DRIVE Hyperion 8 プラットフォームに Continental、Hella、Luminar、Sony、Valeo のセンサーを統合
安全で堅牢な自律走行車には、信頼性の高い基盤が必要です。
NVIDIA DRIVE Hyperion 8 は、完全自動運転システムを実現するコンピューター アーキテクチャーとセンサーのセットです。この最新世代のテクノロジは最高レベルの機能安全とサイバー セキュリティの実現を目的としており、大手サプライヤーである Continental、Hella、Luminar、Sony、Valeo のセンサーに対応しています。NVIDIA の創業者/ CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は GTC の基調講演にて、2024年モデル車両向けのDRIVE Hyperionが準備できたことを発表しました。
この量産対応プラットフォームはオープンでモジュラー設計になっているので、NVIDIAの顧客は、コア コンピューティングやミドルウェアから、NCAP、レベル 3 の自動運転、レベル 4 の駐車機能、AI コックピット機能まで、必要な機能を簡単に活用することができます。
GTCの基調講演中、フアンはカリフォルニア州サンタクララのNVIDIA本社からSan JoseのRivermark Plazaまで、DRIVE Hyperion 8を搭載した車両が自律走行する様子を紹介しました。
また、DRIVE Hyperion はスケーラブルです。現在のスタンダードであるDRIVE Orin プラットフォームは、NVIDIA DRIVE Atlan にアップグレードできるように設計されており、DriveWorks API は、世代を超えた互換性を有しています。
安全性を追求した設計
DRIVE Hyperion は機能的に安全な AI コンピューティング プラットフォームを中核に据え、自律走行車開発のための確実な基盤を提供します。
NVIDIA DRIVE Orin SoC (システム オン チップ) が 2 基搭載され、冗長性やフェイル オーバーに対応した安全性に加えて、レベル 4 の自動運転とインテリジェントなコックピット機能を実現可能なコンピューティング能力を提供します。
DRIVE Hyperion 8 開発者キットには、NVIDIA Ampere アーキテクチャ のGPU も含まれています。この高いコンピューティング能力は十分な余裕があり、開発者は、新しいソフトウェア機能をテストし検証することができます。
NVIDIA DriveWorks のセンサー抽象化レイヤーと使いやすいプラグインによって、センサーのセットアップを効率的に行えます。また、DRIVE AV ソフトウェアには、認識、マッピング、経路計画、制御ができるディープ ニューラルネットワークが搭載されています。
センシングの新たな可能性
完全なセンサーセットを集中化されたコンピュータと AI ソフトウェアに加えることにより、DRIVE Hyperion は走るインテリジェントな車両ハードウェアを検証するために必要となるあらゆる機能を提供します。
DRIVE Hyperionのセンサー スイートは、12 台のカメラ、9 台のレーダー、12 台の超音波センサー、1 台のフロント LiDAR センサーで構成されています。また、クラス最高のセンサー サプライヤーの製品とセンサー抽象化ツールの組み合わせにより、自動運転車メーカーはプラットフォームを個々の自動運転ソリューションに合わせてカスタマイズできます。
このオープンで柔軟なエコシステムにより、開発者は車両に搭載された実際のハードウェアを使い開発したテクノロジをテストし検証できます。
Luminar のロングレンジ センサーである Iris は前方向けLIDAR 機能を提供し、カスタム アーキテクチャにより性能、安全性、自動車グレードにおける最も厳格な要件を満たすことができます。
Luminar の創業者/ CEO であるオースティン ラッセル (Austin Russell) 氏は次のように述べています。「NVIDIA は現代のコンピューティング革命を主導しており、自動車業界は NVIDIA が自動運転でも同じく革命を起こしていると見ています。NVIDIA と Luminar の共通点は、その技術がともに、大手自動車メーカーが次世代の安全性と自律性を実現するための事実上のソリューションになりつつあるということです。自動車メーカーはそれぞれの強みを活用することで、最先端の自動運転車開発プラットフォームを利用できるようになります。」
DRIVE Hyperion のレーダー スイートに含まれる Hella のショートレンジ レーダーと Continental のロングレンジ レーダー、およびイメージング レーダーが冗長化されたセンシングを実現しています。Sony と Valeo のカメラには最新のビジュアル センシングが搭載され、Valeo の超音波センサーがオブジェクトの距離を測定します。
「NVIDIA DRIVE Hyperionは、自律走行車を開発するための完全なプラットフォームです。そのため、Sonyは、お客様が試作車から量産車への移行を最も効果的に行えるよう、センサーをDRIVE Hyperionに統合しました」と、Sonyのオートモーティブ マーケティング ヘッドであるマリウス・エヴェンセン (Marius Evensen) 氏は述べています。
DRIVE Hyperion はオープンであり、メーカーは NVIDIA が独自で開発した要素を活用できるようになるため、自動運転業界における市場投入までの時間を短縮することができます。DRIVE Hyperion には、センサーからのすべてのデータをリアルタイムで記録、キャプチャー、処理するためにNVIDIA のエンジニアが実際に使用しているツールがすべて含まれています。
また、このツールセットのツールはすべて、4D データ収集に対応できるよう正確に同期、キャリブレーションされているため、開発者は貴重な時間を安全で堅牢な自律走行車の導入のために使うことができます。DRIVE Hyperion は、自律走行車を開発するすべての人にとって理想的なプラットフォームなのです。