空機やドローンに搭載されているセーフティ・クリティカルな組み込みコンピュータ・システムについて調べているうちに、ロボットが大量に使われていることに感銘を受けたそうです。自律型の自動車や各種車両について研究していた助教授は、今度はそこにロボットを追加しようと考えました。

RACECARに関わっているのは、Karaman助教授のほか、MIT Lincoln Laboratory Beaver Works Centerの教師、Michael Boulet氏、Owen Guldner氏、Michael Park氏で、ロボット・オペレーティング・システムやアルゴリズムによるロボティック・システムの原理についての講義が7回あります。また、人が向かってきたらバックする「怖がる車」のプログラミング方法などが学べるラボも提供されています。

各チームは、3日間ぶっ続けのハッカソンで、ソフトウェア・オペレーティング・システムを実装し、どこかに突っこむことなくトンネルを走り抜けられるところまで車を仕上げました。

ロボット・カーのレース

レース用コースでウォーミングアップをしたあと、本番の競技が始まりました。車の速度は12.8km/hr以下(性能的にはその倍以上が出ます)。150mあまりのトンネル型コースでこの車を1台ずつ走らせ、その時間を競うのです。

レースの様子をKaraman助教授は次のように語っています。「1位になった車の所要時間は1分半ほどでした。そこからスピードアップし、最後は49秒台に到達することに成功しました。11.5km/hr近い平均スピードを達成したのです。車は、一陣の風のように走りまわっていました。1位チームの勝利に、ライバル・チームも大喜びしていました。」

来年は、もっとすごい講座にしたいとKaraman助教授は考えています――レース・コースをF1スタイルにして、10台あまりの車にポールポジションを競わせたいというのです。今回の講座でJetsonの機能はだいたい把握できたので、今後は、GPUを活用したステレオカメラと特徴検出機能を導入したいとも考えています。

「みんな、びっくりするほどのスピードでJetsonについて学んでいくのです。箱から出してあれこれ試してみるというやり方で。いつか、ドローンにJetsonを搭載して飛ばしてみたいと思っています― 同じことをノートパソコンでやるのは無理ですからね。」


Samantha Zee

Samantha Zee is a senior writer on NVIDIA’s corporate communications team, focusing on developing content for the blog and other digital platforms. She spent two decades as a reporter with Bloomberg News working out of bureaus based in London, New York, Los Angeles and San Francisco. She also spent two years at PR and digital marketing agencies writing and editing material for large technology corporations. Half Dutch, and half Scottish, she is now based in San Francisco with her family, where the weather is better than in either of her native countries.

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