(AI)活用で一歩リード: GeForce RTX 50 シリーズが新しい DaVinci Resolve 20 Studio 動画編集ソフトウェアを高速化

DaVinci Resolve Studio 20 ベータ版は、GeForce RTX 50 シリーズ GPU のパワーを活用して AI 機能を高速化し、パフォーマンスを向上させます。さらに、FLUX.1-dev NVIDIA NIM マイクロサービスもリリースされました。
投稿者: Gerardo Delgado

AI ツールが進化を継続する中で、NVIDIA Blackwell アーキテクチャに基づく NVIDIA GeForce RTX 50 シリーズおよび NVIDIA RTX PRO GPU は、より高速でスマートなクリエイティブワークフローを実現しています。

Blackmagic Design の DaVinci Resolve Studio 20 ソフトウェアの公開ベータ版により、新しい機能と RTX で高速化された AI 搭載機能が動画編集者に提供され、退屈なタスクを自動化し、クリエイティブワークフローを高速化します。最新バージョンの NVIDIA TensorRT ソフトウェア開発キットにより、これらの機能は、RTX GPU 上でより高速かつ効率的に実行されます。追加のアップデートには、4:2:2 カラーフォーマットのサポートと AV1 超高品質エンコーディングのサポートが含まれています。

さらに、次の週には、クリエイティブアプリを最適化するために設計された 4 月の NVIDIA Studio ドライバーがダウンロード可能になります。Studio ドライバーの自動通知機能、そして、NVIDIA Broadcast などのアプリケーションへの簡単なアクセスには、NVIDIA アプリをダウンロードしてください。

生成 AI ワークフローを実験したいアーティストやクリエイターのために、Black Forest Labs の FLUX.1-dev が NVIDIA NIM マイクロサービスとして利用可能となり、RTX 搭載システムでのデプロイや拡張が容易になります。FLUX.1-dev は、テキストから画像生成モデルスイートであり、テキストプロンプトと画像入力を使用して、NVIDIA RTX および RTX PRO GPU に最適化された、写真のようにリアルで高品質なビジュアルを生成できます。

FP4 コンピューティングをサポートすることで、FLUX.1-dev NIM マイクロサービスは最大 2 倍のパフォーマンスを発揮し、高性能 GPU では 4 倍以上の生成速度を実現し、FP16 モデルと比較してメモリ要件が 60% 削減されます。つまり、より高速な出力、より多くのクリエイティブな反復処理、そして幅広い RTX AI PC と RTX PRO AI ワークステーションでの利用が可能になります。

AI 支援による動画編集

DaVinci Resolve Studio 20 ベータ版は、生産性を向上させる多彩な AI ツールやエフェクトを含む、100 を超える新しいプロフェッショナルグレードの動画機能を提供します。また、最新バージョンの NVIDIA TensorRT を組み込み、クリエイティブワークロード向けに AI パフォーマンスを最適化します。

NVIDIA Blackwell アーキテクチャと第 5 世代 Tensor コアを搭載した GeForce RTX 50 シリーズと RTX PRO GPU は、動画編集やポストプロダクションにおけるクリエイティブワークフローを向上させる AI 機能を高速化します。

UltraNR ノイズリダクション機能は、AI 搭載のノイズリダクションモードで、動画映像のデジタルノイズを精密に絞って低減し、特に動きのある画像でソフトニングを最小限に抑えながら画像の鮮明さを維持します。UltraNR ノイズリダクション機能は、前世代のものよりも、GeForce RTX 5090 GPU で動作速度が最大 75% 向上します。

ベータ版アップデートの一環として、Magic Mask は AI 搭載機能であり、シーン内のオブジェクト、人、特徴を迅速かつ正確に選択し追跡します。これにより、マスクやエフェクト作成のプロセスが簡素化されます。Magic Mask v2 には、マスキング選択をより正確に調整できるペイントブラシが追加され、それまでより正確で高速なワークフローが可能になりました。

最新の RTX アクセラレーテッド AI 機能には、元のプロジェクトスクリプトに基づいてタイムラインを自動生成する AI IntelliScript、アニメーションテキストを音声で同期する AI アニメーション字幕、スピーカーを検出してカメラアングルをインテリジェントに選択する AI マルチカムスマートスイッチなどが含まれています。

ベータ版アップデートではさらに AI エフェクトをご確認ください。このアップデートは、Blackmagic Design サポートからダウンロードできます。なお、DaVinci Resolve Studio バージョン 20 を現在ご利用中のお客様には無料でご利用いただけます。

FLUX.1-dev NIM マイクロサービスを使用してプロンプト、設定、レンダリング

生成 AI の代表的な応用例である画像生成モデルは、自然言語をさまざまなスタイルで高品質のビジュアルに変換することができます。これらのモデルは、ストーリーボードからコンセプトアートまで、わずか数秒でアイデアを魅力的な画像に変えることで、クリエイティブワークフローを革新しています。

