大手 EV メーカーの BYD や自動運転のスタートアップ企業が、ソフトウェア デファインドの車両に DRIVE Hyperion アーキテクチャを採用
NVIDIA DRIVE Hyperion と DRIVE Orin が、業界で確固たる地位を確立しています。
NVIDIA GTC において、世界第 2 位の電気自動車メーカーである BYD が、DRIVE Hyperion アーキテクチャをベースにして次世代の車両を構築することを発表しました。DRIVE Orin が搭載されたこのプラットフォームは現在生産を開始しています。25 の EV メーカーがすでに、DRIVE Hyperionの高性能かつエネルギー効率に優れたAI コンピューティングを活用して、ソフトウェア デファインドの車両を開発しており、広範なエコシステムの拡大を後押ししています。
今週には、DeepRoute、Pegasus、UPower および WeRide といったイノベーティブなスタートアップ企業も DRIVE Hyperion のエコシステムに加わり、さらにラグジュアリー EV メーカーの Lucid Motors が、NVIDIA DRIVE を活用して自動運転システムを構築すると発表しました。
すべてを合計すると、この発展を続けるエコシステムによるNVIDIAとの取引額の規模が、110 億ドルを超えることになります。
オープンな DRIVE Hyperion 8 プラットフォームにより、これらの企業は、このプログラマブルなアーキテクチャを自社のニーズに合わせて個別化し、エンドツーエンドのソリューションを使って、自律走行の開発を加速できるようになります。
NVIDIA DRIVE Orin システムオンチップ アーキテクチャは、最大 254 兆回/秒の処理能力 (TOPS) を発揮し、自律走行車で多数のアプリケーションとディープ ニューラル ネットワーク (DNN) を同時に実行できるように設計されているほか、ISO 26262 ASIL-D のような体系的な安全基準を満たすこともできます。
DRIVE Hyperion と DRIVE Orin は一体となって車両の神経系および脳として機能し、安全な認識、計画および走行ができるように、リアルタイムで膨大な量のセンサー データを処理します。
NEV の世界的リーダー
新エネルギー車 (NEV) は、輸送業界に変革をもたらしています。これらの車両は、ソフトウェア デファインドの機能性を想定して構築された、斬新なアーキテクチャの導入によって、継続的な改良と魅力的なビジネスモデルを実現しています。
BYD は NEV のパイオニアであり、さらに充電式バッテリー メーカーとしての伝統を活かして、世界初のプラグイン ハイブリッドである F3 を 2008 年に発表しました。
F3 はその翌年、中国のベストセラー セダンとなり、それ以降、BYD は、代替パワートレインの可能性の限界を押し広げ続けており、78 万台以上の BYD 電気自動車が道路を走っています。
現在、同社は BYD 車両でのソフトウェア デファインド機能の拡張を進めており、DRIVE Hyperion 8 をベースにした、新たな世代の電気自動車の生産を進めています。
これらの車両には、インテリジェントな走行と駐車を可能にする、DRIVE Orin をベースにした、プログラマブルなコンピューティング プラットフォームが導入されています。
さらにインテリジェントなソリューション
自動車メーカーに加えて、自律走行のスタートアップ企業も、DRIVE Hyperion による開発を行っており、ソフトウェア デファインドの車両を送り出そうとしています。
ロボタクシーを開発している自動運転企業の DeepRoute では、DRIVE Hyperion をレベル 4 システムに組み込もうとしています。このオートモーティブ グレードのプラットフォームは、量産可能な車両を来年にも市場に投入するという、同社の計画のカギを握っています。
自動運転のスタートアップで企業である Pegasus Technology も、DRIVE Hyperion を活用し、複雑な都市の道路でタクシーやトラック、バスをシームレスに走行させるためのインテリジェントな運転ソリューションを開発しています。同社の自律走行システムは、車線の変更、通行量の多い交差点、ラウンドアバウト（環状交差点）、高速道路の入口と出口などに対応できるようになっています。
UPower は、同社の Super Board スケートボード シャシーによって EV の開発プロセスを効率化しようとしています。この次世代の電気自動車の基盤では、自動走行および自律走行機能のために DRIVE Hyperion が採用される予定となっています。
自律走行テクノロジの企業である WeRide は 2017 年より NVIDIA DRIVE を活用して、都市型輸送のための自動運転プラットフォームを構築してきました。GTC において、このスタートアップ企業は、DRIVE Hyperion をベースにした、インテリジェントな次世代運転ソリューションを開発すると発表しました。
DRIVE Hyperion のエコシステムが拡張を続けるなか、ソフトウェア デファインドの輸送が世界中で広がるようになり、より安全で、より効率的な運転体験が生まれるようになるでしょう。