NVIDIA、世界最速のGPUでVRやデザインの処理を劇的に向上

投稿者: NVIDIA Japan

NVIDIAは今週、世界最大のコンピューター・グラフィックス・イベントであるSIGGRAPH会議で、アーティスト、デザイナー、アニメーター向けの新しいQuadro Pascalプラットフォームの驚異的な能力を公開しました。

今回、NVIDIAがリリースを予定しているのは、もっともパワフルなワークステーション向けGPUと、アーティストやデザイナーが大幅に作業を加速させ、創造力を高めることができるソフトウェア機能です。展示会でNVIDIAがご紹介する新製品および新機能は次のとおりです。

  • Quadro P6000: 史上最先端のワークステーションの基盤となります。3,840基のコアを搭載し、12 TFLOPsという卓越した演算能力を備えているため、デザイナーは複雑なデザインの処理をこれまでより最大2倍の高速化が可能となります。1、2
  • VRWorks 360 Video SDK: VR開発者は、複数のカメラ・リグから4Kビデオ・フィードを取り込み、編集し、ストリーミングするためのアプリケーションを開発し、リアルタイムの360度サラウンド・ビデオ体験を実現できます。
  • mental rayにGPUアクセラレーションを追加: 世界でもっとも人気の高い映画品質のレンダラがGPUアクセラレーションに対応しました。
  • NVIDIA Optix 4: NVIDIA DGX-1スーパーコンピュータに搭載されるGPUレイトレーシング・エンジンの最新バージョンです。アーティストは、最大64 GBの映画サイズのシーンを処理できる、最速のインタラクティブ・レンダリングを行えるようになります。
Monsters University データセット - PIXAR提供画像

Monsters University データセット – PIXAR提供

PIXARのCTOであるスティーブ・メイ(Steve May)氏は、次のように述べています。「当社のアーティストは、50 GB以上のデータセットを処理することも少なくありません。このサイズのシーンをインタラクティブに視覚化できることで、アーティストはクリエイティブな判断をより迅速に行えるようになるでしょう。ぜひ、Pascalの限界がどれほどのものか試してみたいと思います。当社のワークフローに大きなメリットが得られることを期待しています。」

コンテンツ クリエーターにとっての主なメリットには、新しい Iray VR の機能も含まれます。

Iray VRテクノロジーは、フォトリアリスティックなバーチャルリアリティ体験をもたらします。デザイナーは自分の作品を多面的に検討し、インタラクティブに確認できるので、作品を新たな視点でとらえることが可能になります。また、Iray VRは、ライト・フィールド・テクノロジーを利用して、物理ベース・レンダリングの高い精度をインタラクティブVRにもたらします。

ぜひSIGGRAPHにお越しください

SIGGRAPH会場のNVIDIAブース(#509)では、ご来場の皆さまに上記をはじめ多彩なテクノロジーをご紹介します。

  • Adobe Researchが提供する世界初のリアルタイム3D油絵シミュレータのテクノロジー・デモを体験していただけます。
  • NVIDIAのVRWorks 360 Video SDKを使って、レイテンシーをほとんど感じずに4Kビデオが編集されるライブ・デモをご覧いただけます。
  • NVIDIA OptiXによって完全にレイトレースされた、新しいNVIDIA DGX-1で実行されているPIXARコンテンツをインタラクティブなスピードでご覧いただけます。DGX-1ではNVLinkテクノロジーによってこの機能を実現しており、そのTesla P100 GPUアクセラレータが相互のメモリにアクセスし、メモリを組み合わせて、はるかに大きなシーンをGPUパフォーマンスで処理できるようにします。
  • GPUアクセラレーションに対応した新しいmental rayと、最新のIrayプラグインのデモをご確認いただけます。

また、NVIDIA Pascalを基盤とする、モバイル・フォームファクタのパワフルなQuadro GPUをひと足早くご紹介します。このGPUは、きわめて要求の厳しいレンダリングおよびVRワークロードに場所を問わず対応できるようにするために開発されました。

提供方法・時期について

Iray VRは、2016年秋にDGX-1およびQuadro VCAのお客様を対象にベータ版として提供される予定です。Pascalを基盤とするNVIDIA Quadro GPUは、すべての主要OEMおよびインテグレーターから販売されます。

また、VR開発者の皆さまには、年内にVRworks 360 Video SDKの一般提供が開始される予定です。VRWorksの開発者向けページでご登録いただくと、360 Video SDKをダウンロードしていただける時期をお知らせします。

1)Quadro P6000は、24 GBのメモリを搭載し、前世代よりも最大80%*高速のパフォーマンスを実現します。
1)、2)テスト用システム:Intel E5 2697 V3 2.6 GHz(ターボ時:3.6 GHz)、32 GB RAM、Windows 7 SP1 64ビット版、NVIDIAグラフィックス・ドライバ368.58。パフォーマンスの向上結果は、社内VRベンチマーク・テストのスコアに基づくものです。