Maya 2020 と Arnold 6 の最新のリリースで、リアルタイムでインタラクティブなレンダリングなどの RTX 高速化機能を世界中のアーティストやデザイナーに提供
視聴者は、より質の高いコンテンツがますます短期間で配信されることを望んでいます。昨今のグラフィックス ワークロードに取り組むアーティストやスタジオは、従来のワークフローの見直しを迫られています。
Autodesk は、新しい GPU 高速化機能に対応した Maya 2020 と Arnold 6 をリリースしました。これにより、プロのクリエイターはプロジェクトでの反復作業を加速させ、レビューと承認のループを短縮し、仕事を予定通りに終わらせるために必要なスピードとインタラクティビティを得られます。
リアルタイムのルック デベロップメントから最終フレーム レンダリングまで、Arnold 6 を利用すれば、NVIDIA RTX GPU と RTX Server を使って完全なプロダクション レンダリングが可能になります。
また、NVIDIA は本日 NVIDIA Studio ドライバをリリースし、Maya 2020 と Arnold 6 にアップグレードするアーティストに、最新の最適化機能とサポートを提供します。
Autodesk のメディア & エンターテイメント製品担当シニア ディレクターであるクリス ビエンノー (Chris Vienneau) 氏は次のように述べています。「当社は NVIDIA と緊密に連携し、最新の RTX GPU と RTX Server 上で実行するために Arnold GPU を最適化しました。Arnold の新規および既存のお客様のお手元にこの最新のアップデートをお届けできることを大変嬉しく思います。」
RTX を使った未来のための設計
Maya 2020 と Arnold 6 の新機能の原動力となるのが NVIDIA RTX GPU です。これは RTX Studio ブランドの PC やワークステーション、NVIDIA Quadro RTX Server や NVIDIA T4 サーバーに採用されています。ユーザーの作業環境がワークステーション、ノート PC、データ センター、クラウドのいずれの場合でも、NVIDIA はあらゆるアーティストやスタジオの高まる需要を満たす包括的な選択肢を提供しています。
Autodesk は、NVIDIA の OptiX フレームワーク上で Arnold GPU を構築し、NVIDIA RTX の専用のレイトレーシング用のRT コアと、AI デノイズ用の Tensor コアを活用しています。NVIDIA RTX はリアルタイムでインタラクティブなレンダリングを実現するとともに、バッチ レンダリングや最終フレーム レンダリングの性能を大幅に向上させます。
新しいアップデートにより、NVIDIA RTX GPU によるレンダリングが、一般的なデュアル CPU レンダリング サーバーよりも何倍も高速になります。
ビエンノー氏は次のようにも述べています。「クリエイティブな工程でのスピードとインタラクティビティの重要性が、かつてないほど高まっています。Arnold 6 がもたらすパフォーマンス向上によって、その負荷を軽減しながら、CPU レンダラーによる高品質なレンダリング結果と同等の結果が得られるようになります。」
2 基のXeon Gold 6126 2.6 GHz /(x8 の結果では 6148 2.4 GHz を使用)、256 GB DDR4 RAMでNVIDIAが実行したテスト。 パフォーマンステストには Autodesk Arnold 6.0.1 を使用。
アーティストは RTX GPU を使ったレンダリングによる新しいインタラクティビティと無類のスピードに驚くでしょう。Autodesk Arnold 6 には以下のような機能が含まれています。
- 統合レンダラー: ユーザーは、CPU と GPU のレンダリングをシームレスに切り替えることができます。
- OSL、OpenVDB ボリューム、オンデマンドでのテクスチャの読み込み、ほとんどの LPE、照明、シェーダー、あらゆるカメラのサポート
- 新しい USD コンポーネント: Hydra レンダー デリゲート、Arnold USD Procedural、Arnold ノードおよびプロパティの USD スキーマなど (現在 GitHub で公開)
- パフォーマンス向上による効率の最大化: 折り目付きサブディビジョンの高速化、Physical Sky シェーダーの強化、誘導体マイクロファセット マルチ スキャタリングなど
- マルチ GPU と RTX Server 構成でスケールするパフォーマンス
NVIDIA RTX を利用して Autodesk Maya 2020 が提供する新しい GPU 高速化機能には、以下のようなものが含まれています。
- 新しいプロキシミティ ラップ デフォーマー: より有効なメモリの活用、アーティストのワークフロー パフォーマンスの大幅な向上、滑らかな結果の実現を容易化。
- スムーズ メッシュ プレビューのサポートを強化: メモリ使用量を削減、可能な場合は GPU でプレビューを実行。特に、メモリ制限にすぐに到達するような、密度が高く、アセットの多いシーンでの作業に役立ちます。
- Autodesk Arnold 6: GPU でのプロダクション レンダリングに使用できるようになりました。
NVIDIA GPU は、モデリング、シェーディング、レンダリングにおける Maya のキャッシュ機能も向上させ、ビューポートでフォトリアリルな結果を生成するワークフローの高速化にも役立ちます。シーンアセンブリ ツールやキャッシング ワークフローで強力な NVIDIA GPU を利用することで、インタラクティブなエクスペリエンスを維持しながら、環境やキャラクター、複雑なアセンブリをすばやく読み込むことができます。
NVIDIA RTX Studio ノート PC、デスクトップ PC、モバイル、およびデスクトップ ワークステーションは、厳選されたハードウェアおよびソフトウェアの仕様と、Maya や Arnold などに向けた最適化とサポートが行われた今週リリースの最新 NVIDIA Studio ドライバによって、場所を問わずクリエイターの求めるパフォーマンスと信頼性に関する需要を満たすように設計されています。
より大規模で複雑なシーンに取り組むために最高のパフォーマンスを必要とする、または、より堅牢なセキュリティ、サービス、ソフトウェア認証、IT の管理容易性を求めるアーティストやスタジオ向けには、NVIDIA Quadro ワークステーションと RTX Server がエンタープライズ品質のハードウェア コンポーネントとソフトウェア スタックを提供しています。クラウドでの仮想化を活用するプロダクションやスタジオに興味のあるアーティストやスタジオは、NVIDIA の仮想 GPU テクノロジをご検討ください。
Autodesk Maya 2020 と Arnold 6 は、更に増加する RTX 高速化アプリケーションに加わり、プロフェッショナルによるデザイン ワークフローの変革に役立つでしょう。
画像提供: Lee Griggs