- 主要なコンピューターメーカー、クラウドサービスプロバイダー、GPU クラウドプロバイダーが、リーズニングからエージェント型 AI およびフィジカル AI に至るまで、トレーニングとテストタイムスケーリングを強化
- 新しいオープンソースの NVIDIA Dynamo 推論ソフトウェアにより、リーズニング AI サービスを拡張し、スループットの飛躍的向上、応答時間の高速化、総所有コスト (TCO) の削減を実現
- NVIDIA Spectrum-X の強化された AI インフラ向け 800G イーサネットネットワークが、レイテンシとジッターを大幅に削減
【プレス リリース】カリフォルニア州サンノゼ — GTC — 2025 年 3 月 18 日ー NVIDIA は本日、NVIDIA Blackwell AI ファクトリー プラットフォームの次なる進化である NVIDIA Blackwell Ultra を発表しました。これは AI リーズニング時代への道を切り拓くものです。
NVIDIA Blackwell Ultra は、トレーニングとテスト タイム スケーリング推論 (推論時により多くのコンピューティングを適用して精度を向上させるテクノロジ) を強化し、あらゆる組織における AI リーズニング、エージェント型 AI、フィジカル AI などのアプリケーションの高速化を可能にします。
1 年前に発表された画期的な Blackwell アーキテクチャ を基に構築された Blackwell Ultra には、NVIDIA GB300 NVL72 ラックスケール ソリューションと NVIDIA HGX™ B300 NVL16 システムが含まれています。GB300 NVL72 は、NVIDIA GB200 NVL72 と比較して 1.5 倍の AI パフォーマンス、NVIDIA Hopper™ システムで構築された AI ファクトリーと比較して Blackwell の収益機会を 50 倍に増加させます。
NVIDIA の創業者/CEOである ジェンスン フアン (Jensen Huang) は次のように述べています。「AI は飛躍的な進歩を遂げました。リーズニングとエージェント型 AI には、桁違いの高いコンピューティング パフォーマンスが必要となります。NVIDIA は、この瞬間を想定して Blackwell Ultra を設計しました。事前トレーニング、事後トレーニング、リーズニング AI 推論の処理を簡単かつ効率的に実行可能で、汎用性のあるプラットフォームです」
NVIDIA Blackwell Ultra が AI リーズニングを可能に
NVIDIA GB300 NVL72 は、ラックスケール デザインで 72 基の Blackwell Ultra GPU と、36 基の Arm Neoverse ベースの NVIDIA Grace™ CPU を接続し、テストタイム スケーリング用に構築された単一の巨大な GPU として機能します。NVIDIA GB300 NVL72 により、AI モデルはプラットフォームの演算能力の向上を利用し、問題に対するさまざまな解決策を模索したり、複雑なリクエストを複数のステップに分解したりすることが可能になり、結果としてより質の高い応答が得られます。
GB300 NVL72 は、主要クラウド上のエンドツーエンドのフルマネージド AI プラットフォームである NVIDIA DGX™ Cloud でも利用可能になる予定です。これは、進化するワークロード向けにソフトウェア、サービス、AI の専門知識によるパフォーマンスを最適化します。DGX GB300 システムを搭載した NVIDIA DGX SuperPOD™ は、GB300 NVL72 のラック デザインを採用し、ターンキーの AI ファクトリーを顧客に提供します。
NVIDIA HGX B300 NVL16 は、Hopper 世代と比較して、大規模言語モデルでの推論が 11 倍高速で、7 倍の計算能力、4 倍のメモリを搭載し、AI リーズニングなど最も複雑なワークロードで画期的なパフォーマンスを提供します。
また、Blackwell Ultra プラットフォームは、以下のようなアプリケーションに最適です。
- 高度なリーズニングと反復的な計画立案を実行し、複雑な多段階の問題を自律的に解決するエージェント型 AI。AI エージェント システムは、単に指示に従うだけでなく、特定の目標を達成するために論理的にリーズニングを行い、計画を立て、行動することができます。
- フィジカル AI により、企業はロボットや自動運転車などのアプリケーションの大規模なトレーニング用に、フォトリアルなビデオをリアルタイムで生成できるようになります。
最適なパフォーマンスを実現する NVIDIA スケールアウト インフラ
高度なスケールアウト ネットワーキングは、レイテンシとジッターを低減しながら最高のパフォーマンスを実現できる AI インフラの重要なコンポーネントです。
Blackwell Ultra システムは NVIDIA Spectrum-X™ イーサネットおよびNVIDIA Quantum-X800 InfiniBand プラットフォームとシームレスに統合されており、NVIDIA ConnectX®-8 SuperNIC を介してシステム内の各 GPU に 800 Gb/秒のデータ スループットをもたらします。これによりクラス最高のリモート ダイレクト メモリ アクセス機能が実現し、AI ファクトリーやクラウド データセンターが AI リーズニング モデルをボトルネックなしで処理できるようになります。
Blackwell Ultra システムにも搭載されている NVIDIA BlueField®-3 DPU は、マルチテナント ネットワーキング、GPU コンピューティングの弾力性、高速データ アクセス、リアルタイムのサイバーセキュリティ脅威検出といった機能を実現します。