課題は、これらのモデルのサイズが大きく、実行に時間がかかることです。ユーザーは多くの場合、より高速な推論を実現するために最適化されたモデルやプラグインを使用する必要があります。しかし、可能な限り最高速度でモデルを実行するために必要なすべての要素を入手することは困難です。

クリエイターや AI 愛好家の場合、NVIDIA NIM マイクロサービスにより、これらのモデルで GPU のフルパフォーマンスを容易に実現します。NIM には、最適化された生成 AI モデルを RTX AI PC や RTX PRO AI ワークステーションで、可能な限り高速に実行するために必要なすべてがパッケージ化されています。

最新の NIM マイクロサービスの 1 つ、Black Forest Labs の FLUX.1-dev は、RTX アクセラレーテッド画像生成の可能性を実証しています。FLUX.1-dev には、以下のモデルのコレクションが含まれています。

  • FLUX.1-dev。テキストプロンプトから画像を生成することが可能
  • FLUX.1-Depth-dev。より多くの構造と空間制御のための深度マップガイダンスが追加
  • FLUX.1-Canny-dev。Canny エッジ検出器を使用して形状と構成をより正確に定義
FLUX.1-dev へのプロンプト: 「シャム猫のクローズアップ。細かな金のインクが流れ、複雑なパターンを形成し、金は柔らかい光の中でかすかに輝いている。スタイルはミニマルで抽象的。ライティングは控えめ、輝くハイライト、金インクの質感、細やかなフロー、複雑なパターン、緻密な構図。」出典: NVIDIA

NVIDIA ハードウェア向けに最適化された FLUX.1-dev NIM マイクロサービスは、TensorRT により最大 2 倍のパフォーマンスを実現し、Blackwell FP4 や NVIDIA Ada FP8 精度をサポートし、コンセプトアートからポストプロダクション向けプリビジュアライゼーションまで、あらゆる用途に最適です。

4:2:2 でプロ並みの編集を

4:2:2 カラーフォーマットは、4:2:0 で作成するよりも大きなメリットを実現しているため、 プロの動画編集者から高い評価を得ています。これは、RAW ファイルをわずか 30% 増加させるだけで、2 倍のカラー情報を実現することができます。

追加されたカラー情報により、動画編集者は、カラーグレーディングの精度を向上させ、カラーコレクション時の柔軟性を高め、クロマキー機能を強化させることができます。クリエーターはというと、小さなファイルで作業でき、効率と品質を最大限に高めることができます。

DaVinci Resolve Studio 20 ベータ版は、GeForce RTX 50 シリーズと RTX PRO Blackwell GPU のハードウェア加速化された 4:2:2 エンコーディングとデコーディングのサポートを追加しました。これは、4:2:2 がコンシューマー用カメラで利用可能になりつつある時期にリリースされたものです。これにより、クリエイターは映像を撮影し、DaVinci Resolve プロジェクトにすぐさまインポートし、完成したプロジェクトを 4:2:2 カラーでエクスポートできるようになりました。

4:2:2 ビデオカメラの普及は増加傾向にありますが、その一方で価格は下がっています。今や、クリエイターは、これまで以上に多くのカメラの中から低価格のものを選べるようになりました。

DaVinci Resolve 20 ベータ版は、GeForce RTX 5080 および 5090 GPU、そして、RTX PRO 6000、5000、4500、4000 Blackwell| GPU に搭載された追加ハードウェアデコーダーをフル活用し、現在、4:2:2 をサポートしています。たとえば、RTX 5080 および 5090 により、クリエイターは 5x 8K30 ストリーム、20x 4K30 ストリームを同時に、または 9x 4K60 ストリームをインポートでき、マルチカメラ編集を行い、すべてのアングルを途切れることなくプレビューすることができます。また、RTX PRO 6000により、最大で 10x 8K30 ストリームまたは 40x 4K30 ストリームに引き上げられます。

エクスポートする際、GeForce RTX 50 シリーズの第 9 世代 NVIDIA ビデオエンコーダーを使用する動画編集者は、HEVC および AV1 エンコーディング(BD-BR)において動画品質が 5% 改善されており、同じビットレートでより高品質なエクスポートが可能になります。さらに、最新の Blackwell エンコーダーで利用可能な新しい Ultra High Quality(UHQ)モードにより、品質がさらに 5% 改善されています。

最後に、DaVinci Resolve Studio 20 ベータ版では、3 ウェイフレームエンコーディングのサポートが追加されます。それは、入力フレームを 3 つの部分に分割し、それぞれが異なる NVENC エンコーダーで処理される技術です。GeForce RTX 5090 デスクトップおよびノート PC 向け GPU には、それぞれ 3 つの NVENC モジュールが搭載されています。そのため、エンコーディング速度を大幅に向上させ、前世代と比較して 37% 以上の高速化を実現することができました。

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