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「In the NVIDIA Studio」 – 「Top Goose」が初公開、スピードの必要性を体感

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高速飛行をするパイロット 「Top Goose」は、Omniverse Machinima での制作によって加速し、大空へ飛び立つ

本ブログは、注目のアーティストを称え、クリエイティブ活動のヒントやコツを説明し、NVIDIA Studio テクノロジ クリエイティブ ワークフローを加速する様子を毎週紹介する「In the NVIDIA Studio」シリーズの最新号です。

今週 「In the NVIDIA Studio」 は、Omniverse Machinima を使って制作された、大スクリーンを飾った偉大な架空のパイロットにインスパイアされた短編アニメーション「Top Goose」 のデビューとともにテイクオフします。

このプロジェクトは、14 年間にわたってアカデミー視覚効果賞のノミネートされたすべての作品の制作に使われたのと同じ種類の GPU を搭載した PC で制作されました。NVIDIA RTX A6000 GPU 搭載の複数のシステムと、GeForce RTX 3070 Laptop GPU 搭載の NVIDIA Studio ノートPC である 1 台の Razer Blade 15 が使用されました。

制作チームは、「Top Goose」 をコンセプトから完成までわずか 2 週間で仕上げました。NVIDIA Omniverse が NVIDIA RTX および GeForce RTX ユーザーに提供するリモート コラボレーション機能がなければ、おそらく倍以上の時間がかかっていたでしょう。

#MadeinMachinima コンテストを紹介するために制作されたこの作品のインスピレーションはシンプルです。プロジェクトに関わった NVIDIA 社員の 1 人であるデーン ジョンストン (Dane Johnston) は、簡潔に次のように述べました。「中世の軍人を空母に乗せたら、どうなるでしょうか。もちろん、その兵士はガチョウ (goose) に追いかけられます」

離陸準備

NVIDIA 社員のデーン ジョンストン、デイブ タイナー (Dave Tyner)、マシュー ハーウッド (Matthew Harwood)、およびテリー ナース (Terry Naas) は、プロジェクトを開始するにあたり、まずは Autodesk 3ds Max に静的なアセット用のモデルを準備しました。F14 戦闘機、航空母艦、ガチョウ、いくつかの小道具などの主要なモデルのいくつかは、TurboSquid by Shutterstock から入手されました。

F14 戦闘機のような高品質なモデルが、TurboSquid by Shutterstock の厚意により、すべての Omniverse ユーザーが利用可能です。

TurboSquid は、Omniverse 内で制作を開始するための膨大な 3D モデルのライブラリを保有しています。モデルを Omniverse にドラッグ アンド ドロップするだけで、チーム メンバーとの共同作業を開始することができます。チーム メンバーがどのような 3D アプリケーションを利用していようと、あるいは世界のどこにいようと問題ありません。

タイナーがすでに所有していた 3D モデルも Omniverse の新しいアセット ストア ブラウザからシーンにドロップするだけで、簡単に統合することができました。

Adobe Photoshop を利用して、Omniverse 内でテクスチャのディテールがリアルタイムで追加されました。

Adobe Photoshopをはじめ、Omniverse内のアプリ間をリアルタイムでシームレスに連携させました。

そこから Adobe Photoshop を利用して、キャラクターのユニフォームや、映像の最後に登場する 「Top Goose」 のバッジなどのシーン内のさまざまな小道具の編集が行われました。

アニメーターの出番!

モデルの準備ができたら、アニメーションを開始することができました。チームは Reallusion の iClone Character Creator Omniverse Connector を利用して、キャラクターを Machinima にインポートしました。

Omniverse 対応の USD アニメーションを Reallusion ActorCore から Omniverse Machinima のコンテンツ ブラウザにドラッグ アンド ドロップするだけで、簡単に容易にアクセスできました。

モデルおよびアニメーションのすべてがシームレスに Machinima へ持ち込まれ、タイナーはリターゲティング機能を利用して、それらのアニメーションを即座にさまざまなキャラクター、例えば Omniverse に含まれている何百というアセットの 1 つである『Mount & Blade II: Bannerlord』のトップ ナイトに適用しました。

多才な 3D アーティストであるタイナーは、このプロジェクトを補うために、Xsens スーツを使ってモーション キャプチャを行い、カスタム アニメーションを作成して、FBX にエクスポートしました。一連の Omniverse Connector を利用して、タイナーは FBX ファイルを Autodesk 3ds Max に取り込み、クイック スクリプトを実行して基礎となるスキンを作成しました。

次にタイナーは、スキンを適用したキャラクターとアニメーションを Autodesk Maya に送り、Autodesk Maya Connector を利用して、Machinima に USD スケルトンをエクスポートしました。このアニメーションは、自動的に Machinima 内のメイン キャラクターにリターゲティングされました。データが取り込まれると、NVIDIA Studio のツールを利用して、モーション キャプチャのワークフロー全体がわずか数分で完了しました。

もしタイナーがモーション キャプチャ スーツを持っていなかったら、Machinima の AI Pose Estimation を利用することもできました。AI Pose Estimation は、誰もがカメラで動きをキャプチャして、3D アニメーションを作成することができる Omniverse に搭載されたツールです。

