- 完全にカスタマイズ可能な GR00T N1 基盤モデルを提供開始、ヒューマノイドロボットに汎化されたスキルとリーズ二ングを提供
- NVIDIA、Google DeepMind、Disney Research が共同で次世代のオープンソース Newton Physics Engine を開発
- フィジカル AI データのフライホイールをすぐに開始するための合成データ生成とオープンソースデータセット用の新たな Omniverse Blueprint
【プレス リリース】カリフォルニア州サンノゼ — GTC — 2025 年 3 月 18 日ー NVIDIA は本日、ヒューマノイド ロボット開発を加速するための技術ポートフォリオを発表しました。これには、汎用化されたヒューマノイドのリーズ二ングとスキルのための、世界初のフル カスタマイズ可能なオープンな基盤モデルである NVIDIA Isaac GR00T N1 が含まれます。
その他の技術には、シミュレーション フレームワークや合成データ生成のための NVIDIA Isaac GR00T Blueprint などのブループリント、Google DeepMind と Disney Research と共同で開発中の、ロボット開発のために構築されたオープンソースの物理エンジンである Newton が含まれます。
本日より利用可能となった GR00T N1 は、NVIDIA が事前トレーニングを行い、世界中のロボティクス開発者向けにリリースする予定のフル カスタマイズ可能なモデル ファミリーの最初のものです。これにより、5,000 万人以上と推定される世界的な労働力不足による課題を抱える業界の変革を加速します。
NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は次のように述べています。「汎用ロボティクスの時代が到来しました。NVIDIA Isaac G00T N1、新たなデータ生成、ロボット学習フレームワークにより、世界中のロボティクス開発者は、AI 時代の次のフロンティアを切り開くでしょう」
GR00T N1 がヒューマノイド開発者コミュニティを推進
GR00T N1 基盤モデルは、人間の認知の原理に着想を得た、デュアルシステム アーキテクチャを特徴としています。「System 1」は、人間の反射的あるいは直感を反映した素早い思考の行動モデルです。「System 2」は、じっくりと考え、理路整然とした意思決定を行うためのモデルです。
視覚言語モデルを活用したSystem 2 は、環境と受信した指示に基づいて思考し、行動を計画します。その後System 1 が、これらの計画を、正確で連続的なロボット動作に変換します。System 1 は、人間によるデモンストレーション データと NVIDIA Omniverse™ プラットフォームによって生成された膨大な量の合成データでトレーニングされています。
G00T N1 は、掴む、片方または両方のアームでものを動かす、ものを片方のアームから別のアームに移動させるといった共通のタスクを容易に一般化し、長いコンテクストと一般的なスキルの組み合わせを必要とする複数のステップを実行できます。これらの機能は、マテリアル ハンドリングや、包装、検査などのさまざまなユース ケースに適応できます。
開発者と研究者は、特定のヒューマノイド ロボットまたはタスク向けに実データあるいは合成データを用いて GRO00T N1 を事後トレーニングできます。
GTC の基調講演でフアンは、GR00T N1 を基盤に構築された事後トレーニング済みのポリシーを使用する 1X のヒューマノイド ロボットが、家庭用の整頓タスクを自律的に行うデモを行いました。このロボットの自律機能は、1X と NVIDIA のコラボレーションにより行った AI トレーニングの賜物です。
1X Technologies の CEO である Bernt Børnich 氏は次のように述べています。「ヒューマノイドの未来は、適応力と学習にかかっています。 GR00T N1 モデルは、ロボットのリーズ二ングとスキルに大きな飛躍をもたらします。最小限の事後トレーニング データで、NEO Gamma 上に完全に展開することができました。これにより、ツールではなく仲間として、意味のある数多くの手法で人を支援することができるロボットを作るという私たちのミッションが前進します」
GR00T N1 に早期アクセスしている世界中の主要なヒューマノイドの開発企業には、Agility Robotics、Boston Dynamics、Mentee Robotics、NEURA Robotics が含まれます。
NVIDIA、Google DeepMind、Disney Research が物理学にフォーカス
NVIDIA は Google DeepMind とDisney Research とのコラボレーションにより、より高い精度で複雑なタスクを処理する方法をロボットに学習させる新しいオープンソース物理エンジンである Newton の開発について発表しました。
NVIDIA Warp フレームワーク上に構築された Newton は、ロボット学習に最適化されており、Google DeepMind の MuJoCo や NVIDIA Isaac™ Lab などのシミュレーション フレームワークと互換性を持ちます。さらに、この 3 社は、Newton が Disney の物理エンジンを活用できるようにする計画です。
Google DeepMind と NVIDIA は共同で MuJoCo-Warp を開発しています。これにより、ロボティクスの機械学習ワークロードが 70 倍以上に高速化することが予想され、Google DeepMind の MJX オープンソース ライブラリと Newton を通じて開発者が利用できるようになります。
Disney Research は Newton を使用して、ロボティクスのキャラクター プラットフォームを進化させる最初の企業の 1 つです。これにより、GTC の基調講演でフアンが紹介した、表情豊かな Star Wars® に触発された BDX ドロイドのような次世代のエンターテイメント ロボットを実現させます。
