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糖尿病による失明と戦うために、台湾の MedTech 企業が AI をエッジに導入

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世界で 4 億人を超える人々が糖尿病で苦しむ中、糖尿病性眼疾患のための検査はますます一般的になってきました。しかし、その検査は多くの障害に直面しています。

糖尿病網膜症として知られるこの疾患の症状は診断が難しく、目の内部の高解像度写真からでさえ診断が困難であることも少なくありません。さらに、多くの病院や診療所ではインターネット接続が不安定であるため、クラウド経由の画像分析は不可能であるか、最初に診察する医療従事者が完全な診断をするには時間がかかりすぎることがあります。

「そのため、早期治療の機会を逃す可能性が高まる」と Medimaging Integrated Solution (MiiS) の営業担当バイス プレジデントであるジュリー チェン (Julie Chen) 氏は述べています。

台湾を本拠とする医療機器メーカーである MiiS は、眼底カメラ、AI アルゴリズム、NVIDIA GPU、エッジ コンピューティング アーキテクチャを組み合わせることでこの問題に取り組み、医師が糖尿病網膜症をきわめて速く診断できるようにしました。

NVIDIA Jetson TX2 GPU スーパーコンピューターと、糖尿病網膜症を検出するために学習した AI ソフトウェアを MiiS の Horus デジタル眼底カメラに組み込むことによって、MiiS は医師が数秒で診断を下せる、持ち運びできる GPU 搭載 AI デバイスを実現しました。

チェン氏は述べています。「これがあれば、眼科医の診察を受けられないときでも、診断を得るために長時間待たなくてもよくなると思います」

早期診断の重要性

糖尿病網膜症をより早期に発見できれば、糖尿病による失明を遅らせるだけでなく、その発症を防ぐことさえも可能になります。しかし通例、最初に診察を行う医療従事者は、はっきりしない兆候を眼科医 (または MiiS の AI モデル) のように捉えることができません。

AI モデルを学習させるために、MiiS は 3 つの提携病院に依頼して 12 万枚の画像から成るデータセットを入手しました。画像は医師 50 人のチームによってラベル付けされ、学習はクラウド上の NVIDIA GPU 上で行われました。

MiiS のソリューションは、必要な眼底画像を生成し、すぐに同社の AI モデルをそれらの画像に適用し、組み込まれた Jetson TX2 上で推論計算を実行します。その分析の結果を、医師は 5 秒以内に受け取れます。

MiiS の AI モデルの精度は約 90% で、一般的な眼科医の精度に匹敵します。しかし、このソリューションの本当のメリットはスピードにあります。エッジ コンピューティングによるアプローチは、施設のインターネット接続が安定しているときだけ機能するクラウドベースの競合製品よりも 10 倍速く動作するのです。

「一般診療科医は、クラウド サーバーからのフィードバックを待つのではなく、診断結果をすぐに知ることができます」とチェン氏は述べています。

まだ始まったばかり

MiiS は 2010 年に設立され、これまでに Horus シリーズのデジタル スコープを使った診断装置をいくつも開発してきましたが、糖尿病網膜症向けソリューションは、眼底画像、AI、エッジ コンピューティングを組み合わせた同社初の試みでした。これは現在、FDA (米国食品医薬品局) の審査を受けています。

このアプローチは、糖尿病に関わる他の分野、たとえば耳科学、口腔医学、皮膚科学などにも応用できるかもしれないとチェン氏は述べています。

さらに、MiiS としては、エッジ コンピューティングを活用する同社の試みが、医療用、産業用を問わず AI の世界全体に広がってほしいと語りました。

MiiS は NVIDIA Inception Program のメンバーです。このプログラムは AI やデータ サイエンス分野のスタートアップを対象としたバーチャル アクセラレータであり、製品の開発、プロトタイピング、デプロイに必須のツールを提供することでこれらの企業を支援しています。MiiS に対する当プログラムの支援については、次のビデオの 2 分ごろから始まる部分をご覧ください。

5 月 28 日午前 8 時 (米国太平洋時間) に開催されたウェビナーに今すぐ登録して、医療機器に関する「ヘルスケア AI スタートアップ スポットライト」に登場した MiiS CEO ステファン チャン (Stefan Cheng) 氏のお話をお聞きください。


Tony Kontzer

Tony has been writing about technology and business since a stint at the San Jose Business Journal in the mid-1990s. He began his freelance career in 1996 and over the years has written features, news reports and blog posts for publications such as CIO Insight, Baseline, Investor's Business Daily and Wired Magazine. He has also written white papers, case studies, Web site content, and marketing collateral pieces for companies such as Oracle, Hewlett-Packard, VMware, Computer Associates, Genesys Telecommunications Laboratories and Oxford Economics. From 2000-2006, he was a senior editor at InformationWeek, where he covered technologies such as CRM and storage, as well as IT in the travel and hospitality industry. A 1988 graduate of the University of Missouri-Columbia School of Journalism, Tony spends his spare time scheming about the future with his wife, playing with his three sons, tinkering around his home in Albany, Calif., and, when time allows, playing saxophone and traveling. His somewhat irregular Twitter posts can be found at http://twitter.com/tkontzer.

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