ニュース概要:
- Lilly と NVIDIA が、創薬課題に取り組むため、AI 共同イノベーション ラボを開設予定
- NVIDIA が Thermo Fisher と協力し、スケーラブルな科学的発見に向けた自律型ラボ インフラを構築
- Chai Discovery、Basecamp Research、Boltz などのエコシステムの主要なリーダーが、NVIDIA BioNeMo、エージェント型 AI、フィジカル AI を連携させて、科学と創薬の規模を拡大
【プレス リリース】サンフランシスコ — J.P. モルガン ヘルスケア カンファレンス — 2026年1月12日 —NVIDIA は本日、ラボ インザループ ワークフローを可能にするオープン開発プラットフォームである NVIDIA BioNeMo™ の大幅な拡張を発表しました。これにより、AI 駆動型の生物学および創薬分野でのブレークスルーが期待されます。
ライフサイエンス業界は、膨大な量の科学データを生成しています。BioNeMo は、データの生成と処理、モデルのトレーニング、最適化、展開を行うための開発プラットフォームを提供します。これにより、業界はデータを発見のための競争優位を確立する原動力に変え、成功確率を最大化しつつ、現在年間 3000 億ドルと推定される研究開発コストを削減することが可能になります。
BioNeMo の新たな拡張内容には以下が含まれます:
- RNA 構造予測向けの RNAPro モデル、および AI が設計した薬剤が合成可能であることを保証する ReaSyn v2 モデルが新しい NVIDIA Clara™ オープンモデルとして公開されました。
- BioNeMo Recipes は、生物学的基盤モデルのトレーニング、カスタマイズ、展開を容易に高速化し、効率的な拡張を実現します。
- GPU アクセラレーション対応の分子設計向け化学情報学ツールである nvMolKit などが含まれる BioNeMo データ処理ライブラリも追加されました。
NVIDIA ヘルスケア担当バイスプレジデントであるキンバリー パウエル (Kimberly Powell) は次のように述べています。「生物学と創薬は、変革期に差し掛かっています。BioNeMo は実験データを AI のための知能に変換し、全ての実験が次の実験に活かせるようにします。これにより発見を加速させる継続的な学習サイクルが生まれ、研究者が生物学の最も困難な課題に取り組むための新たな最先端モデルを構築できるよう支援します」
NVIDIA は、主要なライフサイエンス機関と協力し、BioNeMo を実験や科学ワークフローに統合しています。これにより、生物学および創薬における完全な AI ライフサイクルを実現し、実験と AI の間のループを確立します。
Lilly は本日 NVIDIA と、これまでにない種類のコラボレーションを発表し、創薬における最も永続的な課題に取り組むことに重点を置いた共同イノベーション ラボの開設を明らかにしました。また、Thermo Fisher は、科学機器のインテリジェント化とラボの自律化を目指した NVIDIA とのコラボレーションを発表しました。
Lilly と NVIDIA が画期的な共同イノベーション AI ラボを発表
NVIDIA と Lilly のコラボレーションにより両社の才能が結集し、NVIDIA のアクセラレーテッド コンピューティング、AI、ロボティクスに関する専門知識と Lilly の世界的に有名な創薬と開発の専門性が融合します。 これにより、NVIDIA BioNeMo プラットフォームと Lilly のエージェント型ラボが Lilly の化学者と生物学者をサポートし、Lilly が創薬に革命をもたらす可能性のある課題を追求できるよう支援します。 両社はまた、製造から商用運用に至るまで、Lilly の事業全体にアクセラレーテッド コンピューティングと高度な AI を適用する機会も模索します。
この共同イノベーションラボの立ち上げは、Lilly の NVIDIA DGX SuperPOD™ とバイオファーマで最も強力な AI ファクトリーの構築に続くものです。 今回の新たな取り組みは、既存のコラボレーションを超えて拡大し、Vera Rubin を含む次世代 NVIDIA アーキテクチャへの投資が活用される予定です。人材、インフラ、コンピューティングへの投資総額は 5 年間で最大 10 億ドルに達する見込みです。
Lilly のエグゼクティブ バイス プレジデント兼最高情報およびデジタル責任者であるDiogo Rau氏は次のように述べています。「私たちは今回のコラボレーションを、次世代の創薬を定義する能力の実現に向けた触媒と捉えています。NVIDIA との協力により、膨大な量のコンピューティング、専門的な人材、膨大な規模でデータを形成する能力を統合できます。私たちは、迅速な実験とますますカスタマイズされたモデルによって発見が推進される未来に向かっています。このアプローチは、創薬における応用 AI をリードし、新たな形のデータ生成とモデル開発に多大な投資を行うという当社のコミットメントを反映したものです」