静的なオブジェクトはすべて、Curve Editor と Sequencer を使って Machinima でアニメーションがつけられました。これらのツールにより、チームは自分たちが望んだすべてのものを、望んだとおりに正確にアニメーションさせることができました。例えば、戦闘機のバレル ロールは Y 軸に重力のキーを設定し、重力のオン、オフができるようにアニメーションさせました。

これらのテクニックと、NVIDIA PhysX を組み合わせることで、重力をオフにするだけで、パンとリンゴが浮遊しているコックピットのシーンをアニメーションさせることができました。シーン内のオブジェクトはすべて物理法則に従い、手作業でのアニメーションを一切必要とすることなく自然に飛んでいました。

チームは Omniverse プラットフォームを使ってバーチャルにコラボレーションして、リアルなアニメーションを実現しました。

ガチョウの力強い翼のアニメーションは、決して安易な仕掛けではありませんでした。アニメーションの一部は TurboSquid のアセットの一部として統合されましたが、反転シーンのアニメーションはチームが Omniverse 内でコラボレーションを行い制作しました。

タイナーは、アーリーアクセス中の Omniverse Cloud の Simple Share 機能を利用し、USD プロジェクト全体をパッケージ化してジョンストンとマシュー ハーウッドに送りました。NVIDIA 専属のオーディオ マニアであるハーウッドは、飛行音やガチョウの鳴き声などの音を追加しました。ジョンストンは、音声を録音して Omniverse Audio2Face でキャラクターの顔をアニメーション化することで、『Mount & Blade II: Bannerlord』のキャラクターに命を吹き込みました。

従来のオーディオ ワークフローには、複数の録音された音声をアニメーターに断片的に送っていました。しかし Simple Share を利用することで、タイナーは USD プロジェクト全体をパッケージ化してハーウッドに送り、ハーウッドはそのファイルに直接音声を追加して、ワンクリックで送り返すことができました。

エンジンをふかす

Omniverse で作業することで、チームはリアルタイムに修正を施し、最高品質の解像度で変更点を確認することができました。チームは、一場面ごとにレンダリングが完了するのを待つ必要がなく、膨大な時間を節約することができました。

3D アーティスト チームは、Omniverse Machinima と Audio2Face を使って、共同でシーンを仕上げました。

チーム メンバーは、数百マイル離れた場所で作業していたため、Omniverse Nucleus による Omniverse のコラボレーション機能を利用しました。チームは、セットの仕上げ、レイアウト調整、およびライティング調整を、リアルタイムのジャム セッションで完了することができました。

Machinima の新たなコンストレイント システムは、カメラ ワークに不可欠でした。タイナーは、Autodesk 3ds Max で振動するボールをアニメーション化し、Autodesk 3ds Max Connector を介してそれを取り込み、OmniGraph を利用してカメラをそれに拘束することで、空母の上にいるような感覚をもたらすのに役立つ揺れるカメラを作成しました。

同様に重要なのは、新たな Curve Editor および Sequencer です。これらによってチームは、クリエイティブ プロセスを完全な直感的にコントロールできるようになりました。チームは Sequencer を利用して、アニメーション化されたキャラクター、ライト、コンストレイント、カメラ (視野角および被写界深度を含む)、を迅速かつ容易に演出することができました。

すべての構成要素の準備が整うと、残されたものは最終レンダリングだけとなり、Omniverse Nucleus 内でいかなるファイル転送も行うことなく Omniverse RTX レンダラーを使って簡単かつ迅速に行うことができました。

タイナーは次のように強調しました。「これは、私の作業が一度も遮られることがなかった初めての大規模プロジェクトです。Omniverse のおかげで、すべてが思い通りに機能して実に使いやすかったです」

単独で使いやすかっただけでなく、NVIDIA Studioソフトウェア スイートの一部である Omniverse により、このアーティスト チームは、メンバーが複数の場所からさまざまなアプリの内外で作業をして簡単にコラボレーションすることができました。

#MadeinMachinima コンテストにおける最優秀賞

「Top Goose」は、#MadeinMachinima のためのショーケースです。現在開催中で 6 月 27 日に締め切られるこのコンテストでは、アーティストの皆さんは Omniverse Machinima アプリを使って短編アニメーションを制作することで、RTX で高速化された NVIDIA Studio ノートPC を獲得するチャンスが得られます。

Omniverse Machinima アプリを利用することで、クリエイターは、『Squad』、『Mount & Blade II: Bannerlord』、『Shadow Warrior 3』、『Post Scriptum』、『Beyond the Wire』、および 『Mechwarrior Mercenaries 5』のキャラクターをリミックスしてアニメーションさせることができます。

音声トラックだけから瞬時にフェイシャル アニメーションを作成できる Audio2Face のような AI 対応ツールを利用したり、あたかも現実の建築物であるかのように構築するのに役立つ PhysX 対応ツールで直感的に制作したり、Blast で破壊の特殊効果を加えたり、Flow で煙や炎の特殊効果を加えたりしてみましょう。ワークフローに役立つ、あらゆるサードパーティのツールを使うことができ、最後に Omniverse Machinima を使って組み立て、レンダリングしたものを提出してください。

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Stanley Tack

Stanley Tack is a Product Manager at NVIDIA, focusing on NVIDIA Holodeck and virtual reality technology. Stanley holds an MBA from Kellogg School of Management, an MS from Northwestern University, and a BEng from the University of Pretoria.

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