NVIDIA は Unreal Engine 4 の登場以来 8 年間、Unreal Engine 4 をサポートしてきました。先日提供開始された Unreal Engine 5 でも、NVIDIA はサポートを続けます。
Square Enix は、『Final Fantasy VII』のリメイク作品である『Final Fantasy VII Remake』に登場する架空都市ミッドガルを、映画レベルのディテールで表現しています。Epic の『フォートナイト』では、現実の世界における光の跳ね返りがシミュレートされ、レイ トレーシングによる太陽光が降り注ぎます。また、Lucasfilm のアーティストは、複数の NVIDIA RTX GPU を同期して使用し、フォトリアルな背景として機能する LED ウォールのピクセルを駆動することにより、『マンダロリアン』のバーチャル プロダクション技術に革命をもたらしました。
Epic Games が Unreal Engine 4 をリリースしてから 8 年間で、グラフィックスは前例のないほどのスピードで進化しました。ワールド構築、アニメーション、ライティング、シミュレーションにおける UE4 の進歩により、クリエイターは過去のヒントだけを頼りに環境に命を吹き込むことができるようになりました。
同時期に NVIDIA も、UE4 が導入した新機能をサポートできる最良の GPU、ライブラリ、および API を開発しました。何万人もの開発者が、Unreal Engine と NVIDIA テクノロジを合わせて利用することでメリットを享受してきました。NVIDIA は引き続きUnreal Engine 5 もサポートしています。
Epic と NVIDIA: グラフィックスの未来を築く
2012 年発売の GeForce GTX 680 から最新リリースの RTX 30 シリーズまで、NVIDIA は最先端のテクノロジ開発を追求する UE4 開発者をサポートしてきました。
2013 年に開催された Game Developers Conference で、Epic は『Infiltrator』のデモにより、Unreal Engine 4 が単一の GTX 680 上で何ができるかを披露しました。このデモで披露したレンダリングの大きな進歩というのが、物理ベース レンダリング パイプライン、画期的なテンポラル アンチエイリアシング ソリューション、そして事前計算されたライティングと動的なライティングを組み合わせたライティング ソリューションでした。Unreal Engine と NVIDIA は業界の基準をこれまで何度も引き上げていますが、このデモもその 1つに挙げられます。
2015 年、NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) が Epic Games のイベントにサプライズ ゲストとして登場し、GTX TITAN X を発表しました。ステージ上で、Epic Games の CEO であるティム スウィーニー (Tim Sweeney) 氏は、完成したばかりの GTX TITAN X を初めて手にしました。この出来事は、テクノロジ史において今なお語られる瞬間となりました。
GDC 2018では、スター・ウォーズの短いビデオである『Reflections』を公開し、開発コミュニティに UE4 で実行されるリアルタイム レイ トレーシングが初めて紹介されました。この作品は、J.J.エイブラムスの映画から直接拝借したと考えてもおかしくないほどの出来映えでした。
テクスチャ化されたエリア ライト、レイトレース エリア ライト シャドウ、リフレクション、およびシネマティックな被写界深度をすべて実現し、リアルタイム グラフィックスで可能なことを再定義するシーケンスが制作されました。これが、4 基の Volta アーキテクチャ GPU を搭載した NVIDIA DGX ワークステーションで動作する様子が公開されました。
同年の後半に開催された gamescom では、レイ トレーシングのパフォーマンスを大幅に向上させる Turing アーキテクチャの RT コアにより、同じデモがコンシューマー グレードの GeForce RTX グラフィックス カード 1 枚で動作する様子が公開されました。
2019 年、Unreal Engine は『Troll』 (Goodbye Kansas と Deep Forest Films による制作) という短いデモを初公開しましたが、これは GeForce RTX 2080 Ti で動作させたものでした。『Troll』で、複雑なソフト シャドウとリフレクションがどのような表現ができるのかを示したものでした。この短いデモは、説得力のある人間の顔をリアルタイムでレンダリングし、さまざまな感情の状態をキャプチャすることで、新たな境地を開く作品となりました。
Epic と NVIDIA は、DXR Spotlight コンテストを 3 回開催しました。このコンテストでは、1 人のチームでも、DXR や Unreal Engine 4、NVIDIA GeForce RTX を使用して驚くべき成果を挙げられることが示されました。
コンテストに応募された傑作の 1 つが、アーティストのクリスチャン ヘヒト (Christian Hecht) 氏が 1 人で開発したビデオ デモ、『Attack from Outer Space』でした。
すでに、Epic は Unreal Engine 5 の提供を開始しています。今回のリリースでは Nanite と Lumen が導入され、開発者は完全に動的なグローバル イルミネーションを使用した大量のジオメトリ ディテールを含むゲームやアプリを制作できるようになります。
Nanite を使用すると、数十億のポリゴンで構成される映画品質のソース アートを、精度を犠牲にすることなくリアルタイムのフレームレートを維持しながら、Unreal Engine に直接インポートできます。
Lumen を使用すると、開発者はさらに動的なシーンを制作できます。例えば、時間帯に応じて太陽の角度を変える、懐中電灯をオンにする、玄関ドアを開けるなど、間接照明をその場で適応できます。Lumen により、ライトマップ UV の作成や、ライトマップのベイク処理を待つことや、反射キャプチャの配置が不要になり、開発プロセスの時間を大幅に節約できます。
NVIDIA は、Deep Learning Super Sampling (DLSS)、NVIDIA Reflex、RTX Global Illumination などの主要テクノロジのプラグインにより、Unreal Engine5 をサポートしています。
DLSS は、ディープラーニング ニューラルネットワークを活用することで、フレームレートを高め、美しく鮮明な画像を生成します。Reflex は、GPU の処理開始にちょうど間に合うように CPU 作業を調整することで、遅延を最小限に抑え、システムの応答性を向上させます。RTX Global Illumination はマルチバウンスの間接照明を計算し、ベイクにかかる時間や光漏れをなくし、フレームあたりの高額なコストを削減します。
NVIDIA GeForce RTX 搭載 PC で Epic の『フォートナイト』をプレイすれば、Unreal Engine 5 上の DLSS と Reflex の動作を体験できます。
NVIDIA Ominiverse は、次世代の Unreal Engine の相棒に打って付けです。Omniverse プラットフォームにより、アーティストや開発者は 3D デザイン ツールを接続して、より多くの共同作業によるワークフローを実施でき、3D ワールド用の独自ツールを構築でき、NVIDIA AI テクノロジを使用できます。Unreal Engine Connector を使用することで、クリエイターや開発者は Omniverse と Unreal Engine の間でライブ同期ワークフローを実現できます。Unreal Engine Connector は、あらゆるゲーム開発者のアート パイプラインを強化するでしょう。
Unreal Engine 5 向けの NVIDIA テクノロジの詳細をご覧ください。