Thermo Fisher が NVIDIA と協力し、スケーラブルな科学的発見に向けた自律型ラボ インフラを構築
NVIDIA のフルスタックの AI コンピューティングと Thermo Fisher の業界をリードする計測機器を統合することで、両社の協力は以下の通り、科学研究ラボを拡張可能で自動化されたデータ ファクトリーに変革することを目指しています。
- 統合エッジツークラウドの AI コンピューティング:NVIDIA DGX Spark™ デスクトップ スーパーコンピューターを活用して、自律型ラボ ワークフローを調整し、ラボエッジからクラウドに至る、ハイスループットの実験管理向けのシームレスなコンピューティング ファブリックを提供します。
- ラボ オーケストレーション向けのマルチエージェント システム:NVIDIA NeMo™ ソフトウェア スイートを活用して、人的介入なしで自律的にプロトコルを生成し、実験を行い、リアルタイムの品質管理を実行できるエージェント型ワークフローを開発します。
- 自律型データ分析:BioNeMo ツールを統合し、機器出力をリアルタイムで自律的に解釈し、生データから実践可能な科学的洞察への移行を加速します。
Thermo Fisher Scientific のエグゼクティブ バイス プレジデントである Gianluca Pettitti 氏は述べています。「人工知能と実験室の自動化を組み合わせることで、科学的研究の実施方法が一変します。Thermo Fisher のラボ技術におけるリーダーシップと NVIDIA の AI ソリューションを組み合わせることで、顧客の作業スピード向上、精度向上を支援し、各実験からより多くの価値を引き出すことが可能になり、最終的には人類に大きな影響を与える発見を加速させることができるでしょう」
NVIDIA テクノロジを活用する AI 創薬エコシステム
世界中のイノベーターたちが、BioNeMo プラットフォームを活用して創薬向けの AI の未来を構築しています。これにより、開発者が産業規模の AI 駆動型アプローチを採用し、生物学を理解し、潜在的な薬剤を設計できるようになります。
以下のようなバイオテクノロジおよび創薬分野のモデル ビルダーが BioNeMo を活用し、モデルのトレーニングと開発の拡張を実現しています:
- Basecamp Research は、遺伝子医学における長年の課題である大きな DNA セグメントを正確に挿入できるシステムを含む、薬剤設計向けの EDEN ファミリーを発表しました。
- Boltz PBC は、AI 駆動型分子設計向けのソフトウェア プラットフォームである Boltz Lab を発表しました。
- Chai Discovery は BioNeMo を活用し、バイオ分子基盤モデルの開発と展開を加速します。
- Natera は独自の AI 基盤モデルプラットフォームを発表しました。このプラットフォームは、創薬と設計を促進するもので、独自の広範なゲノムおよび臨床がんデータセットを基盤に構築されました。
また、Apheris、Dyno Therapeutics、OpenFold、Terray Therapeutics も最近、BioNeMo プラットフォームを活用して開発されたモデルを公開しました。
未来のデジタルラボを構築する AI 科学者たち
科学データを収集し、データを分析し、仮説を立て、実験を設計するためのエージェント型ワークフローを構築することは、科学的発見を加速させるために不可欠です。
拡大を続ける AI 科学企業のエコシステムが、NVIDIA オープンモデルと NVIDIA NeMo フレームワークを活用し、以下のようなドメイン固有の科学エージェントを構築しています。
- Edison Scientific は最近、一晩で 6 か月間の作業をこなせる自律発見向け AI 科学者である Kosmos を発表しました。
- Tetrascience は、オープンで相互運用可能な業界向けの AI ワークフローを推進するため、Thermo Fisher Scientific との協力を発表しました。また、NVIDIA Nemotron™ オープンモデルを統合してグラフ、チャート、図形から科学的知見を抽出しています。
- Owkin は、膨大な患者データを活用してトレーニングされた最先端の生物学モデル、OwkinZero を発表しました。
この他にも、Benchling、CytoReason、HelixAI (Sapio Sciences の子会社)、Potato などの企業が、AI 科学向けに NVIDIA NeMo および NVIDIA NIM™ マイクロサービスを活用しています。
これらのデジタル エージェント型システムを物理的なラボに接続することで、インシリコでの実験と実世界の検証のループができます。
