台湾最大のテクノロジ イベントにて、ハードウェアを設計する各社が Jetson AGX Orin を搭載したエッジ AI および組み込みコンピューティング システムを紹介
世界中の 30 を超える大手テクノロジ パートナーが今週、台北で開催されているCOMPUTEX にて、NVIDIA Jetson AGX Orin を搭載した量産システムの第一陣を発表しました。
台湾を拠点とする多数のカメラ、センサー、およびハードウェアのプロバイダーから、エッジAI、AIoT、ロボティクス、および組み込みアプリケーションで使用するための新たな製品が発売される予定です。
3 月に開催された GTC から世界中で利用可能になった NVIDIA Jetson AGX Orin 開発者キットは、前世代製品である NVIDIA AGX Xavier と同じピン互換フォーム ファクターで 8 倍の処理能力となる 最大 275 TOPS を実現しています。
Jetson Orin は、NVIDIA Ampere アーキテクチャ GPU、Arm Cortex-A78AE CPU、次世代のディープラーニング アクセラレータおよびビジョン アクセラレータ、高速インターフェイス、より高速なメモリ帯域幅、および複数の並列 AI アプリケーション パイプラインへのフィードが可能なマルチモーダル センサーを備えています。
エッジ AI に対してサーバークラスのパフォーマンスを実現する新しい Jetson AGX Orin 量産モジュールは 7 月に、またOrin NX モジュールは 9 月に提供が開始されます。
NVIDIA の組み込みおよびエッジ コンピューティングのバイス プレジデントであるディープゥ タッラ (Deepu Talla) は次のように述べています。「新しい Jetson AGX Orin は、次世代のロボティクスやエッジ AI アプリケーションの基盤となっています。NVIDIAのエコシステム パートナーが Jetson Orin ベースの量産システムを、特定の業界やユース ケース向けに作られたさまざまなフォーム ファクターでリリースするため、この勢いは加速し続けるでしょう。」
強固な製品およびパートナー エコシステム
今回発表された Jetson ベースの製品は、サーバー、エッジ アプライアンス、産業用 PC、キャリア ボード、AI ソフトウェアなど多岐にわたります。ファンあり構成およびファンレス構成で、複数の接続およびインターフェイス オプションとともに提供されます。また、ロボティクス、製造、小売、輸送、スマート シティ、ヘルスケア、およびその他の重要な経済分野の商用または高耐久性アプリケーション用の仕様も含まれます。
製品をリリースする、台湾を拠点とする NVIDIA パートナー ネットワークのメンバーは、AAEON、Adlink、Advantech、Aetina、AIMobile、Appropho、AverMedia、Axiomtek、EverFocus、Neousys、Onyx、Vecow の各社です。
また、Auvidea、Basler AG、Connect Tech、D3 Engineering、Diamond Systems、e-Con Systems、Forecr、Framos、Infineon、ITANZI、Leetop、Leopard Imaging、MiiVii、Quectel、RidgeRun、Sequitur、Silex、SmartCow、Stereolabs、Syslogic、Realtimes、Telit、TZTEK を始めとする世界各国の多数の NVIDIA パートナーが、新しい Jetson Orin ベースのソリューションを提供します。
100 万人以上の Jetson 開発者
現在、100 万人以上の開発者と 6,000 以上の企業が、NVIDIA Jetson エッジ AI およびロボティクス コンピューティング プラットフォーム上で商用製品を構築し、自律動作マシンおよびエッジ AI アプリケーションを製造、展開しています。
また、150 以上のメンバー企業を抱え、成長し続ける Jetson のパートナー エコシステムは、AI ソフトウェア、ハードウェア、およびアプリケーションの設計サービス、カメラ、センサー、および周辺機器、開発者ツールおよび開発システムなど、広範なサポートを提供しています。Jetson AGX Xavier を搭載した AAEON BOXER-8240 は今年、COMPUTEX 2022 Best Choice Golden Award を受賞しています。
開発者は生産モジュール上でのシームレスな展開のために、Jetson AGX Orin 開発者キット上で次世代アプリケーションを構築しています。Jetson AGX Orin のユーザーは、クラウドネイティブな開発ワークフローなどのアプリケーションの開発と最適化のために NVIDIA JetPack SDK、NVIDIA CUDA-X アクセラレーテッド コンピューティング スタック、および最新の NVIDIA のツールを活用することができます。
包括的なソフトウェアのサポート
Jetson Orin は、開発者が自然言語理解、3D 認識、マルチセンサー フュージョンなどの分野でのエッジ AI とロボティクスの課題を解決するために必要な最も複雑で最大規模のモデルを展開することを可能にします。
「NVIDIA は AI の分野で認められたリーダーです。共通のツールやニューラルネットワーク モデルを活用する多様なハードウェア プラットフォームを始めとする、強固なエコシステムと完全なエンドツーエンドのソリューションを通してロボティクスを進歩させるために、AIにおける知見を活用し続けています。」 TIRIAS Research の主席アナリストであるジム マクレガー (Jim McGregor) 氏は述べています。
「新しい Jetson プラットフォームは NVIDIA Ampere アーキテクチャのパフォーマンスと多用途性を活用して、農業や製造からヘルスケアやスマート シティまでの広範なアプリケーションに対する自律動作型のモバイル ロボットのさらなる進歩を可能にします。」
NVIDIA NGC カタログから入手可能な事前トレーニング済みモデルは最適化されており、NVIDIA TAO ツールキットと顧客のデータセットでのファインチューニングが可能です。これにより、生産品質の AI 展開にかかる時間とコストを削減できます。また、クラウドネイティブなテクノロジにより、製品の生涯を通してシームレスにアップデートが可能です。
特定のユース ケースのためのNVIDIA のソフトウェア プラットフォームには、ロボティクス用の Omniverse 上の NVIDIA Isaac Sim、音声 AI アプリケーションを構築するための GPU アクセラレーテッド SDK である Riva、AI ベースのマルチセンサー処理、動画、音声、および画像理解用のストリーミング分析ツールキットである DeepStreamが含まれます。また、映像データと AI を統合し、幅広い産業で運用を効率化し、安全性を高める、アプリケーション フレームワーク、一連の開発者ツール、およびパートナー エコシステムである Metropolis も含まれます。
5月 24 日(火) の正午 (日本時間) に配信されたNVIDIA の COMPUTEX での基調講演は、リプレイが視聴可能です。