「In the NVIDIA Studio」- 3D アーティストに新たな世界の構築の可能性をもたらす GeForce RTX 4090 GPUが登場

投稿者: Gerardo Delgado

注目のアーティスト、パスクアーレ ションティ (Pasquale Scionti) 氏は Autodesk 3ds Max、Adobe Substance 3D Painter、Unreal Engine 5 を使用して、痛ましくも美しい『Old Abandoned Haunted Mansion』を制作

本ブログは、注目のアーティストを称え、クリエイティブ活動のヒントやコツを説明し、NVIDIA Studio テクノロジがクリエイティブ ワークフローを改善する様子を毎週紹介する「In the NVIDIA Studio」シリーズの最新号です。前回に引き続き、新しい GeForce RTX 40 シリーズの機能、テクノロジ、リソースに加え、どのようにコンテンツ制作を劇的に高速化するのかについても深掘りします。

クリエイターの皆さん、ついに、ASUS、Colorful、Gainward、Galaxy、GIGABYTE、INNO3D、MSI、Palit、PNY、ZOTAC をはじめとする主要アドイン カード プロバイダーや、世界中のシステム インテグレーター、システム ビルダーから GeForce RTX 4090 GPU を入手できるようになりました。

秋が訪れ、3D アーティストでライティングの第一人者でもあるパスクアーレ ションティ氏によって制作された痛ましくも美しいビデオ『Old Abandoned Haunted Mansion』 (廃墟の幽霊屋敷) を紹介するのに絶好の季節になりました。

ションティ氏のようなアーティストは、RTX 40 シリーズ GPU と 110の RTX アクセラレーテッド アプリ、NVIDIA Studio ソフトウェア スイートおよび専用の Studio ドライバを活用して、驚異的なスピードで制作することができます。

クリエイティブなパフォーマンスを飛躍的に向上

新しい GeForce RTX 4090 GPU は、第 3 世代 RT コア、第 4 世代 Tensor コア、第 8 世代 NVIDIA デュアル AV1 エンコーダー、さらに 毎秒1 テラバイト 近い帯域幅を備えた Micron G6X メモリを 24 GB 搭載し、桁違いのパフォーマンス向上を実現しています。

新しい GeForce RTX 4090 GPU

3D アーティストは、正確な物理演算とリアルなマテリアルを備えたフル レイトレーシング環境で、シーンをすべてリアルタイムで、しかもプロキシ不要で構築できるようになります。DLSS 3 テクノロジは、AI を活用した RTX Tensor コアと新しいオプティカル フロー アクセラレータを使用してさらにフレームを生成し、フレームレート (FPS) を劇的に向上させます。その結果、ビューポートにおける動きのスムーズさとスピードが向上します。人気の 3D アプリである Unity および Unreal Engine 5 は、今後のソフトウェア アップデートで DLSS 3 を統合する予定です。

DLSS 3 は、NVIDIA Omniverse プラットフォームでの カスタム 3D パイプラインの構築および接続ワークフローにも恩恵をもたらします。『Portal with RTX』の開発に使用された MOD 制作者向け NVIDIA RTX Remix などの新しい Omniverse ツールは、3D コンテンツ制作を根本から変えるでしょう。

新しい AV1 エンコーダーは 40% の効率改善とともに、より高解像度で鮮明な画質をもたらし、ビデオやライブ配信のクリエイティブ ワークフローも加速させます。AV1 は、今月中に OBS Studio、DaVinci Resolve、Adobe Premiere Pro (Voukoder プラグインを通じて) に統合される予定です。

新しいデュアル エンコーダーは、GeForce Experience と OBS Studio を介して最大解像度 8K、60 FPS でのリアルタイム キャプチャが可能で、しかも書き出し時間を約半分に短縮します。デュアル エンコーダーは、Blackmagic Design の DaVinci Resolve、Adobe Premiere Pro 用 Voukoder プラグイン、中国最高峰の動画編集アプリ Jianying などの人気のビデオ編集アプリに今月中に対応する予定です。

AI による画像生成や、DaVinci Resolveに搭載されたや新しいビデオ編集ツールのような最先端の AI テクノロジは、パフォーマンスが前世代の 2 倍に向上し、AI 革命は次の段階に入ろうとしています。

GeForce RTX 4090 GPU を今すぐ手に入れて、技術的な障壁を打破し、クリエイティブの可能性を広げましょう。

Haunted Mansion (幽霊屋敷) の起源

光と影のフォトリアルなディテールと、驚くほど正確なテクスチャが駆使された『Old Abandoned Haunted Mansion』の視覚的インパクトは、まさに驚異的というほかありません。

ところが、ションティ氏は視聴者が自身のナラティブを構築できるように特定のディテールを意図的に省いています。それが彼の作品の真骨頂です。

ションティ氏は、幽霊屋敷内に不可思議な特徴をちりばめたと言います。例えば、階段に掲げられた亡霊の絵、ひっくり返る家具、そこに暮らしていたと思われる女性の肖像画、まるで誰かに殴られたかのように中央が粉々に割れた鏡などです。

「この屋敷で起こったことが、今もなおこの空間に残っているのでしょう。そして、使われなくなり、朽ち果てていく…」とションティ氏は物思いにふけります。

ションティ氏は、H. R. ギーガー、H. P. ラヴクラウト、エドガー アラン ポーの作品からインスピレーションを受け、構築したい世界を 3D で現実のものにする前によく夢に見ることがあると言います。しかし、「私に影の部分があるのではなく、私の作品の中に出現しているにすぎません」と断言します。

