NVIDIA、CUDA-X HPC を発表

投稿者: NVIDIA Japan

次の科学的ブレークスルーのためのライブラリとツールを開発者に提供

流体力学や天気シミュレーションから計算化学、生命情報科学に至るまで、HPC アプリケーションは多くの領域にわたっています。これらのアプリケーションの開発には、高度に最適化された対象領域専用のライブラリを使用したロバストなプログラミング環境が必要です。

この度発表された CUDA-X HPC は、開発者が世界で最も困難な問題を解決することを支援する、ライブラリ、ツール、コンパイラおよび API の集まりです。GTC Silicon Valley 2019 で発表された CUDA-X AI と同様に、CUDA-X HPC は、NVIDIA の並列コンピューティング プラットフォームおよびプログラミング モデルである CUDA 上に構築されています。CUDA-X HPC には、ハイ パフォーマンス コンピューティング (HPC) に不可欠な、精密に調整されたカーネルが含まれています。線形代数、並列アルゴリズムおよび信号と画像の処理のための GPU アクセラレーション ライブラリは、計算物理学、化学、分子動力学および地震探査といった分野において、演算が重要視される用途に使用できます。

発展を続けるCUDA-X HPC のライブラリは、混合精度演算のような新たなアルゴリズム イノベーションを活用できるように、定期的に拡張および調整が行われています。線形代数ライブラリには、プログラムの機能性および柔軟性を向上させるBLAS、Math および SOLVER の業界最高のライブラリが含まれています。最適化されたテンソル プリミティブ (cuTENSOR)、高速フーリエ変換 (cuFFT)、画像および信号処理のためのパフォーマンス プリミティブ (NPP)、並列アルゴリズムとデータ構造 (Thrust) およびマルチ GPU スケーリング (NCCL) のライブラリもCUDA-X HPC に含まれています。

さらに、CUDA-X HPC にはクラス最高レベルの GPU デバッギングおよびプロファイリングを実現する、NVIDIA Nsight 開発者ツールが含まれています。システム全体を網羅する低オーバーヘッドの性能分析ツールである Nsight システムは、開発者がシステム全体のボトルネックを特定するのを助けるもので、Nsight Compute は、CUDA アプリケーション用のインタラクティブなカーネル プロファイラです。

C/C++ や Python、FORTRAN といった人気の言語に対応しているコンパイラにより、CUDA-X HPC は新しいアプリケーションの構築、または既存のアプリケーションの加速を行っている HPC 開発者のソリューションにもなります。

入手方法

CUDA および CUDA-X HPC は、さまざまなハードウェア ソリューションにて、数多くの領域に対応した 600 以上の HPC アプリケーションを加速させるために使用されます。CUDA-X HPC を活用したアプリケーションは、小型の IoT デバイス、デスクトップ、データセンター、クラウドおよびスーパーコンピュータなどのあらゆる場所にデプロイできます。CUDA-X HPC は、developer.nvidia.com に登録している 130 万人以上の開発者であれば、直ちに入手できます。開発者は、NVIDIA NGC ソフトウェア ハブから、コンテナ化されたソフトウェア スタックとしても CUDA-X HPC を入手できます。

CUDA-X HPC に含まれているライブラリについての詳しい情報は、https://developer.nvidia.com/gpu-accelerated-libraries でご覧いただけます。