NVIDIA Omniverse ACE がインタラクティブなアバターをより簡単かつ迅速に展開を可能に

投稿者: Stephanie Rubenstein

GTC のデモでは、AI を活用したアバターが自然な対話に反応し、インテリジェントな提案を行う様子を紹介

AI を活用したカスタマー サービス アシスタント、 Violet を紹介します。

今週 GTC で発表された Violet はクラウドベースのアバターで、インテリジェントな仮想アシスタントおよび大規模なデジタル ヒューマンの構築と展開を容易にするクラウドネイティブ AI マイクロサービスのスイートである NVIDIA Omniverse Avatar Cloud Engine (ACE) によるアバター開発の最新の進化を表しています。

Violet のようなインタラクティブなアバターをアニメーション化するには、開発者は 3D キャラクターが見たり、聞いたり、理解したり、人々とコミュニケーションしたりできるようにする必要があります。しかし従来の方法では、通常、高価な機器、特定の専門知識、時間のかかるワークフローが必要になるため、これらのアバターに命を吹き込むことは非常に困難でした。

Violet のデモでは、Omniverse ACE がアバター開発を容易にし、インタラクティブなアバターの作成、カスタマイズ、展開に必要なすべての AI ビルディング ブロックを提供する方法を紹介します。レストランの注文を受けたり、宇宙に関する質問に答えたりする場合でも、これらの AI アシスタントは事実上あらゆる業界向けに簡単にカスタマイズでき、組織が既存のワークフローを強化し、新しいビジネス チャンスを開拓するのに役立ちます。

Violet がユーザーと対話し、音声プロンプトに応答し、インテリジェントな提案をする様子を以下のビデオでご覧ください。

Omniverse ACE はどう Violet に命を吹き込むのか

デモでは、Violet を基本的なアニメーションを備えた完全装備のアバターとして紹介します。Violet を作成するために、NVIDIA のクリエイティブ チームは、同社の Unified Compute Framework を使用しました。これは、開発者が最適化および高速化されたマイクロサービスをリアルタイム AI アプリケーションに結合できるようにする、完全に高速化されたフレームワークです。UCF は、チームがクラウドに展開された Violet のマイクロサービスのグラフを構築するのに役立ちました。

Omniverse ACE は、インタラクティブなアバターのバックエンドを強化し、本質的に Violet の頭脳として機能します。さらに、2 つのリファレンス アプリケーション NVIDIA TokkioNVIDIA Maxine が ACE 上に構築されています。

Violet は Tokkio アプリケーション ワークフローを使用して開発されました。Tokkio アプリケーション ワークフローにより、インタラクティブなアバターがインテリジェントに見て、認識し、対話し、オンラインとレストランや店舗などの場所の両方で顧客サービスを強化するための推奨事項を提供できます。

NVIDIA のクリエイティブ チームは、UCF を使用して、クラウドに展開された Violet のマイクロサービスのグラフを構築。

NVIDIA Maxine は、GPU で高速化された AI ソフトウェア開発キットと、AI 機能を展開してリアルタイムのビデオ コミュニケーションを強化するためのクラウド ネイティブ マイクロ サービスのスイートを提供します。Maxine は、NVIDIA Riva SDK のリアルタイム自動音声認識およびテキスト読み上げ機能をリアルタイムの「ライブ ポートレート」フォト アニメーションおよびアイ コンタクト機能と統合し、より優れたコミュニケーションと理解を可能にします。

最新のマイクロサービスにより、広がるアバターの可能性

Violet を使用したデモでは、デジタル ヒューマンと仮想アシスタントの開発者が Omniverse ACE を使用してアバター開発ワークフローを加速する方法が紹介されています。Omniverse ACE は、開発者がコーディングを必要とせずに最高の NVIDIA AI テクノロジにアクセスできるようにするマイクロサービスも提供します。

最新のマイクロサービスには次のものが含まれます。

  • アニメーション AI: Omniverse Audio2Face は、3D キャラクターのアニメーションをあらゆるナレーション トラックに合わせて簡素化し、ユーザーがゲーム、映画、またはリアルタイム デジタル アシスタントのキャラクターをアニメーション化するのに役立ちます。
  • 対話型 AI: スピーチ AI 用の NVIDIA Riva SDK と自然言語処理用の NVIDIA NeMo Megatron フレームワークが含まれているため、開発者は、高精度で表現力豊かな音声を提供し、リアルタイムで応答する最先端のアプリケーションを迅速に構築、展開することができます。

AI アバターが業界全体に新しい変革をもたらす

ACE が可能にする AI アバターは、ゲーム、エンターテイメント、輸送、接客などの業界でのインタラクティブな体験を強化します。

大手プロフェッショナル サービス企業である Deloitte は、NVIDIA と協力して、企業が革新的なアプリケーションを展開できるよう支援しています。GTC において、Deloitte は、NVIDIA AI および Omniverse ACE を含むNVIDIA Omniverse サービスとプラットフォーム向けの新しいハイブリッド クラウド サービスが、既存のDeloitte Center for AI Computing に追加されることを発表しました。

NVIDIA Omniverse ACEは、接客用Violet(左)、インテリジェントViolet(右)、ウルトラViolet(中央)の3つのVioletをすべて再現しています。

Epic Games のデジタル ヒューマン テクノロジ担当バイス プレジデントであるウラジミール マスティロビッチ (Vladimir Mastilović) 氏は、次のように話しています。「クラウドベースの AI モデルとサービスは、デジタル ヒューマンが人々のつながりをより感じられるようにする新しい方法を切り開いています。今日の NVIDIA GTC 基調講演での Violet との対話では、AI を活用したアバターの未来を垣間見ることができます。NVIDIA Omniverse ACE が Unreal Engine 5 で MetaHumans を使用して、魅力的な忠実度の高い 3D アバターをさらに簡単に展開できるようになったことを嬉しく思います」

NVIDIA Omniverse ACE は、簡素化されたカスタマー サービス アバター実装のための Tokkio リファレンス アプリケーションと共に、今年後半から早期アクセス パートナーが利用できるようになります。

GTC のこのセッションに参加して Omniverse ACE の詳細を学び、リアルでインタラクティブなデジタル ヒューマンの作成とアニメーションに使用されるすべてのテクノロジを探訪してください。

実践的な ウェブベースの Tokkio デモをご希望の方はこちらから申請ください。

開発者とパートナーは、ACE が利用可能になったときに、通知を受けるためにはこちらから申請くができます。

また、NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) による GTC 基調講演の最新の発表をご覧ください。