NVIDIA が Isaac AMR でモバイル ロボットに先進の自律性を実現

投稿者: Shri Sundaram

Isaac AMR の顧客へのアーリー アクセスが開始、Nova Orin ベースのリファレンス ロボットも検証可能に

業界で高まる運用効率への需要に応えるためにモバイル ロボットの出荷が急増する中、NVIDIA は次世代の自律移動ロボット (AMR) を可能にする新しいプラットフォームをローンチしました。

Isaac AMR はモバイル ロボットに高度なマッピング、自律性、シミュレーション機能をもたらし、間もなく初期の顧客に提供される予定であると、NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) が台北で開催中の COMPUTEX の基調講演で発表しました。

Isaac AMR は、自律移動ロボットのフリートをシミュレーション、検証、展開、最適化、管理するためのプラットフォームです。これには、エッジツークラウドのソフトウェア サービス、コンピューティングが含まれるほか、AMR の開発と展開を加速し、コストと市場投入までの時間を削減するための一連のリファレンス センサーとロボット ハードウェアが含まれています。

ABI Research によると、モバイル ロボットの出荷台数は 2023 年の 25 万 1,000 台から 2028 年までに 160 万台に増加し、その期間の収益は 126 億ドルから 645 億ドルに急増すると予想されています。

自律性への道を簡素化する

ロボットの爆発的な導入にもかかわらず、イントラロジスティクス業界は課題に直面しています。

従来、自律ナビゲーション用のソフトウェア アプリケーションはロボットごとに最初からコード化されることが多く、さまざまなロボット間での自律性の展開がより複雑になっています。また、倉庫、工場、配送センターは巨大でしばしば 100 万平方フィート (約 93 万平方メートル) 以上の面積になるため、ロボット用にマッピングし最新の状態に保つことが困難です。さらに AMR を既存のワークフロー、フリート管理、倉庫管理システムに統合するのが複雑な場合があります。

先進的なロボティクスに取り組み、従来のフォークリフトや無人搬送車を完全自律型移動ロボットに移行しようとしている企業に向けて、Isaac AMR は完全自律型への移行を加速し、コストを削減し、最先端の AMR の導入を加速するための青写真を提供します。

Orin ベースのリファレンス アーキテクチャ

Isaac AMR は、NVIDIA Nova Orin リファレンス アーキテクチャの基盤に基づいて構築されています。

Nova Orin は Isaac AMR の頭脳であり、眼でもあります。ステレオ カメラ、魚眼カメラ、2D および 3D の LiDAR などの複数のセンサーを、強力な NVIDIA Jetson AGX Orin システムオンモジュールと統合します。リファレンス ロボット ハードウェアは、Nova Orin が事前に統合されているため、開発者は独自の環境で Isaac AMR を簡単に評価できます。

Nova のコンピューティング エンジンは Orin です。Orin は、エッジ コンピューティングにおいて 275 TOPS でリアルタイムに実行できる、最先端の AI およびハードウェア アクセラレーテッド アルゴリズムへのアクセスを提供します。

同期およびキャリブレーションされたセンサー スイートは、リアルタイムの 3D 認識とマッピングのためのセンサーの多様性と冗長性を提供します。記録、アップロード、再生用のクラウドネイティブ ツールにより、デバッグ、マップ作成、トレーニング、分析が簡単に行えます。

マッピング、自律性、シミュレーションのための Isaac AMR

Isaac AMR は、マッピング、自律性、シミュレーションの基盤を提供します。

Isaac AMR は、DeepMap のクラウドベース サービスと連携することで、大規模環境のマッピングとセマンティック理解を加速します。また、大規模施設のロボット マッピングを数週間から数日に加速し、高度なスキルを持つ技術者チームを必要とせずにセンチメートル レベルの精度を提供します。豊富な 3D ボクセル マップを生成でき、これを使用して、複数のタイプの AMR の占有マップとセマンティック マップを作成できます。

さらに、Isaac AMR は、NVIDIA cuOpt ソフトウェアを使用したクラウドベースのフリート最適化によるマルチモーダル ナビゲーションによって実現される自律性を備えた、大規模で非常に動的、かつ構造化されていない環境でロボットを開発および展開する時間を短縮します。

高速化されたモジュール式のフレームワークにより、リアルタイムのカメラと LiDAR の認識が可能になります。高度なパス プランナー、行動プランナー、およびセマンティック情報を使用した計画と制御により、ロボットは複雑な環境で自律的に動作します。ローコード、ノーコードのインターフェイスにより、さまざまなシナリオやユースケースに合わせてアプリケーションを迅速に開発およびカスタマイズすることが容易になります。

最後に、Isaac AMR は、産業デジタル化のためのオープン開発プラットフォームである NVIDIA Omniverse 上の Isaac Sim による物理ベースのシミュレーションを活用することで、ロボットの操作を簡素化します。これによりデジタル ツインが実現され、物理的な世界に展開する前に、顧客ごとにロボット アプリケーションを開発、テスト、カスタマイズできます。これにより、AMR 導入の運用コストと複雑さが大幅に軽減されます。

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