『Old Abandoned Haunted Mansion』の制作にあたっては、まず廃墟を集めたムードボードの作成から始めました。特に、窓、扉、壊れた壁から差し込む日差しが温かい雰囲気を生み出している、朽ち果てた構造物を集めました。

Autodesk 3ds Max による基本的なビルディング ブロック

次に、Autodesk 3ds Max を使用して天井灯、額縁、階段といったシーンのオブジェクトをモデリングしました。GeForce RTX 3090 GPU を使用し、デフォルトの Autodesk Arnold レンダラーを選択することで RTX アクセラレーテッド AI デノイズを展開し、フォトリアリズムを維持しながら容易に編集が可能なインタラクティブ レンダラーが実現しました。

Autodesk 3d Max によるモデリング

汎用性に優れた Autodesk 3ds Max ソフトウェアは、V-Ray、OctaneRender、Redshift などのサードパーティー製 GPU アクセラレーテッド レンダラーをサポートしており、RTX オーナーにクリエイティブ ワークフローにおけるさらなる選択肢をもたらします。

間もなく、GeForce RTX 40 シリーズ GPU を使用して、レンダラーのエクスポートを前世代に比べて 80% 高速化できるようになるでしょう。

Adobe 3D Substance Painter のテクスチャ アプリケーション

ションティ氏は、天井灯やさまざまな絵画などのモデルを Adobe Substance 3D Painter にインポートして独自のテクスチャを加えました。さらに、RTX アクセラレーテッド ライト/アンビエント オクルージョンを使用して、わずか数秒でアセットにベイクしました。

カーテン、肘掛け椅子の掛け布、幽霊のような姿のモデリング手法は、3D アーティスト向けのリアルな衣服制作プログラムである Marvelous Designer を使用して開発されました。Marvelous Designer チームはシステム要件ページで、GeForce RTX 30 およびその他の NVIDIA RTX GPU クラス GPU の使用と最新のNVIDIA Studio ドライバのダウンロードを推奨しています。

Quixel Mixer によるテクスチャリングとマテリアル作成

木製の天井といったその他のオブジェクトは、直感的かつ素早く使えるように設計されたオールインワン テクスチャ/マテリアル作成ツールである Quixel Mixer を使用して作成しました。

Quixel Megascans でのオブジェクトのブラウジング

次に、業界最大で、最も急速に拡大している 3D スキャン ライブラリである Quixel Megascans を検索して、作品を飾る残りのアセットを取得しました。

そして、Unreal Engine 5 で構成物を所定の位置に配置し、最終的なディテールを加えました。

Unreal Engine 5 で RTX ON

ションティ氏は Unreal Engine 5 を使用し、ハードウェア アクセラレーテッド RTX レイトレーシングを有効にして、3D デザインの高忠実度のインタラクティブ ビジュアライゼーションを実現しました。さらに、AI を活用して高忠実度のディテールを維持しながら低解像度でレンダリングされたフレームをアップスケールする NVIDIA DLSS も使用しました。そして、美しいライティング、シャドウ、テクスチャが豊かなシーンを構築しました。

新しい GeForce RTX 40 シリーズ GPU は、DLSS 3 (間もなく UE5 に対応予定) と AI フレーム生成を利用して、ビューポートにおけるインタラクティブ性をさらに高めます。

ションティ氏は、GeForce RTX GPU に対応した Lumen、UE5 の完全に動的なグローバル イルミネーションおよびリフレクション システムを使用してライティングを仕上げました。

Unreal Engine 5 と NVIDIA RTX アクセラレーテッド レイトレーシングが実現するフォトリアルなディテール

「Nanite メッシュは、ハイポリゴンのクローズアップ ディテールに役立ちました」とションティ氏は言います。「ライティングには太陽と空を使用しましたが、さらに光を加えるために、窓や壊れた壁といった各開口部の外に長方形の光源を挿入しました」

仕上げに、ピアノ、バイオリン、シンセサイザー、ドラムで構成されたゆっくりとしたテンポのインストゥルメンタル スコアを加えました。その音楽が作品に予想外の感情的要素を吹き込んでいます。

ションティ氏は、知識と完璧な作品の飽くなき探究と考える自身のクリエイティブ ジャーニーを振り返り、「長年取り組んできたというプライドと、認められたいという情熱が旺盛で、そのおかげで今の自分があります」と語りました。

砂漠の風景、外国の風景、廃墟となった街、城跡など、Unreal Engine 5 を活用したクリエイティブ ジャーニーに乗り出すには、ションティ氏をはじめとする才能あふれる 3D アーティストを特集した最新の NVIDIA Studio Standout をご確認ください。

3D アーティストでライティングの第一人者でもあるパスクアーレ ションティ氏

詳しくは、ションティ氏の Instagram をご覧ください。

#From2Dto3D チャレンジに参加しよう

ションティ氏は、『Old Abandoned Haunted Mansion』を 2D の美から 3D のリアリズムへと昇華させました。NVIDIA Studio チームは、2D から 3D への進化をもっとたくさん目にしたいと考えています。

そこで、ぜひ今月の #From2Dto3D チャレンジに参加してください。かわいらしい楽しいイラストを 3D で昇華させた @juliestrator のように、NVIDIA Studio のソーシャル メディア チャンネルで紹介されるチャンスがあります。

エントリーは簡単です。InstagramTwitter、または Facebook に 2D 作品とその 3D レンダリングを並べて投稿するだけです。エントリーの際は、ハッシュタグ #From2Dto3D を忘れずに付けてください。

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