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ゴードン ベル賞のファイナリストである東京大学地震研究所のチームが、SC 18 で地震シミュレーターを公開

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大規模な地震の発生中、エネルギーは、地震波となって大地を引き裂き、人口密集エリアに深刻な被害をもたらします。地震の影響は予測が困難な場合があり、現在最高のモデリングやシミュレーション手法を用いても、地震のより複雑な特性のいくつかは把握することができていません。

このような破壊的かつ複雑な災害のリスクがある都市でよりよい対応ができるようにするために、東京大学地震研究所 (ERI) のチームが、Summit スーパーコンピューターに搭載されている NVIDIA Tesla V100 Tensor コア GPUディープラーニングを使った地震のシミュレーターを開発しました。

このプロジェクトは、米国エネルギー省のオークリッジ国立研究所、スイス国立スーパーコンピューティング センター (CSCS) および NVIDIA との共同イニシアティブです。

東京大学准教授であり、ERI のチーム リーダーを務める市村 強 氏は、次のように述べています。「私たちは今、AI と HPC の最先端にいます。AI と変動精度演算を用いた新しい方法で、物理シミュレーションを加速させようとしており、すでにコードのスピードアップも実現しています。従来の手法では、このようなことはできなかったでしょう」

このシミュレーションにより、チームは、ゴードン ベル賞のファイナリストの座を獲得しました。

上のビデオでは、その構造または素材によって、建物が異なった周波数で揺れるということがわかるだけでなく、ガレージや地下道といった地表の下にある構造物への影響も見ることができます。

このシミュレーターを開発するために、チームは最初、対象となる大規模な災害と類似した特性を持った、小規模なモデルを生成しました。その後、人工ニューラル ネットワーク (ANN) のトレーニングを行い、モデルの連結性と素材の特性についての情報をもとにして、問題解決の複雑性を概算しました。

最後に、チームは ANN から得られたこの情報を使い、問題をより迅速な解決が可能なものに変換しました。ANN を使ってこの問題をシンプルな問題に変換したのに加え、チームは、FP16、FP21、FP32 および FP64 で、この画期的な地震ソリューションが実行されるようにしました。

これにより、広く使われている GAMERA の 25 倍のスピードアップが可能となりました。さらに、このシミュレーションは、従来の地震シミュレーションにはないような、超高解像度を実現しました。

チームが実行した最大のモデルは、24,000 個の GPU を使い、要素が 750 億以上あり、自由度は 3,020 億以上ありました。

このプロジェクトは、AI と変動精度演算によって、開発者は、これまで複雑すぎて解決できなかった、地震モデルのようなアプリケーションもシミュレートできるということを示しています。

Supercomputing 18 では、NVIDIA ブースにおいて、このシミュレーションのインタラクティブ デモをご覧いただけます。


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