中国は、おそらく世界最大の起業支援国といえるでしょう。中国では、政府の起業支援政策に後押しされ、新たな企業が毎分7社(1日に10,000社)誕生しています。
こうした状況を受け、4月6日にシリコンバレーで開催される新興企業サミット(ECS)では、この世界第2位の経済大国に焦点を当てます。
年次GPUテクノロジ・カンファレンスの一部であるECSには、世界各国から50社を超える新興企業が参加する予定です。各社とも、バーチャルリアリティ、自律走行自動車、AIなどの分野における自社の取り組みに、GPUを取り入れています。
ECSの目玉である「China in Focus」セッションでは、中国の最も有望な新興企業3社を紹介します。また、ベンチャー・キャピタルと銀行業の専門家がパネルディスカッションを行い、中国でビジネスを展開するうえでの複雑さへの対処方法についてアドバイスを提供します。最近の変化として、政府は、新興企業向けに税金や料金の引き下げを進めており、起業への障壁を低くすることを公約しているほか、65億ドルのベンチャー基金の創設計画についても言及しています。
セッションの新興企業3社は、以下のとおりです。各社とも、製品にGPUを取り入れており、セッションでは自社テクノロジのデモを行い、それぞれの戦略を説明する予定です。
- ANTVR:北京を拠点とし、バーチャルリアリティ(VR)を専門とする新興企業です。同社は、あらゆるメインストリーム・ゲーム・プラットフォームで動作する、オープンソースのVRゲーム・セットを開発しました。現在は、Lenovoをはじめとする企業と提携しており、2016年中ごろには、同社のVRヘッドマウント・デバイスの最新バージョンをリリースする予定です。
- SenseTime:香港を拠点とし、ディープラーニングを利用したコンピュータ・ビジョンと人工知能を専門とする新興企業です。同社は、コンピュータが顔や物体を認識することや、世界を認識することを可能にするため、ソフトウェア開発キットとアプリケーション・プログラミング・インターフェースを開発しています。顧客は、同社のテクノロジを、監視、交通制御、自律走行自動車などに利用しています。
- Yuanqu Tech:上海を拠点とし、子どもの学習パートナーとなる人工知能ロボットを開発する新興企業です。最先端の音声および自然言語テクノロジを専門としており、特に人間と機械の対話に力を入れています。
新興企業サミットでは、中国に焦点を当てます。
中国で新興企業が躍進するには?
中国に注目する新興企業は、「China in Focus」セッション後半の専門家によるパネルディスカッションから、戦略上の考慮事項についてヒントが得られるでしょう。また、中国がいかに自国通貨や中国知的財産権法を管理しているかなど、多彩なトピックにわたって洞察が得られるはずです。
さらに、調査会社のIDCが、中国市場でのチャンスに関する考察を皮切りに、銀行家、弁護士、ベンチャー・キャピタリストについても、中国の専門知識に基づいて考察を展開する予定です。NVIDIAのビジネス開発担当バイスプレジデントであるジェフ・ヘルプスト(Jeff Herbst)が、司会を務めます。以下に、主な講演者についてもう少し詳しく紹介します。
- キティ・フォク(Kitty Fok)氏:IDC中国のマネージング・ディレクタであり、大中華圏を担当する50人以上のアナリスト・チームを指揮しています。フォク氏の専門知識には、新興市場と中国政府の政策を中心とするIT市場も含まれます。
- ジョン・キンザー(John Kinzer)氏:Silicon Valley BankのAsia Linkチームのマネージング・ディレクタです。キンザー氏とそのチームは、テクノロジとライフサイエンス分野における中国、グレーター・アジア、北米の企業や投資家と連携しています。
- ジェームズ・ルー(James Lu)氏:Cooleyのビジネス部門のパートナー(共同経営者)であり、同社の上海オフィス以外でも開業しています。ルー氏は、海外直接投資、ベンチャー・キャピタル融資、未公開株式投資、買収、株式公開などの企業間取引や有価証券取引を専門としています。
4月6日にシリコンバレーで開催される新興企業サミットには、有望な企業が広く認知されるよう支援してきた長年の実績があります。ぜひ、今すぐ登録してください。4月2日までに登録すると、120ドルお得です。