V-Ray と Blender が、Adobe Premiere Pro、Adobe Dimension、Substance Alchemist、Foundry Modo などのクリエイティブ アプリケーションに加わり、何百万人ものアーティストやデザイナーに RTX のメリットを提供します。
リアルな 3D キャラクターによって複雑なシーンを創造するアニメーターから、正確な反射率を用いて建築物を設計する建築家まで、リアルタイム レイトレーシングと AI は、さまざまな業界で革新的な変化をもたらしています。
そして今、世界中の主要なアプリケーションのより多くが NVIDIA RTX テクノロジーに対応するようになり、アーティストが創造性をさらに発揮できるようになっています。
最新情報として、Chaos Group の V-Ray と Blender の Cycles があります。V-Rayは、3D アニメーション、ビジュアル エフェクト、建築、自動車、プロダクト デザインなど、さまざまな業界のプロフェッショナルが使用するソフトウェア レンダラーです。Cycles は、NVIDIA OptiX を使用したオープンソースのプロダクション レンダラーで、サブサーフェス スキャタリングやモーション ブラーなど、3D アニメーションを強化するさまざまな機能を提供します。
Chaos Group の製品管理担当バイス プレジデントであるフィリップ ミラー (Phillip Miller) 氏は、次のように述べています。「アーティストの生産性向上は常に弊社の最優先事項なので、このレイトレーシング ハードウェアの新たなブレイクスルーもいち早く取り入れました。V-Ray GPU が NVIDIA RTX をサポートすることで、お客様には大幅に速度が向上した GPU のプロダクション レンダリングを提供できます。」
このテクノロジーを支えているのは、Dell、HP、Lenovo、およびその他の OEM の RTX Studio ブランドのシステムに搭載されている NVIDIA Quadro RTX と GeForce RTX GPU です。これらのシステムは、パフォーマンスと信頼性に対するクリエイターの要求を満たすように設計されており、厳選されたハードウェアおよびソフトウェアの仕様を備え、また最新の NVIDIA Studio ドライバがインストールされています。
NVIDIA RTXにより、V-Ray はインタラクティブなレンダリングとパフォーマンスの大幅な高速化を実現しています。新しいアップデートでは、同じ RTX ハードウェア上で実行される一般的なGPU アクセラレーションと比較して、GPU レンダリングが平均 40% 高速化されます。RTX 対応の V-Ray を利用することで、アーティストはサイズが大きくて複雑なシーンでも、フォトリアリスティックなディテールで、以前よりもすばやく簡単にレンダリングできるようになります。
画像提供: Chaos Group
最新バージョンの Cycles レンダラーで Blender が RTX に対応したことで、リアルタイム レンダリングが可能になり、ユーザーは高品質なイメージを作成できます。また CPU よりも 4 倍高速に性能を向上させることができます。
Blender のリード アーキテクトであるブレヒト ヴァン ロンメル (Brecht Van Lommel） 氏は、次のように述べています。「Blender Cycles では、アーティストがより素早く作業できるように、レンダリング時間を短縮することを常に目指しています。NVIDIA RTX を使用することで、コアのレイトレーシング処理が GPU によってハードウェア アクセラレーションされることになり、これまでで最も高速な Cycles になりました。」
画像提供: Chaos Group
RTX によるレイトレーシングと AI を用いた新機能を最近リリースした他のアプリケーションには、次のようなものがあります。
Adobe がリリースしたビデオ編集ツール Premiere Pro の最新バージョンには、自動リフレームと呼ばれる、GPU によって高速化される新しい AI 機能を搭載しています。Adobe Sensei AI を利用した自動リフレームを使用すると、重要なコンテンツをフレーム内に保ったまま、ビデオのアスペクト比を調整できます。NVIDIA RTX によって、自動リフレームは CPU のみで処理するよりも最大 400% 高速に実行されます。
自動リフレームはAIを使用して、各ビデオのフレームで最適に縦型に切り取る場所をインテリジェントに選択します。