Walt Disney Imagineering Research & Development の Kyle Laughlin 氏は次のように述べています。「BDX ドロイドは始まりに過ぎません。私たちは、これまで世界になかった方法でより多くのキャラクターに命を吹き込むことを約束します。Disney Research、NVIDIA、Google DeepMind のコラボレーションは、そのビジョンのカギとなる部分です。これにより、これまで以上に表現力があり、魅力的な新世代のロボット キャラクターを作り出し、Disney にしかできない方法でゲストとつながることができます」
NVIDIA と Disney Research は、Intrinsic とともに、ロボティクス データ ワークフローのための OpenUSD パイプラインとベスト プラクティスを構築するためにさらなるコラボレーションを発表しました。
より多くのデータでロボティクスの事後トレーニングを推進
ロボット開発には、大規模で多様で高品質なデータセットが重要ですが、その取得には多額の費用がかかります。ヒューマノイド用の、実世界での人間のデモンストレーション データは、人の 1 日 24 時間に限られます。
今日発表された、合成操作モーション生成のための NVIDIA Isaac GR00T Blueprint がこの課題の解決に役立ちます。Omniverse および Cosmos Transfer の世界基盤モデル上に構築されたこのブループリントにより、開発者は少量の人間のデモンストレーションから操作タスク向けに指数関数的に大量の合成モーション データを生成します。
このブループリントで利用可能な最初の要素を使用して、6,500 時間 あるいは 連続した 9 か月分の人間のデモンストレーション データに匹敵する 78 万の合成軌跡を、NVIDIA はわずか 11 時間で生成しました。その後、この合成データを実データと組み合わせ、NVIDIA は GR00T N1 のパフォーマンスを実データのみ使用したときと比較して 40 % 向上させました。
開発者コミュニティに価値あるトレーニング データをさらに提供するために、NVIDIA はより大規模なオープンソースのフィジカル AI データセットの一部として GR00T N1 データセットをリリースします。このデータセットも GTC で発表され、現在 Hugging Face で利用可能です。
提供について
NVIDIA GR00T N1 トレーニング データとタスク評価シナリオが Hugging Face と GitHub からダウンロードできるようになりました。合成操作モーション生成のための NVIDIA Isaac GR00T Blueprint は、build.nvidia.com での双方向デモとしても利用可能であり、また GitHub からダウンロードできます。
同じく GTC で発表された NVIDIA DGX Spark パーソナル AI スーパーコンピューターは開発者にすぐに使えるシステムを提供し、膨大なカスタム プログラミングを行わずとも、新しいロボット、タスク、環境向けに GR00T N1 の機能を拡張します。
Newton 物理エンジンは今年後半にリリース予定です。
詳細については、NVIDIA GTC の基調講演のリプレイをご覧いただき、以下の主要な Humanoid Developer Day のセッションに参加登録ください。
- NVIDIA Isaac GR00T を深く理解するためのヒューマノイド ロボット構築入門
- Disney Research が BDX ドロイドでエンターテイメント ロボティクスをどのように再定義するかを学ぶための Disney のロボティクス キャラクター プラットフォームに対するインサイト
- これらの新しい技術を掘り下げると共に、Google がいかに AI モデルを展開して、AI を活用したヒューマノイドを実世界のタスクでトレーニングしているかについて知るためのセッション: Mujoco-Warp と Newton の発表: Google DeepMind とNVIDIA がロボティクス開発を強化している方法
NVIDIA について
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NVIDIAの製品、サービスおよびテクノロジの利点、影響、パフォーマンス、サードパーティとのNVIDIAのコラボレーション、サードパーティによるNVIDIAの製品やテクノロジの採用やオファリング、NVIDIA Isaac G00T N1、新たなデータ生成、ロボット学習フレームワークにより、世界中のロボット開発者は、AI 時代の次のフロンティアを切り開くことなど、(ただし、これらに限定されません)、本プレス リリースに記載されている記述の中には、将来予測的なものが含まれており、予測とは著しく異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。かかるリスクと不確実性は、世界的な経済環境、サードパーティに依存する製品の製造・組立・梱包・試験、技術開発および競合による影響、新しい製品やテクノロジの開発あるいは既存の製品やテクノロジの改良、NVIDIA 製品や協業企業の製品の市場への浸透、デザイン・製造あるいはソフトウェアの欠陥、ユーザーの嗜好および需要の変化、業界標準やインターフェイスの変更、システム統合時に NVIDIA 製品および技術の予期せぬパフォーマンスにより生じる損失などを含み、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-K での NVIDIA のアニュアル レポートならびに Form 10-Q での四半期レポートなど、米証券取引委員会 (SEC) に提出されている NVIDIA の報告書に適宜記載されます。SEC への提出書類は写しが NVIDIA の Web サイトに掲載されており、NVIDIA から無償で入手することができます。これらの将来予測的な記述は発表日時点の見解に基づくものであって将来的な業績を保証するものではなく、法律による定めがある 場合を除き、今後発生する事態や環境の変化に応じてこれらの記述を更新する義務を NVIDIA は一切負いません。
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