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世界最大のモバイル ネットワークが、5G モバイル エッジ コンピューティングに NVIDIA EGX を活用

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China Mobile が、5G を介したエッジでの AI 展開に NVIDIA の GPU サーバーを使用

自然災害の発生時、レスポンダーは、緊急物資を届け、人命を救うのに一刻を争います。

4 月初め、中国四川省南西部の人里離れた一角で、森林火災が強風にあおられ燃え広がりました。高解像度カメラと赤外線検出技術を搭載したドローンが山岳地帯に放たれ、ドローンはそこから、燃え上がる炎の映像を 5G ネットワーク経由で災害派遣本部へ送信しました。

レスポンダーは、データ処理を始めるのにドローンの帰りを待つことなく、NVIDIA の GPU 上で動作する AI 画像アルゴリズムを使ってただちに動画の解析を始めました。これにより、火災の状況をよりよく理解し、必要なところに救助活動を集中するのに役立ちました。

この先駆的な活動は、世界最大のモバイル ネットワーク事業者 China Mobile の研究部門である China Mobile 成都産業研究院の主導により、高度な 5G 技術、AI、China Mobile Link のドローン用クラウド プラットフォームを使って行われました。

10 億人近い顧客を持つ China Mobile は、次世代の 5G モバイル ネットワークに NVIDIA の GPU を接続し、緊急医療サービスの向上など自然災害対応の高速化や、新しい教育ツールの提供に取り組んでいます。

例えば、China Mobile の研究部門と四川省人民医院の合同レスキュー チームは、6 月に発生したマグニチュード 6.0 の地震の際、5G 端末を搭載した救急車を使って現地で患者を遠隔診断しました。緊急車両のファースト レスポンダーは、低遅延の 5G ネットワークを利用し、病院にいる医師にリアルタイムでビデオを通じて相談しながら、心電図検査や超音波検査を行いました。

医師は病院で、GPU による医用画像 AI を使って診断を行い、患者が病院に移送され外科治療を受けるまでの応急処置を指示できました。

このほか、高帯域幅の 5G 通信タワーも、仮想現実を介して多数の教室をつなげることで都市と地方の教育格差を解消する試みに役立っています。China Mobile は、四川省の農村地帯にある小学校の教室と、省都である成都市の生徒たちをつなぎました。その実現のため VR ヘッドセット と NVIDIA GPU、また、低遅延の AR/VR ストリーミングを 5G ネットワークから配信する NVIDIA CloudXR ソフトウェア開発キットと、教室同士を遠隔同期するアプリケーションが組み合わせて使用されました。

この構想により、遠隔地にある何千もの学校が、もっとリソースに恵まれた学校と同じように、リアルタイムで双方向的な学習体験の恩恵を受けられるようになるかもしれません。

将来こうした実験的なプロジェクトが展開されていくと、計算処理はデータ センターからエッジにある GPU へと移行するでしょう。たとえば、ドローンや救急車、あるいはフル ラックのエッジ サーバーなど、GPU は場所を問わずさまざまなエッジに組み込み可能です。

5G を 6 億人のユーザーに届ける

現在のネットワークに比べて 10 分の 1 の遅延時間と 1,000 倍の帯域幅を持つ 5G により、4K ビデオや VR といった、データを大量に用いるモバイル コンピューティング アプリケーションが初めてエッジで実現します。また、推論のための複雑な AI モデルをエッジで展開することも可能になります。

5G の展開をリードする China Mobile は、これまでに 50,000 の 5G 基地局を中国の 50 の都市に導入してきました。中国は、2025 年までに 5G のユーザーを 6 億人にすることを計画しています。

China Mobile は、中国の主導的なテクノロジ企業と通信大手から成る非営利のコンソーシアム、オープン データ センター委員会 (Open Data Center Committee) の一員です。同委員会の構想の 1 つにオープン通信 IT インフラストラクチャ (Open Telecom IT Infrastructure: OTII) プロジェクトがあり、5G モバイル エッジ コンピューティング用にサーバー ソリューションを標準化する取り組みが行われています。

データ センター システムのプロバイダーである Inspur と、エッジ コンピューティングのメーカーである ADLINK が開発した NVIDIA EGX サーバーは、OTII の標準に従って搭載される最初の GPU ハードウェアとなるでしょう。

それぞれ NVIDIA T4NVIDIA Quadro RTX GPU が搭載されたこのようなサーバーをエッジで使用すれば、5G ネットワークを使った重要な AI アプリケーションの高速化が可能になります。GPU を採り入れやすくなるよう、中国のモバイル エッジ コンピューティングの技術基準に対応したエンドツーエンドのソフトウェア開発キットも開発されています。

NVIDIA EGX エッジ コンピューティング プラットフォームは、クラウドネイティブなソフトウェア スタックと、そのスタックの実行に最適化されたエッジ サーバーで構成されています。EGX システムは、NVIDIA Jetson を搭載したエッジ デバイスから、NGC-Ready for Edge の認証を受けたサーバーまで、さまざまなものがあります。NVIDIA EGX を利用すれば、システム管理者がエッジ サーバー群をリモートで安全にセットアップするのも簡単であり、速く、容易にデプロイできるでしょう。

Inspur、H3C、Lenovo をはじめ、現在 EGX システムを提供しているメーカーは世界に数十社あります。

NVIDIA がどのように 5G 技術を加速させ、エッジでの AI を実現しているかの詳細については、リンク参照先をご覧ください。


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