NVIDIA、音声認識分野のスタートアップ Deepgram への出資を発表

投稿者: Alain Tiquet

AI エコシステムが拡大の一途をたどる中、NVIDIA は、音声認識分野のスタートアップ企業 Deepgram を GPU ベンチャー プログラムの新たなメンバーに迎えました。

2015 年にサンフランシスコで創業した Deepgram は、推論とトレーニングに NVIDIA GPU を採用した世界初のエンドツーエンドのディープラーニング音声認識システムを提供する企業です。

Deepgram の CEO 兼共同創業者であるスコット スティーブンソン (Scott Stephenson) 氏は次のように語っています。「GPU を使用した推論処理は、CPU の 100 倍も効率的です。当社のテクノロジと AI 分野における NVIDIA の専門知識を融合すれば、音声分析に多大な影響をもたらすことができます」

Deepgram は、2,800 社以上のスタートアップ企業が参加する NVIDIA Inception Program のメンバーであり、昨年 5 月に開催された Inception アワードのプレゼンテーション大会にも出場しました。今年の Inception アワードでは、最終ラウンドに勝ち残った 6 社が、サンノゼで開催されている GTC にて、総額 100 万ドルの賞金を懸け、3 月 27 日のプレゼンテーションに臨みました。

Deepgram の自動書き起こしツール「Deepgram Brain」は、音声データから音とテキストの両方でキーワードを検索します。企業では、これを顧客からの問い合わせ電話の分析などに活用して、サービスを改善することができます。このサービスは現在、金融機関や報道機関など、5,000 社以上で採用されています。

NVIDIA のビジネス開発担当バイス プレジデントを務めるジェフ ヘルプスト (Jeff Herbst) は次のように述べています。「以前から高速の音声認識サービスはいくつも存在していましたが、ディープラーニングを用いた真の音声分析はまだ開発されていませんでした。Deepgram はこの分野に初めてディープラーニングを導入し、画期的なソリューションを実現しました。今後、共にディープラーニングを活用した音声分析を新たなレベルへと進化させていきたいと思います」

NVIDIA GPU ベンチャー プログラムでは、これまで 40 社以上への出資を行っており、昨年は 5 か国にわたる 10 社を支援しました。今回は、Deepgram の他に以下のスタートアップ企業が新たにメンバーとなりました。

  • BlazingDB – 高速なデータ解析処理を提供するペルーの企業
  • Graphistry – GPU を活用したデータ分析の効率化に特化したサンフランシスコ ベイエリアの企業
  • H2O.ai – より効率的な AI の導入方法を研究するカリフォルニアの企業
  • JingChi – Uber のような自動運転サービスを開発する中国の企業
  • TuSimple – 自動運転トラック技術を開発する中国の企業