先日正式にリリースされた Substance Alchemist はマテリアル好きのためのツールボックスです。既存のリソースを組み合わせて微調整したり、写真や高解像度スキャンから新しいマテリアルを作成したりして、アーティストのマテリアル コレクション作成をサポートします。NVIDIA RTX GPU を使用することで、マテリアル クリエイターは AI を使った照明除去機能を活用して陰影情報をイメージから取り除き、リアルな 3D マテリアルを作成できます。
Adobe Dimension は 3D デザインおよびレイアウト ソフトウェアです。最近のアップデートでは GPU レンダリング (ベータ) が搭載されました。RTX の専用レイトレーシング プロセッサを使用して 3D レンダリングを高速化します。インタラクティブなレイトレーシングにより、クリエイティブなプロは、リアルな照明、反射、シャドウを使ったハイエンドな映像を作成できます。
マーケティングやデザインのプロフェッショナル リーダーは、3D レンダリングやアニメーション、インタラクティブな映像に KeyShot ソフトウェアを利用しています。11 月 5 日にリリースされた KeyShot 9 には、NVIDIA OptiX レイトレーシング エンジンが統合され、RTX によって高速化されたレイトレーシングとAI によるデノイズが実装されました。この機能により、デザイナーは 3D データのリアルなイメージを、迅速、高品質かつ正確に作成できるようになります。
画像提供: Luxion
Enscape レンダリング エンジンは、建築デザインとモデルをリアルタイムで視覚化します。Enscape は、NVIDIA RTX に対応した建築家向けの初めてのレンダリング エンジンの一つです。NVIDIA RTX に対応したことで、レイトレース計算が高速化され、優れたライティングとリフレクションが使えるようになり、またレンダリング プロセスが高速化されてより複雑な形状や環境の処理ができるようになります。
SOLIDWORKS Visualize を使用すると、3D CAD データを写真品質のイメージに変換することができます。SOLIDWORKS Visualize 2020 SP0 および 2019 SP5 は、初めて NVIDIA RTX を最大限に活用したリリースです。レンダリング パフォーマンスの高速化や、従来のバージョンよりも最大 50% 高速化した AI によるデノイズを実現しています。
画像提供: OMAX
MODO はクリエイティブな3D モデリング、テクスチャリング、レンダリングのためのツールです。ゲームから革新的なプロダクト デザインまで、アーティストによって、アイデアを探求したり開発したりするのに利用されています。Foundry の最新リリースである MODO 13.2 には、NVIDIA RTX レイトレーシングに対応した新しい mPath パストレーシング レンダラーが搭載され、アーティスト、デザイナー、エンジニアは、高速化されたレンダリング、デノイズ、リアルタイム フィードバックを利用することできます。
Epic Games は RTX をいち早く採用しました。Epic Games の業界をリードするゲーム エンジンである Unreal Engine は RTX レイトレーシングをサポートしており、アーティストはアンビエント オクルージョン、リフレクション、シャドウ、グローバル イルミネーションなどの機能による繊細なライティング エフェクトを用いて、フォトリアリスティックなレンダリングや、没入感のあるAR/VR 体験を作成できます。最新リリースである Unreal Engine 4.24 は 12 月にリリース予定です。
プロフェッショナルのデザイン ワークフローを一変させる、その他の RTX 対応アプリケーションもご確認ください。また、RTX Studio のノート PCやデスクトップを使用すると、これらのアプリケーションのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。
最新の RTX 対応のクリエイティブ アプリケーションやデザイン アプリケーションで最高のエクスペリエンスを得るには、V-Ray、Blender などの最適化とサポートを含む、先日リリースされた新しい NVIDIA Studio ドライバをダウンロードしてください。また、Studio ドライバ プログラムは、あなたのお気に入りのクリエイティブ アプリケーションに最高のパフォーマンスと安定性を提供します。
RTX GPU を最大限に活用したい開発者の皆様は、OptiX 7 のアプリケーションへの導入方法をご覧ください。
V-Ray GPU でレンダリングされた画像 (ヘッダー画像提供: © Dabarti Studio)