SIGGRAPH で NVIDIA RTX がアポロ 11 号の壮観な月面着陸シーンを再現

投稿者: Nicole Castro

画期的なデモで参加者が月面歩行を体験、リアルタイム レイ トレーシングと AI による姿勢の推定が実現の決め手に

今週ロサンゼルスで開催されている SIGGRAPH 2019 では、リアルタイム レンダリングにおける「小さな一歩で偉大な飛躍」を体験できます。

アポロ 11 号の月面着陸から 50 年という節目を祝し、NVIDIA は参加者が月への往復旅行を体験できる RTX によるインタラクティブ デモをお届けします。

NVIDIA ブースに立ち寄っていただくと、有名な歴史的瞬間がたちまち目に飛び込んでくることでしょう。それは、アポロ 11 号の月着陸船の隣に立つ宇宙飛行士の姿がフォトリアリスティックなレンダリングによって再現された月面着陸のシーンです。しかしもっと近づいてみると、宇宙飛行士が動き出し、そのうえ自分の動きをそっくりまねていることに気付くはずです。

NVIDIA のブースには 1 台のカメラが設置されており、人の姿勢を読み取って、その動きを 3D レンダリングされた宇宙飛行士に割り当てるようになっています。NVIDIA Research が開発した姿勢推定テクノロジを利用したこのインタラクティブなデモには、特殊スーツや複数台のカメラ、あるいは深度センサーはいりません。必要なのは、積極的な参加者と既製の Web カメラ 1 台だけです。

あらゆるディテールを描写するリアルタイム レイトレーシングと、2D や 3D の製品パイプラインを効率化する NVIDIA のオープン コラボレーション プラットフォーム「Omniverse」を組み合わせることで、参加者のフォトリアリスティックな 3D イメージを、まさにこの世のものとは思えない本物の月面を探査する宇宙飛行士のように投影できるようになりました。

NVIDIA の AI 強化テクノロジによる 月面歩行

以前は、見た目の違いや、物体どうしの重なり、複雑な体の姿勢などがネックとなり、人物の詳細な動きを取り込むことが容易ではありませんでした。体の動きを正確に検知して 3D で再現するには、スタジオに複数台のカメラや、センサーを取り付けた全身スーツ、緻密な較正を必要とする大掛かりなプロダクションを準備しなければならなかったためです。

そこで、NVIDIA Research チームは、3 次元の人間の身体動作や姿勢を 1 つの 2 次元ビデオ フィードから再構築する最先端の手法を開発しました。姿勢推定テクノロジを利用して、RTX GPU に搭載された Tensor コアが人物の動きを把握するための AI 推論を加速します。次にその情報が変換され、Omniverse レンダラーに送信されて、3D 宇宙飛行士に詳細な動きが割り当てられます。

こうして、NVIDIA ブースに足を踏み入れた瞬間、仮想的に宇宙空間へと移動して、かの歴史的な月面着陸の瞬間を追体験できるという仕組みです。

月の石が散らばっている様子から、アポロ 11 号の月着陸船まで、このシーンのリアルなディテールの描写を可能にしたのは NVIDIA RTX テクノロジです。圧倒的なリアリズムを実現しながら、太陽光が月の表面に反射する様子をリアルタイムにシミュレートします。光と影の相互作用が、月面着陸に対するすばらしい観点を新たに与えてくれます。

NVIDIA RTX の詳細情報

NVIDIA RTX は、リアルタイム レイトレーシングと AI アクセラレーションによって、コンピューター グラフィックスに新たなレベルのリアリズムをもたらします。そのフォトリアリスティックなレンダリングを可能にする優れたスピードに魅力を感じた主要なスタジオやソフトウェア アプリケーション企業に選ばれており、NVIDIA の月面着陸デモ用に作成された視覚効果と同様の品質で多くのデザイナーの制作をサポートしています。

また、アーティストは、RTX レイトレーシングによって強化された映画のような質の高いグラフィックスを実現する NVIDIA RTX Server を導入したデータ センターで、コンテンツ制作ワークフローと GPU によるレンダリングの高速化も体験できます。NVIDIA RTX Server によってレンダリング パイプラインを高速化したデザイナーは、より多くのオプションを検討すると同時に、さらに質の高いグラフィックスを生み出せるようになります。

ぜひ、SIGGRAPH の NVIDIA ブース (1303 と 1313) で、RTX テクノロジーによって実現した月への旅行を体験してください。また、RTX によって加速された最新のレンダラーとアプリのデモを確認し、SIGGRAPH のスケジュール ページで今後のセッションをチェックしてください。