「In the NVIDIA Studio」 – Adobe MAX がクリエイティブ アプリのアップデートとともに開幕、注目のアーティストはアンナ ナター (Anna Natter) 氏

投稿者: Gerardo Delgado

GeForce RTX 4090 GPU はコンテンツ制作を変革、AI を活用した 10 月の NVIDIA Studio ドライバのダウンロード提供が開始

本ブログは、注目のアーティストを称え、クリエイティブ活動のヒントやコツを説明し、NVIDIA Studio テクノロジがクリエイティブ ワークフローを改善する様子を毎週紹介する「In the NVIDIA Studio」シリーズの最新号です。前回に引き続き、新しい GeForce RTX 40 シリーズの機能、テクノロジ、リソースに加え、どのようにコンテンツ制作を劇的に高速化するのかについても深掘りします。

Adobe MAX は、世界中のアーティストにとってアイデアに命を吹き込む刺激となっています。この主要なクリエイティブ カンファレンスは、10 月 20 日 (木) までリアルとバーチャルで開催されました。

NVIDIA は、NVIDIA GeForce RTX 4090 GPU とその第 3 世代 RT コア、第 4 世代 Tensor コア、および第 8 世代 NVIDIA デュアル AV1 エンコーダーを最近リリースし、Adobe を使うアーティストのクリエイティブ ワークフローをレベルアップさせる準備ができています。

さらに、今週の In the NVIDIA Studio では、アーティストのアンナ ナター氏が AI の力と最先端フォトグラメトリ テクノロジを活かして、2D 写真を完全な忠実度 3D アセットに変換する様子を紹介します。

Adobe の新機能や最新の NVIDIA Studio ノート PC は、今週ダウンロード提供が開始された 10 月の NVIDIA Studio ドライバによって支えられています。

最高のパフォーマンスを解き放つ

新しい GeForce RTX 4090 GPU は、すでにプレスやコンテンツ クリエイターによって、さまざまなクリエイティブ ワークフローで評価されています。レビューをいくつかご紹介しましょう。

新しい GeForce RTX 4090 GPU

「NVIDIA の新しいフラッグシップ グラフィックス カードは、レンダリングや GPU アクセラレーテッド コンピューティングによるコンテンツ制作に大きな進歩をもたらします」 — Forbes

「GeForce RTX 4090 はまさに最高のパフォーマンスを発揮し、用意された他のカードをすべて完膚なきまでに打ち負かしました。多くの場合、レンダリング時間をほぼ半分に短縮しました」 — Hardware Canucks

「もし常にトップエンド製品にしか眼中にないというほどレンダリング性能を重視しているのなら、RTX 4090 は間違いなく逸品だということがわかるでしょう」 — Tech Gage

「NVIDIA GeForce RTX 4090 の性能は想像を超えています」 — TechRadar

「Blender と V-Ray の 3D 性能に関して言えば、2 倍近いパフォーマンス向上を実現しており、コンテンツ クリエイターにとって最も強力な武器になること間違いなしです」 — XFastest

「GeForce シリーズ グラフィックス カード向けに Studio ドライバは以前から提供されていますが、今回はデュアル ハードウェア エンコーダーをはじめ、クリエイターが自らの創造性を最大限に発揮させるのに役立つ強力なツールが追加されました。一流のゲーマーやクリエイターに最適な新世代の GPU の王者と言えます」 — Techbang

最大限の創造性を享受

Adobe は AI 革命に全力を注いでおり、Adobe Creative Cloud および Substance 3D アプリのラインナップ全体に AI を活用した機能を採用しています。アップデートにより反復作業が簡素化されるほか、高度なエフェクトを利用できるようになります。

GeForce RTX GPU、特に新しい RTX 40 シリーズを使用しているクリエイターは、Adobe Creative Cloud の AI 機能の驚異的な GPU アクセラレーションの恩恵を受けることができます。

Adobe Premiere Pro

Adobe Premiere Pro は AI 機能の RTX アクセラレーションに対応し、AI エフェクトのパフォーマンスが大幅に向上します。例えば、CPU で実行する場合と比べて、アンシャープ マスク フィルターは 4.5 倍、ポスタリゼーション エフェクトは 2 倍以上高速化されます (RTX 3090 Ti と Intel i9 12900K で測定した性能)。

Adobe Photoshop

新しい「写真を復元」機能 (ベータ版) は、AI ニューラル フィルターを使用して画像を処理し、色調を追加、フィルム グレイン効果を最小限に抑えます。この機能は 1 枚または多数の画像に適用可能なため、アーティストのポートフォリオの画質を素早く便利に改善できます。

