この度、Irayを使ってさまざまな物を作り、そこに命を吹き込んでいるデザイナやアーティスト、アーキテクトの方々に、この物理ベース・レンダリングの技術を直接NVIDIAから提供することになりました。
いままで、Irayは、人気のデザイン用ソフトウェアに組み込まれた形でしか提供されていませんでしたが、それが、今後は、NVIDIAの新しいオンライン・ストアから単体で購入できるようになります。最初はAutodesk 3ds Max用プラグインを提供し、続いて、Autodesk Maya用プラグインも提供していく計画です。
単体製品では、12月1日よりオープン・ベータ版が提供され、分散型レンダリング・ソリューション、Iray Serverもサポートされます。vMaterialsも最初のエディションが提供されます。これは、デジタル・マテリアルについて、精度、コントロール性、整合性を検証した上でまとめ、無料で提供するものです。
Irayを使うと、最終成果物がどのようになるか正確に分かるので、プロトタイプの数を減らし、試行回数を大きく増やすことができます。NVIDIAでも、何年も前から製品のデザインにIrayを使っています。シリコンバレーに建設予定のNVIDIA本社ビルを世界的なアーキテクチャ企業である、Genslerがデザインする際にも、Irayが使われています。インタラクティブな方法でフォトリアリスティックな結果が得られるので、デザインやレビューにおいて、高いリアリズムで比較検討が行えます。
このフィードバック・ループが小さいほど、クリエイティブなプロセスは大きな力を持ちます。だから、新しいIrayプラグインは、システムに搭載されているGPUコアやCPUプロセッサ、すべてを活用してスムーズにスケーリングできるようにしました。Quadroビジュアル・コンピューティング・アプライアンスと組み合わせることで、ノイズなしに最終品質まで持っていくことも可能です。
Genslerのデザイン工程を加速する
Genslerのクリエイティブ・メディア・マネジャー、スコット・デウーディ(Scott DeWoody)氏は、次のように述べています。「Genslerでは、Iray for 3ds Maxを駆使してデザインを進めます。デザインしていく過程において、ほぼ最終形に近いリアリズムで変化を確認できるというのは画期的です。また、Irayなら複数のプロセッサやマシン、Quadro VCAをまたいでスケーリングが可能ですから、ジョブがどれほど複雑になっても予定どおりに作業を進めることができます。」
Iray Server搭載マシンをネットワーク化すれば、巨大な画像も取り扱いやすくなります。ラスベガスで開催されたAutodesk Universityには1万人ほどの来場者が見込まれていましたが、そこでDell、HP、Lenovoのブースでは、最新システムを使い、このようなシミュレーションが高速で実行されるデモを展示していました。
Irayプラグインは、90日間、無料で試用することができます。その後は、年間295ドルのノード・ロック・ライセンスかフローティング・ライセンス(プロセッサの制限なし)となります。ほかのプラグインについても提供の準備を進めています。
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