生成 AI の急速な進化により、さまざまな産業や研究分野で多くのイノベーションの機会が生まれています。最先端テクノロジではよく見られるように、こうした進化によってサイバーセキュリティの脅威のあり方も変化し、新しいセキュリティ要件が求められるようになっています。AI 時代の新たな脅威の波を阻止するために、重要なインフラのサイバーセキュリティも進化を続けています。
先日開催されたICS (産業用制御システム) と OT (オペレーショナル テクノロジ) のサイバーセキュリティに関する S4 カンファレンスにおいて、主要な OT プロバイダーが、リアルタイムの脅威検出と重要なインフラの保護を実現するために、NVIDIA のサイバーセキュリティ AI プラットフォームを採用していることを発表しました。
Armis、Check Point、CrowdStrike、Deloitte、World Wide Technology (WWT) は、このプラットフォームを統合して、エネルギー、公益事業、製造施設などの重要なインフラのサイバー脅威に対する防御を強化する支援を行っています。
重要なインフラは、非常に複雑な環境の中で運用されています。こうした環境では、多くの場合、デジタル変革によって加速する IT と OT の融合が、極めて深刻な脆弱性やリスクが生じる状況を生み出しています。こうした新しい脅威に対処するには、従来型のサイバーセキュリティ対策ではもはや十分ではありません。
これらのパートナー企業は、NVIDIA のサイバーセキュリティ AI プラットフォームを活用することで、重要なインフラ環境の可視性を高め、運用継続性を確保しながら、強力かつ柔軟なセキュリティを実現しています。
このプラットフォームは、NVIDIA のアクセラレーテッド コンピューティングと AI を統合し、NVIDIA BlueField-3 DPU 、NVIDIA DOCA 、NVIDIA AI Enterprise の一部である NVIDIA Morpheus AI サイバーセキュリティ フレームワーク を採用しています。この組み合わせにより、リアルタイムの脅威検出が可能になり、サイバーセキュリティの専門家はエッジやネットワーク全体で迅速に対応できるようになります。
侵入型の手法やソフトウェア エージェントに依存する従来型のソリューションとは異なり、BlueField-3 DPU は仮想的なセキュリティ オーバレイとして機能します。BlueField-3 DPU はネットワーク トラフィックを検査し、運用を妨げることなく、ホストの整合性を保護します。また、各サーバー内の埋め込みセンサーとして機能し、テレメトリー データを NVIDIA Morpheus にストリーミングします。これにより、運用に影響を与えることなく、ホスト、ネットワーク トラフィック、アプリケーションの挙動をシームレスかつ詳細に監視できるようになります。
さまざまな業界でサイバーセキュリティのイノベーションを推進
Armis の AI を活用したサイバー エクスポージャー管理プラットフォームである Armis Centrix と NVIDIA のサイバーセキュリティ AI の統合により、エネルギー、製造、ヘルスケア、輸送などの重要なインフラの保護を支援しています。
Armis の最高テクノロジ責任者で同社の共同創業者でもある Nadir Izrael 氏は次のように語っています。「OT 環境が巧妙なサイバー脅威のターゲットになる傾向が高まっており、セキュリティと運用継続性を確保する堅牢なソリューションが必要になっています。OT セキュリティとサイバー エクスポージャー管理のための Armis の比類ないプラットフォームと NVIDIA BlueField-3 DPU の組み合わせにより、運用を妨げることなく、サイバー フィジカル システムを包括的に保護できます」
CrowdStrike は、AI を活用したリアルタイムの脅威検出と対応を強化するために、BlueField-3 DPU 上に CrowdStrike Falcon セキュリティ エージェントを展開し、ICS や OT などの重要なインフラの保護を支援しています。
CrowdStrike の製品部門リーダーの Raj Rajamani 氏は次のように述べています。「OT 環境に対する脅威はさらに増しています。そのため、リアルタイムに適応する AI を活用したセキュリティが必要になっています。当社は、NVIDIA BlueField-3 DPU と CrowdStrike Falcon プラットフォームを統合することで、運用を妨げることなく、業界をリードする保護機能を重要なインフラに拡大して、エッジで統合された保護を実現し、最新の脅威に先手を打てるよう支援しています」
Deloitte は、NVIDIA のサイバーセキュリティ AI プラットフォームを活用して、顧客のデジタル変革を推進しています。これにより、ますます巧妙化する脅威に対処するために、データセンター ネットワークに対するリアルタイムの詳細な可視性を求める最先端テクノロジのニーズに応えています。
Deloitte U.K. の AI セキュリティ リーダーである Dmitry Dudorov 氏は次のように述べています。「デジタル変革と相互接続されたテクノロジの採用が進むにつれて、OT および ICS システムの保護はますます難しくなっています。NVIDIA のサイバーセキュリティ AI プラットフォームを活用すれば、脅威を検出し、レジリエンスを高め、インフラを保護し、組織の取り組みを加速できます」
AI を活用したより安全な未来
NVIDIA のサイバーセキュリティ AI プラットフォームとエコシステム パートナーの専門知識を組み合わせることで、進化し続ける脅威から重要なインフラ環境を保護するための強力かつスケーラブルなソリューションが実現します。NVIDIA の AI とアクセラレーテッド コンピューティングを OT セキュリティの中心に据えることで、現在から未来にわたって、最も重要なものを保護できます。
3 月 17 日から 21 日まで開催される世界的な AI カンファレンス NVIDIA GTC に参加して、詳細をぜひご確認ください。同会議では、Armis、Check Point、CrowdStrike のサイバーセキュリティのリーダーが NVIDIA とのコラボレーションに関するセッションを行います。