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「In the NVIDIA Studio」 – 3D イラストレーターの Juliestrator 氏が魔法のキノコを制作

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NVIDIA Omniverse のベータ版は、DLSS 3 のサポート、Create および Machinima アプリのアップデート、さらに新しくアップデートされた Connector を提供

本ブログは、注目のアーティストを称え、クリエイティブ活動のヒントやコツを説明し、NVIDIA Studioテクノロジがクリエイティブワークフローを改善する様子を毎週紹介する「In the NVIDIA Studio」シリーズの最新号です。前回に引き続き、新しいGeForce RTX 40シリーズの機能、テクノロジ、リソースに加え、どのようにコンテンツ制作を劇的に高速化するのかについても深掘りします。

今週の In the NVIDIA Studio では、才能ある 3D イラストレーターのジュリー グリーンバーグ (Julie Greenberg、通称「Juliestrator」) 氏がモデリングした温かくフレンドリーなアニメーション『Mushroom Spirit』を紹介します。

さらに、バーチャル コラボレーションとリアルタイムのフォトリアリスティック シミュレーション向けのオープン プラットフォームの NVIDIA Omniverse のベータ版が、最近 3D アーティスト向けにリリースされたばかりです。

そして、冬の季節が近づくにつれ、次の NVIDIA Studio コミュニティ チャレンジもやってきます。年末まで開催される #WinterArtChallenge に参加し、冬をテーマにしたアートを InstagramTwitter、または Facebook でシェアすると、NVIDIA Studio のソーシャル メディア チャンネルで紹介されるチャンスがあります。エントリーの際は、ハッシュタグ #WinterArtChallenge を忘れずに付けてください。

NVIDIA Omniverse の新機能

GeForce RTX 40 シリーズ GPU への新たなサポートにより、NVIDIA Omniverse では、これまで以上に速く、便利かつ柔軟にアプリ間の 3D ワークフローのコラボレーションを行えるようになります。

才能ある 3D アーティストによる Omniverse でのコラボレーションの一例: 「NVIDIA Racer RTX」のデモのワン シーン。

GeForce RTX 40 シリーズで動作する NVIDIA DLSS 3 が Omniverse で利用可能になったことにより、プラットフォーム内で完全なリアルタイム レイトレーシングのワークフローが可能になりました。NVIDIA Ada Lovelace GPU アーキテクチャは、新世代の性能とパワーへの飛躍を実現し、真のインタラクティブ性のある大規模な仮想世界でユーザーが作業を行えるようにします。これによりクリエイターは、高忠実度かつリアルタイムでビューポートをナビゲートすることが可能になります。

Omniverse Create アプリでは、新しく大規模のワールドのオーサリングとアニメーションが改良されています。

Omniverse Machinima では、音声ファイルからリアルな体の動きを再現する AI ベースのツール「Audio2Gesture」によって、クリエイターが AI のスーパーパワーを手に入れることが可能になります。

Omniverse の超リアルな物理シミュレーションを支えるテクノロジ「PhysX 5」は、衝突時のオーディオ処理を内蔵しているほか、布や変形可能なボディのシミュレーションが改善されています。新たにオープン ソース ソフトウェアとして利用可能となった PhysX 5 により、アーティストや開発者は、カスタマイズされた物理エンジンを修正、構築、配布することができます。

Omniverse Connect ライブラリでは、Autodesk 3ds Max、Autodesk Maya、Autodesk Revit、Epic Games Unreal Engine、McNeel Rhino、Trimble SketchUp、Graphisoft Archicad などを含む Omniverse Connector のアップデートが行われています。また、Autodesk Alias と PTC Creo 向けの Connector も利用できるようになりました。

アップデートされた Reallusion iClone 8.1.0 のライブシンク Connector は、iClone および Omniverse アプリの間のシームレスなキャラクター インタラクションを可能にします。また、OTOY の OctaneRender Hydra Delegate により、Omniverse ユーザーが Omniverse アプリで OctaneRender に直接アクセスできるようになります。

Omniverse のリリースに関する詳細情報については、11 月 9 日 (水) の Twitch ライブストリームをご視聴ください。NVIDIA RTX および GeForce RTX GPU のユーザーは、無料で Omniverse をダウンロードできます。

楽しいキノコの作品

Juliestrator 氏は、人々が創り出すさまざまな世界を細かく検討することで、芸術的なインスピレーションを得ています。「Netflix の最新番組でも、Twitter で見たアートワークでも、アート作品は私の想像力のためのスペースを残し、その隙間を埋めて、私自身のストーリーを考える時間が大好きです」と同氏は語ります。