NVIDIA は、ロボティクスおよびラボ オートメーション企業のエコシステムと協力し、シミュレーションおよびフィジカル AI テクノロジの導入を支援しています。
- Multiply Labs は、NVIDIA Isaac Sim™ フレームワークを活用したロボットの デジタル ツインを構築し、バイオ マニュファクチャリングへの展開前にロボットの検証とテストを行っています。また、NVIDIA Isaac GR00T モデルを活用した新たな操作スキルのトレーニングも行っています。
- Scientific Superintelligence を構築している Lila Sciences は、科学的方法のあらゆる段階を拡張し、自動化されたラボを活用してデータを生成し、自社の AI システムが設計した実験を検証しています。
- HighRes Biosolutions は、NVIDIA Isaac Sim をシミュレーション ファーストのラボ オートメーション設計に活用しています。また、NVIDIA Cosmos-Reason1 モデルを採用することで、ロボットがリアルタイムで相互作用し実験を調整できるようにしています。
- ラボ オートメーション企業である Opentrons Labworks は、Isaac Sim を活用し、ロボットが制約のある環境を超えて動作できるようにしています。これにより、デジタル エージェントを物理的なラボ操作に結びつける AI 駆動型ワークフローをサポートしています。
この他にも、Amgen、Automata、Roche、Transcripta Bio などの企業が、NVIDIA Omniverse™ ライブラリと Isaac Sim を活用したデジタル ツインを構築し、ラボや製造施設にフィジカル AI を導入しています。
NVIDIA BioNeMo プラットフォームがどのように AI 駆動型の生物学および創薬を支援するかについて詳しくは、こちらをご覧ください。
NVIDIAについて
NVIDIA (NASDAQ: NVDA) はAIとアクセラレーテッド コンピューティングの世界的なリーダーです。
生物学と創薬が変革期に差し掛かり、偶然による発見から設計による発見への転換をAIが可能にしていること; BioNeMo により、NVIDIAが生成AIの産業化の基盤を提供し、生物学の最も困難な課題に取り組めるようにすること; NVIDIA の製品、サービス、テクノロジの利点、影響、性能、提供状況に関する記述、NVIDIA の提携企業やパートナーを含む第三者との取り決めに関する期待、技術開発に対する期待、およびその他の歴史的事実ではない記述、また、これらに限定されない記述に関する利点と影響など、本プレス リリースに記載されている記述の中には、1933年証券法第27A条および1934年証券取引法第21E条(いずれも改正済み)に定める将来予測に関する記述に該当し、当該条項により定められた「セーフハーバー」の適用を受けるものであり、実際の結果が予想と著しく異なる原因となるリスクおよび不確実性に影響を受ける可能性があります。実際の結果が大幅に異なる可能性のある重要な要因には、以下のものが含まれます:世界的な経済状況;NVIDIAの製品を製造、組み立て、梱包、テストする第三者への依存;技術開発と競争の影響;新製品や技術の開発または既存製品、技術の改良;NVIDIAの製品またはパートナーの 製品の市場受け入れ状況;設計、製造またはソフトウェアの欠陥;消費者ニーズや需要の変化;業界標準やインターフェースの変更;NVIDIAの製品または技術がシステムに統合された際の予期せぬパフォーマンスにより生じる損失などを含み、NVIDIAが証券取引委員会(SEC)に提出する最新の報告書(年次報告書Form 10-Kおよび四半期報告書Form 10-Qを含むがこれらに限定されない)において随時開示されるその他の要因です。SECに提出された報告書は、NVIDIAのウェブサイトに掲載されており、NVIDIAから無償で入手可能です。これらの将来予測に関する記述は、将来の業績を保証するものではなく、本資料の発表現在時点での状況に基づくものであり、法律で義務付けられる場合を除き、NVIDIAは、将来の出来事や状況の変化を反映のためにこれらの将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
本リリースに記載されている製品や機能の多くはまだ様々な段階にあり、利用可能になった時点で提供される予定です。記述は、コミットメント、約束、または法的義務として意図されたものではなく、またそう解釈されるべきでもありません。また、NVIDIA製品について説明された特徴や機能の開発、リリース、および時期は変更される可能性があり、NVIDIA単独の裁量に委ねられます。NVIDIAは、ここに記載された製品、特徴または機能の不提供または遅延について、いかなる責任も負いません。
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