Adobe Photoshop の「写真を復元」機能は色調を追加し、フィルム グレイン効果を最小限に抑えます。

Photoshop の AI を活用した「オブジェクト選択ツール」は、画像内の特定のオブジェクトに選択範囲を適用できます。ユーザーは選択したオブジェクトを操作したり、フィルターを追加したり、ディテールを微調整したりすることができます。

Adobe Photoshop の AI を活用した「オブジェクト選択ツール」は、面倒なマスク処理の手間を省きます。

その結果、画像のマスク処理にかかる時間が大幅に短縮されます。ベータ版を実行した場合、GeForce RTX 3060 Ti は、Intel UHD Graphics 700 の 3 倍、Apple M1 Ultra の 4 倍高速です。

Adobe Photoshop Lightroom Classic

Adobe Photoshop Lightroom Classic の最新バージョンは、新しい強力な AI を活用したマスキング ツールにより、非常に魅力的な最終イメージを簡単に生み出せます。

マウスを数回クリックするだけで、画像内の主要な要素 (被写体、空、背景など) を識別してマスク処理できます。さらに、画像内の人物を選択し、髪の毛、顔、目、唇などの特定の部位にマスクを適用して調整することも可能です。

Adobe Substance 3D

Substance 3D Modeler の一般リリースを開始しました。Modeler は、コンセプト アートの制作に役立ちます。スケッチやプロトタイプの作成、ゲーム レベルのブロッキング、詳細なキャラクターや小道具の製作、シーン全体のスカルプトを 1 つのアプリケーションで行うのに最適です。プロジェクトのニーズやアーティストの好みの作業スタイルに応じて、デスクトップとバーチャル リアリティを切り替えることができる機能は、特に便利です。

デスクトップとバーチャル リアリティを切り替えることのできる Adobe Substance 3D Modeler は特に有効な機能です。

Substance 3D Sampler には、現在プライベート ベータ版であるフォトグラメトリ機能が追加され、スライダーを変更したり、値を微調整したりすることなく、現実世界のオブジェクトの写真をテクスチャ付きの 3D モデルに自動的に変換できるようになりました。数回のクリックで、3D アセットを作成することができるようになりました。この機能は、3D への飛躍を目指す 2D アーティストへの橋渡しの役割を果たします。

Adobe Creative Cloud と Substance 3D

これらの進歩が、GPU で高速化され、AI で強化された Adobe のアプリケーションの既存のラインナップに加わり、絶えず進化し、改善される機能が提供します。

  • Adobe Camera RAW — AI 対応のオブジェクト選択および人物選択マスキング ツール
  • After Effects — AI 対応のシーン編集検出およびハードウェア アクセラレーテッド出力によって書き出しが高速化された H.264 レンダリング
  • Illustrator — アセットへの高速なアクセスおよび Universal Scene Description (USD) ファイルの直接の書き出しを行う Substance 3D マテリアル プラグイン
  • Lightroom Classic — AI 対応の背景選択および空選択マスキング ツール
  • Photoshop — Substance 3D マテリアル プラグイン
  • Photoshop Elements — 静止画像にモーションを追加する AI 対応のムービングエレメント機能
  • Premiere Elements — 有名な芸術作品や人気のアート スタイルを彷彿とさせる効果を使用してクリップを変化させる AI 対応のアーティスティック エフェクト
  • Premiere Pro — ビデオ クリップに露出、ホワイト バランス、コントラストなどのインテリジェントなカラー補正を適用して映像品質を高める自動カラー補正機能、GPU アクセラレーテッド Lumetri スコープ、高速化されたモーション グラフィックス テンプレートを追加
  • Substance 3D Painter — SBSAR Exports による高速な書き出し、プラグ & プレイが容易なカスタム テクスチャ、ブレンド モードや不透明度を適用する新しいオプション

GeForce RTX GPU を搭載した NVIDIA Studio システムでこれらの機能を試し、RTX アクセラレーションによる制作の容易さとスピードを体感してください。

10月の NVIDIA Studio ドライバ

この NVIDIA Studio ドライバは、Topaz Sharpen AI や DXO Photo などの最新クリエイティブ アプリケーションの最適なサポートを提供します。さらに、Adobe MAX で発表された Premiere Pro、Photoshop、Photoshop Lightroom Classic などの最新アプリケーションのアップデートもサポートします。

GeForce Experience または NVIDIA RTX Experience をダウンロードするか、NVIDIA Studio ニュースレターを購読すれば、Studio ドライバの通知を受け取ることができます。

今すぐ Studio ドライバをダウンロードしてください。

MAX が与える最大限のインスピレーション

今週の注目のアーティストであるアンナ ナター氏は、さまざまな媒体を試すことを好む根っからの 3D アーティストです。彼女は、その基礎にあるテクノロジと、コンテンツ制作においてますます拡大する役割の両面から AI に魅力を感じています