『Mushroom Spirit』は、昨年の Inktober チャレンジで「spirit (精霊)」というお題が出されたときに、スケッチとして初めて考案されました。Juliestrator 氏は、他の多くの人のように幽霊を描く代わりに、異なるアプローチを取りました。『Mushroom Spirit』は、同氏が影響を受けた映画『もののけ姫』に登場する「コダマ」のような、森に潜むかわいい自然の精霊として誕生しました。

Juliestrator 氏は、Pinterest を使って参考資料を集めました。次に、PureRef のオーバーレイ機能を使って参考画像を配置しながら、Blender ソフトウェアでモデリングを行いました。Juliestrator 氏は 3D プロジェクトのために 2D でスケッチすることは滅多にありませんが、『Mushroom Spirit』ではよりパーソナルなタッチが必要だったため、Procreate で簡単な絵を描いたとのことです。

『Mushroom Spirit』の原点。

Blenderを使って、ディテールや洗練されたアートアセットを使用せず、シンプルな3Dシェイプで構築されたラフなレベルを作成するブロックアウトの段階に入りました。これにより、ベースとなるメッシュをきれいに保つことができ、次のラウンドで新しいメッシュを作成する必要がなくなり、わずかな編集で済むようになりました。

Blender による『Mushroom Spirit』のブロックアウトで、基本的な形状を定めます。

この時点で、普通のアーティストであればシーンの細かい要素のモデリングを始めますが、Julistrator 氏は色付けを優先しました。「色は作品の構図や雰囲気に非常に大きな影響を与えますので、この重要な判断はなるべく早い段階で行うようにしています」と同氏は語ります。

Adobe Substance 3D Painter での色彩修正。

Julistrator 氏は、Adobe Substance 3D Painter ソフトウェアを使って、モデルに無数の色と実験的なテクスチャを適用しました。NVIDIA Quadro RTX 5000 GPU を搭載した NVIDIA Studio ノート PC の Razer Blade 15 Studio で、RTX アクセラレーションによるライトとアンビエント オクルージョンを使用し、わずか数秒でアセットをベイクしました。

その後、同氏は Blender で既存モデルの質を改善しました。「これは、パワフルなハードウェアの腕の見せ所です。NVIDIA OptiX AI アクセラレーションに対応したデノイザーのおかげで、Blender で加えた変更をほぼ瞬時にプレビューすることができました。多くのアイデアを同時に試せたため、結果として、より良いレンダリングを仕上げることができました」

Blender でのカラー パレットの微調整。

Juliestrator 氏は、楽しみながらモデリングを行っていますが、無数のディテールを洗練させる作業をいつまでも続けたいという欲求に負けそうになるときもあるとのことです。そのため同氏は「80/20 ルール」を採用し、プロジェクト全体にかかる時間のうち 20% 以上を詳細なモデリング作業に費やさないことを決めています。「80/20 ルールのすごいところは、20% に適切に取り組めば、残りの 80% も自然とうまくいくという点です」と同氏は言います。

最終段階では、3D での構図を調整し、ライト オブジェクトの操作、カメラの回転、アニメーションの追加などを行います。Juliestrator 氏は、Blender のビューポートで、RTX によって加速化された OptiX レイトレーシングの助けを借りることで、以上のすべての作業を素早く完了させました。その際は、Blender Cycles を使用し、フレーム レンダリングを高速で実行しました。

最終段階での Blender によるアニメーション。

Blender は、その使いやすさと強力な AI 機能、そして入手のしやすさのために、Juliestrator 氏が愛用している 3D モデリング アプリです。「Blender Foundation とそのパートナーは、世界中のあらゆる人が創造性を発揮できるよう、Blender を無料で提供し続けています。私は彼らの取り組みに心から感謝しています」

Juliestrator 氏は、効率性と利便性を考慮して、「至れり尽くせり」のシステムである NVIDIA Studio ノート PC を選択しました。「Blender に加え、Unity や Unreal Engine 5 のようなゲーム エンジンを、モバイルで外出先でも使用できるパワフルなコンピューターが必要でした」と同氏は補足しました。

イラストレーターのジュリー グリーンバーグ (通称「Juliestrator」) 氏。

Juliestrator 氏のポートフォリオとソーシャル メディア リンクもご覧ください。

3D の世界を構築するためのヒントやインスピレーションを得るには、Juliestrator 氏の 5 部構成のチュートリアル「Modeling 3D New York Diorama」をご覧ください。3D ワークフローの重要な段階である構図のスケッチモデリングの詳細などを解説しています。これらのチュートリアルは、毎週新しいビデオが投稿されているNVIDIA Studio の YouTube チャンネルで視聴できます。

また、InstagramTwitterFacebookからNVIDIA Studio の #WinterArtChallengeの応募もお忘れなく。


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