GTCでお披露目されたバーチャル・リアリティをご紹介

投稿者: David Weinstein

最新のビジネス、製品、テクノロジ、体験――「GTCテクノロジ・カンファレンス」(GTC)では、そのすべてが紹介されました。

VRに関する数々の講演、発表、心躍るデモで、GPUテクノロジによって今後どれだけ業界が変わるかが示されました。36社のVR企業が出展し、27の講演と無数のVR体験の展示が行われました。GTCでのVRに関するビデオは、こちらからご覧ください。

VR分野の新興企業がGTCに詰めかける

realities.ioによる「クリュニー修道院」
realities.ioによる「クリュニー修道院」

もっとも魅力的な新興企業の1つは、バーチャル観光用プラットフォームを開発するrealities.ioです。ユーザーは、人類とネアンデルタール人が5万年もの間住んでいた遺跡「ラ・ヴェルピリエールの洞窟」など、一般の立ち入りが禁止されている史跡や場所を旅することができます。

展示会に出展したVR新興企業の1つであるrealities.ioには、新興企業サミットで3万ドルの賞金と賞品が授与されました。

VR体験が来場者を魅了

GTCでは、さまざまなVR体験が提供され、展示会場の正面と中央に設置されました。そのほとんどは、VR Villageを中心としたものです。

ここで、提供された内容をいくつかご紹介します。

  • Audi:来場者は、迫力あるグラフィックスを備えた最新のVRヘッドセットを使用して、リアルタイムでAudiの幅広い特徴的な車両をデジタル的に調べたり、構成したりできます。
  • Lenovo:WorldVizの共有型VR体験をぜひチェックしてください。2人のユーザーがOculus RiftとHTC Viveを装着し、NVIDIA VR Readyと認定済みLenovo ThinkStation P500を通じて同じ仮想世界の中でやりとりできるのが特徴です。
  • Dell:HTC Viveを使用し、ジョイスティックで操作する、Dassault Systemの「Virtual Garage」を紹介。来場者は、まるで現実のように新しいDS 3をバーチャルに見て、調べ、インタラクティブに操作できます。たとえば、車両をさまざまな角度から確認する、車内に座る、屋根と車体の色、トリム、内装などを変える、フロント・ドアの開閉アニメーションを見るなどの体験が可能です。
  • HP:商用VRアプリケーションを実行するNVIDIA VR Ready Zワークステーションのラインナップを展示。アプリケーションには、「EnvelopVR」や多数のSteam VRベースのデモが含まれます。
8iのボクシング・トレーニング
8iのボクシング・トレーニング
  • 点群:NVIDIAブースでは、点群を使用して作成し、レンダリングした、建設中のNVIDIA本社新社屋のタイムラプス・レンダリングを展示。建物の各建設段階ごとに現場の一人称ビューを提供します。ドローンやレーザー・スキャナーで定期的に取り込まれたデータを、インタラクティブに操作できます。
  • NASAの没入型「International Space Station」エクスペリエンス:ジョンソン宇宙センターのHybrid Reality and Advanced Operational Conceptsラボとの共同開発。未来の宇宙飛行士の訓練を垣間見ることができます。

最新ソフトウェア

新世代の薄型、軽量、高解像度のヘッドセットと、強力なGPUによって、バーチャル・リアリティがかつてないほど身近になりましたが、当社は多彩な最新ソフトウェアでもVRをサポートしています。

  • NVIDIA Iray — NVIDIAのIrayレンダリングおよびライト・シミュレーション・ソフトウェアは、圧倒的な忠実度で仮想世界を構築できます。これにより、建築家や設計者は、自分が設計したバーチャルな建物の中を歩き回り、光が当たる領域が日中または年間を通してどの時間帯でもまぶしくないことを確認できます。Irayによって、日光と設計が長期的にどのように相互作用するかがわかります。
  • NVIDIA Light Field VR — 当社がスタンフォード大学と共同開発中の、このプロトタイプのヘッドマウント・ディスプレイは、乗り物酔いを感じることのない、より鮮明で自然なVR体験を提供することで、人の目の働きを再現します。もう酔い止めはいりません。
  • 8i — バーチャル・リアリティで人物を作り出す8iの技術は、実在する人物のきわめて忠実度の高い、非常に現実的なボリュメトリック・ビデオ録画を可能にし、バーチャル体験に現実味をもたらします。ボリュメトリック・ビデオでは、VRで見ている対象の人物の周りを歩くことができ、同じ室内にいるかのように実際の存在を感じられます。

最新製品

MSI WT72 VR Readyラップトップ
MSI WT72 VR Readyラップトップ

GTC 2016の展示会場では、VRの没入感を実現して身近なものにする、最新製品も紹介されています。

  • VideoStitch:最先端の360度VRビデオ制作ソフトウェア・スイートで知られるVideoStitchが、「Orah 4i」の初の公開デモをリリースし、提供しました。Orah 4iは、オンライン・ビデオ・プラットフォームやVRヘッドセットへの高品質ライブ・ストリーミング用に設計された、オールインワンの4Kカメラです。
  • MSI:プロ向けのVR用に設計された初のNVIDIA VR Readyモバイル・ワークステーション「MSI WT72」を初公開しました。NVIDIA Quadro M5500 GPUを搭載した、世界初のプロ仕様のVR Readyノートブックです。