「AI に関して言えば、どこからが「アート」なのかは興味深い議論です。AI を使い始めて 1 年近く経ちますが、独自のスタイルの構築に取り組み、どうすれば自分のものにできるかを模索し続けています」とナター氏は言います。

AI と Photoshop の RTX アクセラレーテッド ニューラル フィルターの出会い

上の画像は、ナター氏が GeForce RTX 3090 GPU でアクセラレーションされた Photoshop のニューラル フィルターを適用したものです。「独自のフィルター テクニックを駆使するのは良い考えです。どんなものにでもユニークなタッチを加えることができるからです。これが私のアートかどうかと聞かれたら、間違いなくそうだと答えます」とナター氏は言います。

ナター氏は、ほとんど何でも 3D で保存できることから、フォトグラメトリに強い情熱を抱いていると言います。フォトグラメトリ機能は、3D アーティストの計り知れない時間を節約する可能性を秘めています。「私は、手作業では成し得なかった現実のオブジェクトのハイパーリアルな 3D モデルを作成しています。もしかすると不可能ではないかもしれませんが、手作業の場合大変な時間がかかるはずです」

さらに、愛犬のシクラをスキャンし、永遠に残るバーチャル 3D コピーを作成しました。

Sampler のベータ版フォトグラメトリ機能のおかげで、シクラは 3D で永遠に残ります。

Substance 3D Sampler のプライベート ベータ版フォトグラメトリ機能を試すために、ナター氏は連続画像からこのリアルな樹木モデルを作り上げました。

Substance 3D Sampler を使えば 2D から 3D への変換は簡単です。

ナター氏は、母国ドイツの近所の公園にある樹木のビデオを撮影しました。その後、映像を Adobe After Effects にアップロードし、フレームを画像シーケンスとして書き出しました。After Effects は、RTX GPU アクセラレーションに対応した機能を 30 種類以上搭載しており、ワークフローの改善に役立ちました。

3D 画像の品質に満足したら、モデルを Substance 3D Sampler から Substance 3D Stager に落とします。その後、本物そっくりのマテリアルやテクスチャをシーンに加え、Stager のカラー ピッカーを使用して、スキャンしたモデルに合わせて細部のカラーマッチングを行います。

Adobe Substance 3D Stager で範囲を選択してテクスチャを適用します。

その後、3D Stager に組み込まれている環境ライト オプションの 1 つである HDRI (High Dynamic Range Image) の屋外自然光でシーンにライトを当てます。「Substance 3D スイートの特に気に入っている点は、ワークフローからフラストレーションを取り除いてくれるところです。すべてのアプリケーションに互換性があり、非常にうまく連携するため、やりたいことを間断なく流れるようにこなすことができます」とナター氏は言います。

Adobe Stock から昆虫を追加するなど細部の作業がシーンの仕上げに役立ちます。

GeForce RTX 3090 GPU は、ビューポートの RTX アクセラレーテッド AI デノイズにより、3D Stager における彼女のワークフローを高速化し、インタラクティブ性とスムーズな動きを実現しました。レンダリングに関して言えば、RTX アクセラレーテッド レイ トレーシングにより、CPU 単体の場合の最大 7 倍という速度で、フォトリアルな 3D レンダリングが実現しました。

「私は、10 年前にビデオ編集を始めて以来ずっと NVIDIA GPU を使い続けています。必要なのは、アプリとの相性が抜群のハードウェアです。GeForce RTX 3090 のおかげで作業がずっと楽になり、あらゆる処理が大幅に高速化されています」 — 3D アーティスト、アンナ ナター氏

Adobe Substance 3D Stager ならキャプションの追加も簡単です。

ナター氏は、Sampler のフォトグラメトリ機能の一般提供開始に対する興奮を抑えきれません。「3D デザインに多くの投資をしてきた人間として、この機能によって人々がどんなものを生み出すのかを待ち遠しいです」と彼女は言います。

3D デザイナーで創造的探求者でもあるアンナ ナター氏

ナター氏の Behance ページを一度ご覧ください。

#From2Dto3D Challenge で最大限に露出

NVIDIA Studio チームは、皆さんの 2D から 3D への進化を見てみたいと望んでいます。

今月の #From2Dto3D チャレンジに参加してください。金魚のスケッチを美しい 3D 画像に変えた @JennaRambles のように、NVIDIA Studio のソーシャル メディア チャンネルで紹介されるチャンスがあります。

エントリーは簡単です。InstagramTwitter、または Facebook に 2D 作品とその 3D レンダリングを並べて投稿するだけです。その際、ハッシュタグ #From2Dto3D を忘れずに付けてください。