NVIDIA、Alphabet、Google がエージェント型 AI およびフィジカル AI の未来に向けて協業

共同イニシアチブはインフラからオープンモデルの最適化に及び、ロボティクス、創薬などの分野で大きな進展をもたらす
投稿者: NVIDIA Japan

【プレス リリース】カリフォルニア州サンノゼ — GTC — 2025 年 3 月 18 日ー 長年のパートナーシップを基盤に、NVIDIA、Alphabet、Google は本日、AI を進化させ、AI ツールへのアクセスを民主化し、フィジカル AI の開発を加速する新たなイニシアチブを発表しました。この協業は、ヘルスケア、製造、エネルギーなどの産業に変革をもたらします。

Alphabet 全体のエンジニアと研究者は、NVIDIA の技術チームと緊密に協力し、AI とシミュレーションを活用して把持スキルを持つロボットの開発、創薬の再構築、エネルギー グリッドの最適化などを進めています。NVIDIA Omniverse™NVIDIA Cosmos™NVIDIA Isaac™ プラットフォームを活用し、Google DeepMind、Isomorphic Labs、Intrinsic、そして X のムーンショット計画である Tapestry のチームは、NVIDIA GTC グローバル AI カンファレンスでそれぞれの協業における重要なマイルストーンについて語ります。

顧客の研究と AI 製品開発の取り組みを強化するため、Alphabet の Google Cloud は、本日 GTC で発表された NVIDIA GB300 NVL72 ラックスケール ソリューションと NVIDIA RTX PRO™ 6000 Blackwell Server Edition GPU をいち早く採用する企業の一つとなります。

NVIDIA は、AI 生成コンテンツを識別することで知的財産を保護する Google DeepMind の AI ウォーターマーク技術である SynthID を最初に採用する企業となります。

Google および Alphabet の CEO である Sundar Pichai 氏は次のように述べています。「Android の初期の頃から Alphabet 全体での最先端 AI コラボレーションに至るまで、NVIDIA との継続的かつ深いパートナーシップを誇りに思います。エージェント型 AI やロボティクスに共に取り組み、AI のメリットを世界中のより多くの人々にもたらすパートナーシップの次のフェーズに大きな期待を抱いています」

NVIDIA 創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は次のように述べています。「Alphabet と NVIDIA は、AI インフラやソフトウェアの構築から、主要な産業における AI 活用の促進に至るまで、長年にわたるパートナーシップを築いています。創薬からロボティクスまで、とてつもない課題を解決するために Google と NVIDIA の研究者とエンジニアが協業する姿を見るのは大きな喜びです」

責任ある AI とオープン モデルの開発

Google DeepMind と NVIDIA は、コンテンツの透明性を通じて生成 AI への信頼構築に取り組んでいます。

NVIDIA は、AI 生成画像、音声、テキスト、動画に直接デジタル ウォーターマークを埋め込む Google DeepMind の SynthID の最初の外部ユーザーとなります。SynthID は build.nvidia.com で利用可能な NVIDIA Cosmos 世界基盤モデルのアウトプットの完全性を保持し、ビデオ品質を損なうことなく、誤情報や誤帰属から保護する役割を果たします。

Google DeepMind と NVIDIA はまた、Google の軽量オープン モデル ファミリーである Gemma を NVIDIA GPU 上で実行するために最適化するパートナーシップを結びました。つい最近の Gemma 3 の発表は、オープン イノベーションにおける大きな前進を示しています。

NVIDIA は Gemma を開発者にとってさらにアクセスしやすくするための、重要な役割を果たしています。NVIDIA AI プラットフォームによって強化された Gemma は、優れた推論パフォーマンスを発揮するオープンソースの NVIDIA TensorRT-LLM ライブラリのパワーを活用し、高度に最適化された NVIDIA NIM マイクロサービスとして利用可能です。

さらに、この緊密なエンジニアリング コラボレーションは、Vertex AI を通じて NVIDIA GPU 上の Gemini ベースのワークロードの最適化にまで拡大します。

インテリジェント ロボットの時代

Intrinsic は、さまざまな業界における製造業者にとって、ロボットを使いやすく価値のあるものにするため、インテリジェントに適応する AI の開発を手掛ける Alphabet 企業です。現在、世界中に設置されている産業用ロボットの大多数は手動でプログラムされており、すべての動作が複雑で高価なプロセスでハードコードされています。

