DaVinci Resolve ソフトウェアの AI 機能と新しい AV1 デュアル エンコーダーが、GeForce RTX 40 シリーズ GPU によって、クリエイティブ ワークフローを劇的に高速化
本ブログは、注目のアーティストを称え、クリエイティブ活動のヒントやコツを説明し、NVIDIA Studio テクノロジがクリエイティブ ワークフローを加速する様子を毎週紹介する「In the NVIDIA Studio」シリーズの最新号です。今週から数回にわたり、新しい GeForce RTX 40 シリーズの機能を深掘りしながら、NVIDIA Studio テクノロジがどのようにコンテンツ制作を劇的に高速化するのかを紹介します。
今週の「In the NVIDIA Studio」特集号では、NVIDIA アーティストであるサブール アミラゾディが AI を活用したビデオ編集ワークフローを紹介します。
多彩な才能を発揮しているこのアーティストは、この夏ラスベガスで開催された音楽フェス「エレクトリック デイジー カーニバル」 (通称:EDC) に参加し、ビデオ撮影の依頼を受けました。音楽フェスはアミラゾディにとって大きな刺激です。こうしたショウは、忘れられない体験にするためにさまざまな分野の人間を結集したチームでしか実現できないからだと彼は言います。
「世界的な DJ が生み出す音楽から、最高のモーショングラフィックス アーティストがデザインした信じられないほど素晴らしい映像、さらには熟練の花火職人や照明ディレクターまで、数多くのクリエイティブな世界が混ざることで、こうした素晴らしい体験が創造されています」とアミラゾディは言います。
アミラゾディは、パフォーマンスの細部に至るまで余すところなく捉えるために、Canon R5 ミラーレスと Blackmagic URSA Cinema という 2 台のカメラを使って、イベント全体を 12K と 8Kの驚異的な解像度でイベント全体を撮影しました。
こうした大容量のビデオ ファイルを扱うことになったアミラゾディは、編集作業を行うために Blackmagic Design の DaVinci Resolve 18 ソフトウェアを導入し、NVIDIA Studio と 4 基の NVIDIA RTX A6000 GPU を搭載したデスクトップで高速化しました。
「Resolve は、NVIDIA RTX GPU を利用して、再生から AI アクセラレーテッド エフェクト、さらには最終的な配信ためのエンコーディングに至るまで、あらゆる作業を高速化してくれて素晴らしい仕事をしてくれます」とアミラゾディは言います。
クリエイティブ作業全体の 80% は、冗長な反復作業が占めているため、ビデオ編集ワークフローにおける AI ツールの重要性はますます高まっています。そうした作業を減らす、あるいは場合によってはなくすことで、あらゆる分野のクリエイターがそうした作業から解放され、実験的な試みや作品の仕上げに集中できるようになります。
例えば、ロトスコープは、ライブアクション映像をトレースしてアニメーションを作るプロセスです。フレームごとに行うため非常に時間のかかるプロセスであることが知られています。しかし、DaVinci Resolve の Magic Mask (マジック マスク) 機能のおかげで、AI によって選択した対象をマスクし、複数のフレームにわたって自動的にトラッキングできるようになります。これにより、アーティストはワンクリックでライブ映像に特殊効果を加えることができます。「ロトスコープは従来、いつまで経っても終わらない大変な作業でした」とアミラゾディは言います。
この革新的な機能は、GeForce RTX 40 シリーズ GPU を使用すれば、前世代に比べてさらに最大 70% 高速化されます。
同様に、サーフェス トラッキング機能は、しわの寄った服など、平らでないものを含め、あらゆるサーフェスを AI でトラッキングできます。たとえ選択したサーフェスが形を変えたり歪んだりしても、そのサーフェスをトラッキングし続けます。
深度マップの生成も AI を活用した DaVinci Resolve の機能の 1 つで、アミラゾディが編集室で過ごす時間を計り知れないほど節約しました。深度マップを生成することにより、躍動感あふれる色彩や、霧などのレンズ効果を加えたり、クリップの背景をぼかしたりすることができます。
DaVinci Resolve には、次のような AI を活用した RTX アクセラレーテッド機能が満載です。
フェイス修正は、顔の特徴を検出して、目をシャープにしたり、少し明るくしたりなどの修正を施します。スピードワープは、スーパースローモーション映像を素早く簡単に作成できます。アミラゾディのお気に入りの機能であるシーンカット検出は、DaVinci Resolve のニューラル エンジンを使用して手動編集なしでビデオのカットを予測するもので、作業効率の大幅な向上に役立ちました。
AI はまだその創造的可能性の「片鱗を覗かせているにすぎない」とアミラゾディは言います。
ほとんどの AI 機能は、かなりの処理能力を必要とします。その点、GeForce RTX GPU はビデオ編集者がこれらの新しい AI 機能を最大限に活用することができます。
GeForce RTX 40 シリーズは、新しい AV1 デュアル エンコーダーも搭載しています。これは連携しながら動作し、作業を自動的に分担することで出力を倍増させると同時に、書き出し時間を最大 50% 短縮します。GeForce RTX 40 シリーズ グラフィックス カードを持っていれば、各種プラットフォーム用に複数のフォーマットで素早く書き出したいフリーランス仲間より優位性を一瞬で得ることができます。
さらに、デュアル エンコーダーは、GeForce Experience と OBS Studio で最大解像度 8K、60 FPS の見事なコンテンツをリアルタイムで録画することもできます。
高速なデコーダーにより、DaVinci Resolve だけでなく、REDCINE-X PRO や Adobe Premiere Pro でも RAW ビデオ ファイルを読み込んでリアイルタイムで作業をすることができ、プロキシとも呼ばれる低解像度ファイルを生成する必要がなくなります。
DaVinci Resolve、Adobe Premiere Pro 向けの人気のプラグイン Voukoder、中国最高峰のビデオ編集アプリ Jianying は、いずれも 10 月にエンコード プリセットを通じて AV1 およびデュアル エンコーダーに対応する予定です。
アミラゾディはビデオ編集、3D モデリング、音楽制作を専門とする、多彩な才能と学識にあふれるクリエイターです。彼の作品は IMDb で見ることができます。
DaVinci Resolve の AI を活用した機能の詳細については、この新しいデモ ビデオをご覧ください。
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