世界中のテクノロジ リーダーが Blackwell Ultra を採用
Blackwell Ultra をベースとした製品は、今年後半より主要なコンピューター メーカーとクラウド サービス プロバイダーから順次利用可能になる予定です。
Aivres、ASRock Rack、ASUS、Eviden、Foxconn、GIGABYTE、Inventec、Pegatron、Quanta Cloud Technology (QCT)、Wistron、Wiwynn に加えて、Cisco、Dell Technologies、Hewlett Packard Enterprise、Lenovo、Supermicroは、 Blackwell Ultra 製品をベースとした幅広いサーバーを提供する予定です。
クラウド サービス プロバイダーの Amazon Web Services、Google Cloud、 Microsoft Azure, Oracle Cloud Infrastructure、および GPU クラウド プロバイダーの CoreWeave、Crusoe、Lambda、Nebius、Nscale、Yotta、YTL が、Blackwell Ultra 搭載インスタンスをいち早く提供する予定です。
NVIDIA のソフトウェア イノベーションが AI のボトルネックを軽減
Blackwell の製品ポートフォリオ全体が、フルスタックの NVIDIA AI プラットフォームによってサポートされています。同じく本日発表された NVIDIA Dynamo オープンソース推論フレームワークは、リーズニング AI サービスを拡張し、テストタイム コンピューティングの拡張に最も効率的なソリューションを提供することで、応答時間を短縮してモデル サービス コストを削減すると同時に、スループットを飛躍的に向上させます。
NVIDIA Dynamo は、リーズニング AI モデルを展開する AI ファクトリー向けに収益創出を最大化できるよう設計された新しい AI 推論サービス ソフトウェアです。数千の GPU にわたる推論の通信をオーケストレーションして加速し、分散処理により、異なる GPU 上に大規模言語モデルの処理と生成フェーズを分離します。これにより、各フェーズを特定のニーズに合わせて個別に最適化して、GPU リソースの最大限に活用することが可能になります。
Blackwell システムは、本番環境グレードの AI 向けの NVIDIA AI Enterprise ソフトウェア プラットフォームでサポートされている新しい NVIDIA Llama Nemotron Reason モデルと NVIDIA AI-Q Blueprint を実行するのに最適です。NVIDIA AI Enterprise には、NVIDIA NIM™ マイクロサービスに加え、企業が NVIDIA のアクセラレーションに対応したクラウド、データセンター、ワークステーションに展開可能なAI フレームワーク、ライブラリ、ツールが含まれています。
Blackwell プラットフォームは、NVIDIA の強力な開発ツール、NVIDIA CUDA-X™ ライブラリ、600 万人以上の開発者、数千の GPU に拡張できる 4,000 以上のアプリケーションからなる NVIDIA のエコシステムをその基盤としています。
詳細については、NVIDIA GTC の基調講演をご覧ください。3 月 21 日まで開催される本イベントで NVIDIA と業界のリーダーたちによるセッションをご覧いただくにはこちらからご登録ください。
NVIDIA について
NVIDIA (NASDAQ: NVDA) はアクセラレーテッド コンピューティングの世界的なリーダーです。
本プレス リリースの記述は、将来についての記述であり現実に想定とは異なる結果となるリスクや不確実性が含まれます。これには次のものが含まれますが、それらに限定されません。NVIDIA の製品、サービス、技術の利益、影響、利用可能性、パフォーマンス、第三者による NVIDIA 製品およびテクノロジの適用あるいは提供、Blackwell Ultra に関する、事前トレーニング、事後トレーニング、そしてリーズニングAI 推論を簡単かつ効率的に実行可能なこと、高度なスケール アウト ネットワーキングは AI インフラの重要なコンポーネントであること、レイテンシーとジッターを低減しながら最高のパフォーマンスを実現すること等は将来の見通しに関する記述であり、リスクや不確定要素を含んでいるため、結果が予測大きく異なる可能性があります。実際に異なる現実の結果をもたらす重要な要因には以下が含まれます。世界の経済状況、NVIDIAの製品を製造、組み立て、パッケージ、テストする第三者への依存関係、技術開発と競争の影響、新製品や技術の開発あるいは既存製品や技術の強化、NVIDIAの製品あるいはNVIDIAパートナー製品の市場での受容、設計、製造、ソフトウェアの欠陥、消費者の嗜好または需要の変化、業界標準およびインターフェースの変化、システム統合の際のNVIDIA製品あるいは技術の想定外のパフォーマンス不良、証券取引委員会 (SEC) に提出する NVIDIA の最新報告書 (Form 10-K の年間報告書および Form 10-Q の四半期ごとの報告書を含みますが、これに限定しません) に都度記載される詳細なその他の要因SEC に提出された報告書の写しは、NVIDIAのウェブサイトに掲載されており、無償で利用できます。これらの将来見通しについての記載は、将来の業績を保証するものではなく、発表時点での記述であり、法律で要求される場合を除き、NVIDIA は、将来の事象や環境に応じてこれらの将来見通しについての記述を更新する義務を一切負いません。
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