NVIDIA とのパートナーシップにより、チームはユニバーサルなロボットの把持能力のための、より深く直感的な開発者ワークフローを Intrinsic Flowstate 向けに構築しました。このワークフローは NVIDIA Isaac Manipulator 基盤モデルをサポートしています。ロボティクスのための基盤モデルを使用することで、アプリケーションの開発時間が大幅に短縮され、簡単に適応できる AI によって柔軟性が向上します。GTC では、Intrinsic は Intrinsic Flowstate と NVIDIA Omniverse 間の初期 OpenUSD フレームワーク ストリーミング接続も共有し、プラットフォーム間でのロボット ワークセルのリアルタイムの可視化を可能にします。

同時に、NVIDIA と Google DeepMind は、Disney Research と協業して Newton を開発することを発表しました。NewtonNVIDIA Warp フレームワークで加速され、MuJoCo と互換性のあるオープンソース物理エンジンです。Newton を搭載することで、MuJoCo は既存の GPU アクセラレーテッド シミュレーターである MJX と比較して、ロボティクスの機械学習ワークロードを 70 倍以上高速化します。

革新を実世界の課題に適用する

Google DeepMind CEO の Demis Hassabis が設立した Isomorphic Labs は、AI で創薬を再構築しています。同社は Google Cloud 上に NVIDIA GPU を搭載した最先端の創薬エンジンを構築し、人間の健康促進に役立つ画期的な AI モデルの開発を継続するために必要な規模とパフォーマンスを実現しています。

X の電気グリッド向けのムーンショット プロジェクトである Tapestry では、よりグリーンで信頼性の高い未来のグリッドのための AI 搭載製品を構築しています。Tapestry と NVIDIA は、電力グリッド シミュレーションの速度と精度を向上させる方法を模索しています。

この共同の取り組みは、グリッドの安定性を確保しながら、データセンターと AI の増大する需要に対応するために、新しいエネルギー源の統合とグリッド容量の拡大という課題に焦点を当てています。両社は、より持続可能な未来に向けたエネルギー インフラの計画と近代化を強化することを目標に、AI を使用して相互接続プロセスを最適化することを含む潜在的なソリューションを評価します。

AI に最適化された次世代のインフラ

最先端の AI インフラを顧客に提供するという取り組みをもとに、Google Cloud は NVIDIA Blackwell GPU の最新インスタンス — NVIDIA GB300 NVL72 と NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition — を提供する最初の企業の一つとなります。

昨年発表された革新的なNVIDIA Blackwell アーキテクチャに基づく Blackwell Ultraには、NVIDIA GB300 NVL72ラックスケール ソリューションとNVIDIA HGX™ B300 NVL16システムが含まれています。NVIDIA GB300 NVL72 は、NVIDIA GB200 NVL2の1.5倍のAI性能を実現し、AIファクトリーにおけるBlackwellの収益機会を、NVIDIA Hopper™で構築されたAIファクトリーと比較して50倍に高めます。NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell は、ヘルスケア、製造、小売、ライブ中継、そしてその他の産業における AI とビジュアル コンピューティングの両方のワークロードに対応する究極のユニバーサル GPU です。

先月の A4 および A4X 仮想マシンのプレビュー発表により、Google Cloud は NVIDIA B200 ベースと GB200 ベースの両方のインスタンスを提供する最初のクラウド プロバイダーとなりました。現在、A4 は一般提供されており、A4X も間もなく提供が開始されます。顧客は Google Cloud の AI ハイパーコンピューターという追加のメリットとともに、 Blackwell の強力なパフォーマンスを活用できます。

Google Cloud と NVIDIA は共同で、機械学習向けの人気 Python ライブラリである JAX や MaxText など、人気のあるオープンソース フレームワークを最適化し、NVIDIA GPU 上で大規模に効率的に実行できるようにしてきました。巨大な GPU クラスター上で大規模モデルをスケーリングするための先進的なフレームワークである MaxText は、NVIDIA と共同開発した最適化機能を使用して、数万の GPU での効率的なトレーニングを可能にしています。

Alphabet と NVIDIA の取り組みについてさらに詳しく知りたい GTCの参加者は、展示会場のGoogle Cloud ブース 914 にお越しください。

NVIDIA について
NVIDIA (NASDAQ: NVDA) はアクセラレーテッド コンピューティングの世界的なリーダーです。

Alphabet Inc. について
Alphabet は複数の企業のコレクションであり、その中で最大のものは Google です。Larry Page と Sergey Brin が 1998 年 9 月に Google を設立し、カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置いています。Search、Ads、Chrome、Cloud、YouTube、Android など、幅広い人気製品とプラットフォームを毎日何十億もの人々が利用しています。

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