NVIDIA DesignWorks誕生――インタラクティブなフォトリアリスティック・レンダリングをデザイナに提供

投稿者: Ankit Patel

インタラクティブなフォトリアリズムのパワーをデザイナのみなさんにお届けするため、NVIDIAでは、NVIDIA DesignWorksというものを作りました。

DesignWorksというのは、我々がふだん利用する製品や住む建物、移動に使う飛行機、列車、自動車などをデザイナーが作る際に利用するソフトウェアを陰で支えている開発者のためのソフトウェア・ツール、ライブラリ、テクノロジをセットにしたものです。

写真かと思うほどリアルな形でデザインをインタラクティブに可視化したい場合、物理ベース・レンダリング(PBR)と物理ベース・マテリアルが必要になります。この分野でNVIDIAが進めている研究開発の成果をアプリケーション・デベロッパに提供するもの――それがDesignWorksです。

PBRそのものは新しい手法ではありません。シーンやモデルの見栄えが大事で精度はそれほど問題にならない映画やゲームでは昔から活用されてきています。

これに対して、たとえばアーキテクトの場合、外壁の窓ガラスで太陽光がどう反射するのかを知る、あるいは、駐車場の照明が安全を確保できるレベルであるのかを知ることが重要になります。自動二輪のデザイナなら、選んだメタリック・ペイントがかっこよく見えるか否かを知りたいということがあるでしょう。このような場合、なによりも精度が重視されます。最終製品がどうなるのか、正確に可視化されたものが見られるアプリケーション、また、それを操作できるアプリケーションが必要なのです。


One is a photo, the other can be rendered interactively using NVIDIA DesignWorks technology. Can you tell which is which?

もちろん、ビジネスの役に立つ形でもデザインを可視化してくれるなら、そのほうがいいに決まっています。表示は、デスクトップかもしれませんし、壁に設置された大型のマルチディスプレイかもしれません。環境はバーチャルリアリティかもしれませんし、リモートからアクセスする形で使いたいこともあるでしょう。

レンダリング、マテリアル、ディスプレイなど、20種類以上ものツールからなるDesignWorksなら、このような機能すべてを余裕で備えています。ツールの一部をご紹介しましょう。

  • NVIDIA Iray SDK-しっかりとキャリブレーションされた物理ベース・レンダリングとライト・シミュレーションのフレームワークです。アルゴリズムを一新し、デザインを修正した時、再可視化の処理を短時間で行えるようにしました。
  • NVIDIA MDL(Material Definition Language)-現実世界のマテリアルをデジタル・モデル化し、アプリケーション間で共有できるテクノロジです。MDLは近日中にソフトウェア開発キットとしても提供する予定で、提供されれば、開発者がシンプルな方法でMDLエコシステムにアクセスできるようになります。
  • NVIDIA vMaterials-キャリブレーションと検証をすませたマテリアルのコレクションで、MDLベースのアプリケーションで利用できます。
  • NVIDIA OptiX-レイトレーシング・アプリケーション構築のフレームワークです。OptiXもNVIDIAビジュアル・コンピューティング・アプライアンスをサポートしていますから、ラップトップからデータセンタまでスケーラブルなパフォーマンスを提供することができます。
  • DesignWorks VR-デザイン・ソフトウェアにバーチャルリアリティを組み込むツールのスイートです。

業界への普及状況

現在市販されている主要3Dデザイン・ツールの一部には、すでに、今回ご紹介しているツールが組み込まれています。

たとえばDassault SystemsのCATIAなどにはIrayが組み込まれています。Autodesk VREDはNVIDIAのVRテクノロジを採用してデザイナにイマーシブな体験を提供しています。AllegorithmicのSubstance DesignerなどのアプリケーションやChaos V-Ray、NVIDIA自身のmental rayといった人気のレンダラもMDLをサポートしています。

詳しい情報

いかがでしょうか。興味を引かれた、インタラクティブなPBRをご自分のアプリケーションに組み込みたい、あるいは、顧客に提供する機能を拡張したいと考えられた方は、詳しい資料をご覧ください。